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映画「ゴジラvsコング」感想・レビュー:破壊神vs守護神の決着は!?

 

ゴジラvsコング

ゴジラvsコング

「ゴジラvsコング」映画情報

オンライン鑑賞

Prime Video Rakuten TV

※時期により鑑賞できない場合あり。

あらすじ

モンスターの戦いで壊滅的な被害を受けた地球。人類は各地で再建を計り、特務機関モナークは未知の土地で危険な任務にあたりながら、巨大怪獣のルーツの手がかりを掴もうとしていた。そんななか、ゴジラが深海の暗闇から再び姿を現し、世界を危機へ陥れる。人類は対抗措置として、コングを髑髏島(スカルアイランド)から連れ出す。人類の生き残りをかけた戦いは、やがてゴジラ対コングという未曽有の対決を引き起こす。

出典:映画.com

予告編

作品データ

原題 Godzilla vs. Kong
製作年 2021年
製作国 アメリカ
上映時間 114分
監督 アダム・ウィンガード
製作 メアリー・ペアレント
アレックス・ガルシア
脚本 エリック・ピアソン
マックス・ボレンスタイン
メインキャスト ネイサン・リンド
マディソン・ラッセル
アイリーン・アンドリューズ
バーニー・ヘイズ
受賞歴 -


 

「ゴジラvsコング」映画解説

だいふく

日米の怪獣の戦いはどうなるのかニャ!

作品解説

ハリウッド版『ゴジラ』シリーズと『キングコング:髑髏島の巨神』をクロスオーバーして描いた、ゴジラとキングコングという日米の2大怪獣が激突する本作ですが、実際に日本版の『ゴジラ』シリーズでも、映画『キングコング対ゴジラ』として1962年に実現している戦いとなります。

 

監督は『サプライズ』やNetflix実写版『Death Note デスノート』などを手がけたアダム・ウィンガードが担当しており、日本人では俳優の小栗旬が本作でハリウッドにデビューを果たしました。

ゴジラvsコング

出典:映画.com

関連作品

【前作】

GODZILLA ゴジラ

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ

【関連映画】

キングコング:髑髏島の巨神

1962年「キングコング対ゴジラ」とは?

1962年8月11日に公開された日本映画でゴジラシリーズの第3作となり、キングコングの権利を所有していたRKO社とのライセンス提携作品として当時公開されました。東宝創立30周年記念作品でもあり、ゴジラシリーズ中では歴代1位を動員する大ヒットを記録しました。

 

主要襲撃地点は那須、東京、富士山麓、熱海になり、熱海城は、ゴジラとキングコングに破壊されています。

 

両者の戦いの行方は、初戦はゴジラの放射能火炎に分があり、キングコングは引き下がる形となり、ゴジラの勝ち。再戦は、ゴジラの放射能火炎とキングコングの放電が激突した末、両者は巨大な波しぶきをあげて海へ落下したが、キングコングの姿だけが確認され、ゴジラは海中に没したまま姿を消してしまうという結末となっています。

「ゴジラvsコング」感想・レビュー

日本版ゴジラ世代でしたので、前作の『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』を映画館で観た時は、懐かしさも相まって大興奮でした。満を持して、本作も映画館で観てきましたが、日本版の1962年『キングコング対ゴジラ』とは全く違う別物作品でしたが、もうね圧倒的な大迫力には興奮しっぱなしでした。

 

ストーリー性はほとんどなく、あえて怪獣同士の戦いを中心に描いていますが、これでいいんです!だって怪獣ものは、戦いが見たいんですもん!放射能火炎を中心に戦うゴジラに対して、ほぼ素手で戦うコングの戦いのため、まさしく肉弾戦の様相なので、怪獣同士の格闘技を観ているようでした。

ゴジラvsコング

出典:映画.com

 

そして、驚きがメカゴジラの存在でした!予告などでは全く出てこないため、個人的には、ハリウッド版ゴジラのさらなる続編として、次はゴジラvsメカゴジラかなって勝手に予想していましたが、見事に大外れで今回登場するという驚きでした。次にと説けばいいのにって思いましたが、映画を最後まで見て出し惜しみせずに登場させたのは納得です。

ゴジラvsコングの勝敗の行方やメカゴジラがどう絡んでくるかは、ネタバレになるのであえて書きませんが、結末としては日本のゴジラファンもアメリカのコングファンも納得できる終わり方ではなかったでしょうか。

 

私は、上映当時映画館で観ましたが、とにもかくにも、大迫力は大画面、大音声必須と思える内容でしたし、これから鑑賞と言う方もご家庭で大画面・大音量でみると迫力大満足の映画に仕上がっているのではないでしょうか?

 

これぞハリウッドという出来の作品は、昔ゴジラにはまった大人も、怪獣の戦いが大好きな子供も、頭を使わずに気軽にみれる大興奮できる娯楽作品で親子で観れる映画ですね。

だいふく

子供も観れる大迫力大興奮の怪獣対決だったニャ!

「ゴジラvsコング」関連商品

 

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映画「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」感想・レビュー:音を立てずには生き残れない!

 

クワイエット・プレイス 破られた沈黙

クワイエット・プレイス 破られた沈黙

「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」映画情報

オンライン鑑賞

Prime Video Rakuten TV

※時期により鑑賞できない場合あり。

あらすじ

生まれたばかりの赤ん坊と耳の不自由な娘のリーガン、息子のマーカスを連れ、燃えてしまった家に代わる新たな避難場所を探して旅に出たエヴリン。一同は、新たな謎と脅威にあふれた外の世界で、いつ泣き出すかわからない赤ん坊を抱えてさまようが……。

出典:映画.com

予告編

作品データ

原題 A Quiet Place Part II
製作年 2021年
製作国 アメリカ
上映時間 97分
監督 ジョン・クラシンスキー
製作 マイケル・ベイ
アンドリュー・フォーム
脚本 ジョン・クラシンスキー
メインキャスト エミリー・ブラント
キリアン・マーフィ
ミリセント・シモンズ
ノア・ジュプ
受賞歴 -


 

「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」映画解説

だいふく

音を立てたらモンスターに襲われ即死という設定の映画なんだニャ!

作品解説

エミリー・ブラント主演で、音に反応して人類を襲う“何か”によって文明社会が荒廃した世界を舞台に、過酷なサバイバルを繰り広げる一家の姿を描いたサスペンスホラー「クワイエット・プレイス」の続編となります。

監督・脚本は、エミリー・ブラントの夫である前作同様ジョン・クラシンスキーが再び手がけた。前作より映画でも夫役を演じています。

 

人類を襲う”何か”から逃げる方法は1つ。音を立てない事。視力が無いに等しいモンスターは、聴力がたけており物音を感じ、人間を襲ってくるという設定です。そのために、音が映画では重要なキーになっています。

 関連作品

【前作】

クワイエット・プレイス

最恐モンスターの弱点

前作では、無敵で最恐と思われたモンスターの弱点が明らかになっています。

耳の不自由な長女リーガンがつけていた補聴器のハウリングにより、怪物たちはその動きを鈍らせます。恐らく聴覚が優れている分、ハウリングのような高周波がきついのでしょう。

ハウリングを利かせると、モンスターの顔の造形が崩れ、その状態だとショットガンなどで顔を撃つことで撃退ができると明かされました。

「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」感想・レビュー

前作も映画館で観まして、あまりにも映画館が静まりかえった状態で、ポップコーンを食べる音や人の咳払いさえも雑音に感じる新感覚を味わいました。やはり続編も映画館で観るべきと思い、公開直後に行ったときの感想です!

 

映画が開始して、いきなり描かれるのは事件が起きた日をDay1とした日の、モンスターに襲われパニックになる世界でした。まだ、音を立ててはいけないと知らない人間達に容赦なく襲い掛かる、不気味なモンスター達に圧倒されます。まさしく爆音の世界観でした。

 

次に描くは、Day474です。前作の後日談ですが、ここからは本作の見せ場ともいえる静寂な世界観。枯葉を踏んずけることも気にして歩かないといけない、無音を貫き通さないといけない状況です。

なのに、前作で誕生した1つの命。。。そうです、静かになんかできない赤ちゃんを連れた、エミリー・ブラント主演で演じる母と子供たちです。もう、この状況絶望ですよね。

クワイエット・プレイス 破られた沈黙

出典:映画.com

 

映画では終始、モンスターの爆音と人間がひそめる静の世界観が繰り広げられ、鑑賞者は視覚だけでなく聴覚が研ぎ澄まされる思いになります。静寂からの急な爆音は心臓が飛び出ると思うくらい。

置き物が倒れるだけで死が訪れるかもしれないという恐怖の中、音を立てないように慎重に生きていく人間の何とも不憫な状況が否が応でも伝わり、観ているこちらも緊張感あふれます。

クワイエット・プレイス 破られた沈黙

出典:映画.com

 

前作で夫を失った一家を救うのは、キリアン・マーフィ演じるご近所さん?だったエメットでした。というか髭もじゃすぎて、キリアン・マーフィって後半まで分からなかったです。(後半目の特徴で、アーって思った次第でした。)

クワイエット・プレイス 破られた沈黙

出典:映画.com

 

映画の展開が面白いと思ったのは(まさに見せ所でしょう)、前作で弱点が分かったモンスターを倒すべく、聴覚障害の少女リーガンとエメットの命を懸けた旅の物語とそれを待っている母と少年それに赤ちゃんの一家達がほぼ同時にモンスターに襲われるシーンが交互に繰り広げられます。

絶体絶命の状況から、両者がどう乗り越えていくのかが非常に面白かったですね。2つのラストを観ているかにも感じられ、最終的には子供たちの大活躍と勇気には感動すら覚えました。

 

はい、ということで、やはり本作は映画館で観るのが正解と思った次第です。まさに観ている側も一緒に緊張感を体験できる新感覚な映画です。そしてこういう映画って続編は面白くないが定番ですが、私は2作目の方面白かったと感じました。相変わらず、エミリー・ブラントの美しさも健在でしたし!

 

さてさて、なんとさらに続編である3作目が製作されるとも聞きました。2作目の本作が良かっただけに、嬉しいニュースではありますが、同時に2作目で完結にもできたので、引っ張りすぎてないかとも心配にはなりますね。でも、上映されたら絶対に映画館行きます!

だいふく

緊張感あふれる映画だったニャ!静からの爆音は驚きすぎて心臓に悪いニャ!

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映画「クリープショー」感想・レビュー:ロメロ×キングが手掛けるオムニバスホラー

 

クリープショー

クリープショー

「クリープショー」映画情報

あらすじ

ビリー少年は大のホラー好き。しかし理解のない彼の父親は、ホラー雑誌「クリープショー」を勝手に捨ててしまう。怒ったビリーは父親を呪い殺そうと雑誌の通販でブードゥー教の呪いのワラ人形を購入する…。

予告編

作品データ

原題 Creepshow
製作年 1982年
製作国 アメリカ
上映時間 120分
監督 ジョージ・A・ロメロ
製作 リチャード・P・ルビンスタイン
脚本 スティーヴン・キング
メインキャスト スティーヴン・キング
レスリー・ニールセン
ハル・ホルブルック
E・G・マーシャル
受賞歴 -


 

「クリープショー」映画解説

だいふく

5話の短編で構成されたオムニバスホラー映画ニャ!

作品解説

ホラーや犯罪物語を題材としたアメリカン・コミックス”の再現を作品全体のテーマとし、スティーヴン・キングがオリジナル脚本を書き下ろし、製作陣にはゾンビの産みの親と言われるジョージ・A・ロメロ監督、特殊メイクアーティストにはトム・サヴィーニなど数多くの著名人が名を連ねた、5話からなるオムニバスホラー映画です。

 

プロローグとして、少年が夢中になっている俗悪ホラー・コミックが父親から反対され捨てられるところから、本編ではコミックの世界が再現されていくという構成で繰り広げられます。

関連作品

【続編】

クリープショー2/怨霊

クリープショー3

【TVドラマ】

クリープショー SeasonI 

「クリープショー」感想・レビュー

結末が予測できるネタバレ度

大好きで最近Blu-rayも買ってしまった古きオムニバスホラーです!オムニバスって短編で気軽にたくさんのストーリーが観れるので個人的に好きなんですよね。ほら、日本で言う「世にも奇妙な物語」みたいな感覚ですよね。

本作は、5話の話をそれぞれ簡単に紹介していきたいと思います。

クリープショー

第1話『父の日』

年に一度、父の日に横柄だった父親を殺害した叔母が訪れ、父の墓前で瞑想し、親戚一同食事する。なぜか、生前からケーキ好きな父が、見るも汚いゾンビになって一家を惨殺していくという作品でした。

死んでもなお父の日お祝いしてもらいたいんかい!って突っ込みたくなりますが、みんながケーキ作ってくれないから、自分で(生首で)作っちゃった!な悪乗り具合(笑)

第2話『ジョディ・ベリルの孤独な死』 

降ってきた隕石を触ってしまったら、体中(家や街中)がコケがどんどん生えてきちゃうお話です。なんと、若かりし頃のスティーブン・キングが俳優として熱演しているんです!!!それだけでも、見る価値有ります。

最後は、体中コケだらけで、自ら頭を銃で打ち抜くのでした。。。ホラーよりも、すこしコメディー入ってますね。

クリープショー

第3話『押し寄せる波』

名優レスリー・ニールセンが悪役で登場します。

恋人の元夫から、卑劣な拷問を。砂浜に顔だけだし満潮までジワリジワリと殺していく。その様子を酒を飲みながら自宅で鑑賞というなんとも悪趣味具合。

しかししかし、殺された者の恨みは彼を逃しはしません!ゾンビ?のような姿で戻り、逆に同じ拷問に合わせるというオチでした。

自ら考えた拷問をくらい永遠に息を止める!っと狂い叫ぶのです!

第4話『箱』

大学の用務員が偶然見つけた古い木箱。箱を調べると、中身はサルにも似た怪物。次々と怪物に食べられていく、関係者。恐れおののく、大学教授をよそに、妻に愛想をつかした夫のみが、怪物を利用した妻の殺害計画であざ笑うのでした。

キャーキャー妻にイライラだったので、少しすっきりしましたがね~。しかし、この怪物はなんだったんでしょうか???

第5話『奴らは群がり寄ってくる』

警告!!!警告!!!

これは、ものすごい作品です。ホラーの恐怖を越えて憎悪すら覚える内容。すべて本物で、3万匹を使ったとか。ホラー界史上、いやこれから先も含めて、映画史上絶対にありえないんじゃないでしょうか???

ん?それは何かって???







ゴキブリだ!!!

真っ白い部屋に、潔癖症の支配人。彼は人間を虫けらのように使う性格の悪さ。次々と出てくるゴキブリに怒り浸透。そして、停電になり電気が点いたその瞬間・・・

うじゃうじゃ、もさもさ、わさわさ・・・。

いたるところからあふれるゴキちゃん。
ラストで体から湧き出るゴキちゃんの映像にはノックアウト!

ホラー云々よりもですよ、ゴキブリ3万匹の破壊力はものすごいものです。このブログを楽しみに見てくださるためにも、どんな画像を掲載しても、ゴキ3万匹画像だけは駄目ですよね!?

 

といった、なんとも楽しい5作品なのでした。もうサイコーです!
最後は、クリープショーの雑誌の懸賞のブードゥー藁人形で、雑誌を捨てた父親にチクリ!!!

だいふく

最高に楽しめる作品だニャ!でも、ゴキは…ゾゾゾゾゾゾ~

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映画「オールド」感想・レビュー:一生が一日で終わる…

 

オールド

オールド

「オールド」映画情報

オンライン鑑賞

Prime Video Rakuten TV

※時期により鑑賞できない場合あり。

あらすじ

人里離れた美しいビーチに、バカンスを過ごすためやってきた複数の家族。それぞれが楽しいひと時を過ごしていたが、そのうちのひとりの母親が、姿が見えなくなった息子を探しはじめた。ビーチにいるほかの家族にも、息子の行方を尋ねる母親。そんな彼女の前に、「僕はここにいるよ」と息子が姿を現す。しかし、6歳の少年だった息子は、少し目を離したすきに青年へと急成長していた。やがて彼らは、それぞれが急速に年老いていくことに気づく。ビーチにいた人々はすぐにその場を離れようとするが、なぜか意識を失ってしまうなど脱出することができず…。

出典:映画.com

予告編

作品データ

原題 Old
製作年 2021年
製作国 アメリカ
上映時間 108分
監督 M・ナイト・シャマラン
製作 M・ナイト・シャマラン
アシュウィン・ラジャン
脚本 M・ナイト・シャマラン
メインキャスト ガエル・ガルシア・ベルナル
ビッキー・クリープス
アレックス・ウルフ
トーマサイン・マッケンジー
受賞歴 -


 

「オールド」映画解説

だいふく

シャマラン監督がまたやってくれただニャ!

作品解説

『シックス・センス』『ミスター・ガラス』のM・ナイト・シャマラン監督が描く、異常なスピードで時間が流れ、急速に年老いていくという不可解な現象に見舞われた一家の恐怖とサバイバルを描いたスリラー映画。

 

ピエール・オスカル・レヴィーが2010年に発表したグラフィックノベル『Sandcastle』にインスパイアされた作品でもありますが、M・ナイト・シャマラン監督はオリジナル脚本にこだわり続けていただけあり、原作があるのは珍しい。それほど、原作が自分の映画感とあったともいえるでしょう。

影響を受けた作品

「オールド」は、グラフィックノベル「Sandcastle」に影響を受けたということですが、他の数多くの映画にも影響を受けたと語られています。

 

「美しき冒険旅行」「ピクニックatハンギング・ロック」などのオーストラリアン作品や「皆殺しの天使」「藪の中の黒猫」「ジョーズ」「トワイライト・ゾーン」の影響を受けているようです。

また、閉塞感のある舞台を演出するために「羅生門」「乱」の撮影技法をも取り入れているようで、オリジナルにこだわる監督でしたが、今回は良いものは取り込み自分の形にして描いていく新しい形も見せてくれました。

「オールド」感想・レビュー

なんだって!ビーチでの時間が異常に早い!?それも1日で一生を終えてしまう!?なんて斬新な設定なんだろう。まさしく、M・ナイト・シャマラン監督らしい映画だなって思える映画です。そして上映当時、映画館で観なくてもいいかなーっともいつつ、やっぱり気になるので、足を運んだのでした。

 

設定は予告で公開されているので、映画を観る前から分かっているのですが(個人的には予告で公開しすぎって思いましたが…)、まさになぜこういう状況に陥ったのか?そして抜け出せないビーチからどうやって生き延びるのか?が完全に焦点となります。

 

いわゆるサバイバルやミステリー物と言いましょうか。そのなぜ・どうやってを解決していく導線や異常なビーチに閉じ込められた人々の心情や体の変化が、M・ナイト・シャマラン監督節が炸裂っておもえる、面白さでした。時間スピードが速いので、終始何か事件が起きているイメージで全くだらけるところもありません。

 

そして素晴らしく面白いと思ったのは、たった一日の出来事なのに、一家の一生分の人生を見せられた気分になるのです。冒頭では分かり合えていない家族が、このビーチで真の愛情が有る家族になっていく姿があるのでした。老いた父母と成長した子供達との海辺での家族4人の悲しきシーンは、とても熱くなるものがありました。家族愛をたった一日の出来事で描いてしまう、斬新さが見事です。

オールド

出典:映画.com

 

子供たちの変化も面白さに輪をかけてくれています。成長しきっている大人と比べ成長過程である子供達の容姿や心情の変化がものすごくうまく表現されています。演じる俳優を何度も変える必要ありますが、ちゃんと成長した感がある配役になっているので好感持てます。人を愛する事がまだわかっていない子供が、愛を感じていく様子も面白いですね。

ただ、個人的には体つきが変わるのは理解できますが、何も人生経験をしてないのに、心情などが変わるのは無理があるなとは思った次第です。

オールド

出典:映画.com

 

ラストの謎解きも、前半にちりばめられた伏線回収もしっかりしてくれていてすっきりさせてくれます。ビーチに閉じ込められた人々の人種が多種多様であったのも気になっていたのですが、そこまで回収してくれる納得度合いでした。

 

総じて、面白いと思える映画でしたし、難解な映画が多いM・ナイト・シャマラン監督作品としてもわかりやすく見やすい映画でした。監督の入門作品としてもいいかもしれません!

だいふく

あたいがこのビーチいったら数時間の命だニャ!

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映画「今さら言えない小さな秘密」感想・レビュー:自転車に乗れない自転車屋さん

 

今さら言えない小さな秘密

今さら言えない小さな秘密

「今さら言えない小さな秘密」映画情報

オンライン鑑賞

Prime Video Rakuten TV

※時期により鑑賞できない場合あり。

あらすじ

プロバンスの村で一番の自転車修理工ラウルは、愛する妻子に囲まれて順風満帆な毎日を送っているかに見えたが、実は子どもの頃から誰にも言えない秘密を抱えていた。なんと彼は、自転車に乗ることができないのだ。自転車を愛し続けて生業にまでした彼にとって、それは悲しく致命的なことで、時が経つほど誰にも打ち明けることができなくなっていた。そんなある日、村人を撮影する写真家が、ラウルが自転車に乗って坂道を下る瞬間を撮影しようと言い出す。どうにか阻止しようと悪戦苦闘するラウルだったが……。

出典:映画.com

予告編

作品データ

原題 Raoul Taburin
製作年 2018年
製作国 フランス
上映時間 90分
監督 ピエール・ゴドー
製作 ピエール・ゴドー
ナタリー・ガスタルド・ゴドー
脚本 ジャン=ジャック・サンペ
メインキャスト ブノワ・ポールブールド
エドゥアール・ベア
スザンヌ・クレマン
受賞歴 -


 

「今さら言えない小さな秘密」映画解説

だいふく

ほのぼの平和なフランス映画だニャ!

作品解説

フランスの国民的作家ジャン=ジャック・サンペの作/絵である大人向け絵本の映画化となり、主人公ラウルには、「ありふれた事件」「神様メール」の名優ブノワ・ポールヴールドが演じ、重要なカギを握るラウルの妻には、グザヴィエ・ドラン監督作品の常連であるスザンヌ・クレマンが出演。

 

人に愛されたいあまりに抱えてしまった秘密と、人はどう向き合っていけばいいのか?人間関係の尽きない悩みを抱えた現代の人々に贈る、太陽が降り注ぐように温かく、心を救う感動作です。

「今さら言えない小さな秘密」感想・レビュー

小さな小さな村でのんびりゆっくりと時間が過ぎていく、久々に平和感ただよい安心して映画を観た感じです。コメディ映画ではありますが、適度なお笑いくらいでクスっと心温まるといった感覚でした。

 

そもそも、自転車に乗れない自転車屋さんというテーマ自体が面白いですよね。普通の方は子供の頃いつの間にか乗れるようになっていた自転車だから余計に、なんで自転車屋さんが乗れないの!?って興味が惹かれませんか?

その、まさに自転車乗れない自転車屋さんが誕生したかを、主人公の幼少時代から青年時代さらにはおじさんになった現在と順番に描いていきます。

 

時代が流れど、全く変わらない主人公ラウルの、自転車が乗れないという小さな秘密とそれを隠し通すための苦悩が面白おかしくも、いやラウルにとっては小さな秘密ではなく、時には死を覚悟して守り通した秘密だったということが分かります。ラウルにとっては、全く小さくはない、巨大な秘密だったのです。

今さら言えない小さな秘密

出典:映画.com

 

ラウルの周りの人たちもいい個性派ぞろい。もちろんラウルの秘密はしらず、自転車屋さんだから普通に自転車が乗れると思っている、友人や奥さん、そして街の人。知らないばかりなラウルへのお願いが嫌みが無いのに、ラウルにとっては深刻なことという設定が見事に物語を面白くさせています。

今さら言えない小さな秘密

出典:映画.com

 

本作で変わらないものは他にもありました。人々の服装です。人間自身は成長をするのですが、服は子供の頃から変わらないという、面白い演出でした。そこに込められたものは何だったのでしょうか?時代は変わり体は成長しても、そこにあるものは何も変わらないといったメッセージなのでしょうか。

今さら言えない小さな秘密

出典:映画.com

 

全体の感想として、もう少し泣けるかな?もう少し笑えるかな?って思いながら見ましたが、冒頭でも言ったようにどちらに振り切るわけでもなく、いたって両方の感情がふんわりと押し寄せてくる、ほわっとした感覚の映画でした。

 

最終的に、ラウルは村のヒーローになってしまうのですが、その過程やどうやって自転車に乗れないことを一生秘密にできた(?)かを楽しむ映画ですね。ほのぼのとしたストーリーの中で、南フランスの美しい風景も本作の見どころでしょう。

だいふく

あたいも自転車乗れるようになりたいニャ!

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映画「異端の鳥」感想・レビュー:戦争と人間の本質に迫る問題作!

 

異端の鳥

異端の鳥

「異端の鳥」映画情報

オンライン鑑賞

Prime Video Rakuten TV

※時期により鑑賞できない場合あり。

あらすじ

東欧のどこか。ホロコーストを逃れて疎開した少年は、預かり先である1人暮らしの叔母が病死して行き場を失い、たった1人で旅に出ることに。行く先々で彼を異物とみなす人間たちからひどい仕打ちを受けながらも、なんとか生き延びようと必死でもがき続けるが…。

出典:映画.com

予告編

作品データ

原題 The Painted Bird
製作年 2019年
製作国 チェコ・スロバキア・ウクライナ
上映時間 169分
監督 バーツラフ・マルホウル
原作 イェジー・コシンスキ
脚本 バーツラフ・マルホウル
メインキャスト ペトル・コラール
ウド・キア
ステラン・スカルスガルド
ハーベイ・カイテル
バリー・ペッパー
受賞歴 ・カンヌ国際映画祭クシシュトフ・キェシロフスキ賞、脚本賞
・ヴェネツィア国際映画祭ユニセフ賞
・チェコ・ライオン賞8部門受賞
他多数


 

「異端の鳥」映画解説

だいふく

数々の映画賞を受賞した映画なんだニャ!

作品解説

ポーランドの作家イェジー・コシンスキが1965年に発表した同名小説を原作に、チェコ出身のバーツラフ・マルホウル監督が11年の歳月をかけて映像化した映画です。ヴェネツィア国際映画祭で退場者が出る中も、最後には10分間のスタンディングオベーションが捧げられたといいます。

 

第2次大戦中の東ヨーロッパで、ひとりの少年が荒涼とした田舎を彷徨い幾度どなく差別や暴力にあいながらも、家に帰る旅を続け、後半では戦争のシーンも何度も出てくる衝撃的な作品となっています。

 

169分という長丁場ですが、少年に起こる1つ1つの異なった出来事がいくつも展開され、映像は全編美しいモノクロ映像となります。

原作者イェジー・コシンスキ

原作者イェジー・コシンスキの事を紹介しておきましょう。コジンスキは、本人も第二次世界大戦中にナチスの迫害を受けた経験を持っています。1957年に西側へ亡命したコジンスキは、ニューヨークへ渡り、英語で執筆した本映画の原作である『ペインテッド・バード』が世界的ベストセラーとなりました。

 

コシンスキは映画界との関係があり、『レッズ』には俳優として出演した経歴もあります。さらには、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のモチーフにもなったシャロン・テート殺害事件の夜、現場のロマン・ポランスキー宅に招かれていたが、行かなかったというエピソードもあるという。(ただし、真相は謎のようです)

 

1991年、57歳の時に自宅の浴槽でビニール袋をかぶって自殺をとげるという、壮絶な最後としても有名です。

 「異端の鳥」感想・レビュー

なかなかしんどい映画でした。賛否の嵐と言う本作ですが、鑑賞してみて納得です。人によっては見るに堪えないシーンが満載ですが、これが人間なんだという人間の本質をえぐってきます。目を覆いたくなるシーンが多く映像はモノクロなのに風景が映ると美しい。音楽なし主役の少年のセリフもほぼ無し。そして極めつけは169分という長丁場ですから、鑑賞者に映しだされる本作への心境も様々となるでしょう。

 

そして一番の辛い理由は、その差別や迫害を受けるのがすべて1人の無垢であっただろう少年なのです。本映画の紹介で必ず使われている、少年が地面に埋められ首だけ出して、カラスが狙ているという画像ですが、インパクトが強いのですが、そのシーンはなんとほぼ前半で出てきます。そこから、永遠と不条理な暴力や強姦まで経験させられるという。

異端の鳥

出典:映画.com

 

少年が様々な辛い経験を経て、変わっていく心理や行動をみているのは、本当に辛いものがあります。少年はいったい何を信じればいいのでしょうか…。印象的であったのは、父と出会い家に帰る少年は、冒頭であんなに望んでいたことなのに喜ぶことすらしないのです。

 

本作で描くは一貫して異質なものに対する差別でした。容姿や肌の色の違いで標的にされるのです。「異端の鳥」という映画タイトルも、映画の1シーンでも登場する、鳥売りの男が、一羽の小鳥にペンキを塗って空に放つと異なる見かけのために他の鳥たちから攻撃され、無残な姿で殺されるというシーンから来ているようです。

う~ん、今現在ではアジア系人種に対するヘイトクライムなんかもニュースで取りだたされていますが、昔も今も変わらないですよね。おそらく異質の物への差別は、どんなに平和や平等を叫んでも、無くなることはないのでしょう…。

 

この映画で驚いたのは主演の子役の ペトル・コラールです。驚異の新人と言われてるように、全くの新人であったから驚きです。こんな辛くて重い役を見事に演じ切っています。

異端の鳥

出典:映画.com

 

そして、何気に脇を飾る俳優陣も豪勢なんですよね。数々の映画を演じてきた、名優 ウド・キアやステラン・スカルスガルドやハーベイ・カイテルといった、主役級といってよい俳優達が、登場します。(他も書き切れないくらいな有名な俳優さんが!)鑑賞していて、えっ!凄い役で登場しているね!って思える程で、何気に、本作お金かけていると分かった瞬間でもありました。

異端の鳥

出典:映画.com

 

そしてもっと驚いたことは、まったく無名の監督による映画だということです。無名の監督が、11年の歳月をかけて、無名の幼い少年を主演として豪華な俳優を短い時間で出演させて、問題作と呼ばれつつも最終的には数多くの映画賞を受賞したという快挙なんですよね。いや~。これからも監督がどういう映画を作ってくれるんだろうと、否が応でも今後も期待させてくれます。

 

というように、何かと話題の本作ですが、鑑賞される方は心して観ないといけません。私も何度も途中で観るのやめようかと思いながらも、なんとか最後まで見切りましたから。お勧めとは言えないですが、1度は観る価値はある映画だとは思います。ただし、決して、2回目は観る予定はないですがね…。

だいふく

人間はなんて愚かで怖いんだろうかニャ!

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映画「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」感想・レビュー:すべての運命が集結する!

 

スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム

スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム

「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」映画情報

あらすじ

前作でホログラム技術を武器に操るミステリオを倒したピーターだったが、ミステリオが残した映像をタブロイド紙の「デイリー・ビューグル」が世界に公開したことでミステリオ殺害の容疑がかけられてしまったうえ、正体も暴かれてしまう。マスコミに騒ぎ立てられ、ピーターの生活は一変。身近な大切な人にも危険が及ぶことを恐れたピーターは、共にサノスと闘ったドクター・ストレンジに助力を求め、魔術の力で自分がスパイダーマンだと知られていない世界にしてほしいと頼むが……。

出典:映画.com

予告編

作品データ

原題 Spider-Man: No Way Home
製作年 2021年
製作国 アメリカ
上映時間 149分
監督 ジョン・ワッツ
製作 ケビン・ファイギ
エイミー・パスカル
脚本 クリス・マッケンナ
エリック・ソマーズ
メインキャスト トム・ホランド
ゼンデイヤ
ベネディクト・カンバーバッチ
ジェイコブ・バタロン
受賞歴 -


 

「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」映画解説

だいふく

MCUスパイダーマンシリーズ第三弾なんだニャ!

作品解説

「スパイダーマン ホームカミング」「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」に続く、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に属する「スパイダーマン」シリーズの第3弾となり、MCU作品の「アベンジャーズ」シリーズでもスパイダーマンと共闘した、ベネディクト・カンバーバッチ演じるドクター・ストレンジが登場します。

スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム

出典:映画.com

 

今作は、マルチバース(多元宇宙)という設定を活かすことで、スパイダーマンがMCUに属する以前のサム・ライミ監督版「スパイダーマン」シリーズとドック・オク、マーク・ウェブ監督版「アメイジング・スパイダーマン」シリーズと深くかかわりを持たせた作りとなり、スパイダーマンの総括ともいえる作品となりました。

 

なお、2019年に、スパイダーマンのMCU残留を巡るディズニーとソニー・ピクチャーズ エンタテインメントの契約交渉が決裂するという予期せぬことが起こりました。スパイダーマンがMCU離脱かと思われましたが、主演のトム・ホランドが両社の重役に再度交渉の席に戻るよう働きかけたことが功を奏し、新たな契約が結ばれる形で騒動は収束し、本作が出来上がったというエピソードもあります。

関連作品

【前作】

スパイダーマン:ホームカミング

スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム

【関連作品】

スパイダーマン

スパイダーマン2

スパイダーマン3

アメイジング・スパイダーマン

アメイジング・スパイダーマン2

アベンジャーズ エンドゲーム

ドクター・ストレンジ

過去作からの出演

本作は、なんといっても過去のスパイダーマンシリーズと深く関連した映画となっています。なんと過去作からスパイダーマン&悪役が総出演となっており、鑑賞前からいったいどんな映画になるだろうかと期待を膨らませることになりました。

 

<サム・ライミ監督版より出演>

・スパイダーマン

・悪役:グリーン・ゴブリン

・悪役:ドクター・オクトパス

・悪役:サンドマン

スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム

出典:映画.com

 

<ドック・オク、マーク・ウェブ監督版より出演>

・スパイダーマン

・悪役:リザード

・悪役:エレクトロ

スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム

出典:映画.com

「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」感想・レビュー

ストーリーが分かる程度のネタバレ度

MCU以前のスパイダーマンシリーズすべて鑑賞していました。そして、本作をなるべく予備知識無く鑑賞して、率直にスパイダーマン映画を見続けて良かったなと感慨深い感情になりました。

 

私は、サムライミ版スパイダーマンが好きでしたが、正直その後にスパイダーマン映画が量産されつつあるのには嫌気がさしてました。MCU版ですらです。がしかし、それをすべて回収して集大成と言える作品に仕上げたとはびっくりです。今までの映画が本作のために作られたような感覚ですら覚えます。もうね、スパイダーマン映画好きのための、スパイダーマン映画と言っても過言ではないですね。

ある意味、ずるいですよね。ジョン・ワッツ監督がすべて持って行ったのですから。がしかし、誰が考えることができた展開だったでしょう。誰もが驚きだったのではないでしょうか。

 

そして本作は、敵を倒すのではなく、敵を救うスパイダーマンなんですよね。しかも過去作で登場して死んでいった悪役たちなんです。悪役を救うために悲しい思いもするのです。本当に救うべきなのか迷います。

そんな時に、サムライミ版映画で、ベンおじさんが言ったセリフ

「大いなる力は、大いなる責任が伴う」

が、本作でもキーワードになりスパイダーマンの迷いを消すのです。もうね、このセリフはファンはうなりますよね…。

 

ただ、本作はMCU版だからこそ作ることもできたというべきでしょう。一時期、スパイダーマンのMCU離脱危機がありましたが、そこを乗り越えて本作が出来ました。MCUに残ることにより、「アベンジャーズ」シリーズにつなげ続けることが出来ましたよね。本作の突拍子のない展開を可能にしたのは、なんといってもドクター・ストレンジが居てこそになるので、MCU版でしかこの壮大な物語を作れなかったということになりますね。そういった意味でも、ファンが心配したスパイダーマンのMCU離脱が防がれたのは本当に大きかったと思います。

 

が、しかし3部作完結したので、これからのスパイダーマンはどうなるのか!?今後はまた期待と不安でなりませんね。まぁ、とにもかくにも、本作で綺麗に収めたMCU版スパイダーマンシリーズ3部作、完璧に終わりました!

だいふく

スパイダーマン夢のオールスターだったニャ。

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映画「青くて痛くて脆い」感想・レビュー:その時もう一度、ちゃんと傷つけ。

 

青くて痛くて脆い

青くて痛くて脆い

「青くて痛くて脆い」映画情報

オンライン鑑賞

Prime Video Rakuten TV

※時期により鑑賞できない場合あり。

あらすじ

コミュニケーションが苦手で他人と距離を置いてしまう田端楓と、理想を目指すあまり空気の読めない発言を連発して周囲から浮いている秋好寿乃。ひとりぼっち同士の大学生2人は「世界を変える」という大それた目標を掲げる秘密結社サークル「モアイ」を立ち上げるが、秋好は「この世界」からいなくなってしまった。その後のモアイは、当初の理想とはかけ離れた、コネ作りや企業への媚売りを目的とした意識高い系の就活サークルへ成り下がってしまう。そして、取り残されてしまった田端の怒りや憎しみが暴走する。どんな手段を使ってもモアイを破壊し、秋好がかなえたかった夢を取り戻すため、田端は親友や後輩と手を組んで「モアイ奪還計画」を企てる。

出典:映画.com

予告編

作品データ

原題 青くて痛くて脆い   
製作年 2020年
製作国 日本
上映時間 118分
監督 狩山俊輔
原作 住野よる
製作 沢桂一
菊川雄士
脚本 杉原憲明
メインキャスト 吉沢亮
杉咲花
岡山天音
松本穂香
受賞歴 -


 

「青くて痛くて脆い」映画解説

だいふく

青年煌めきと残酷さを描いた作品だニャ!

作品解説

「君の膵臓をたべたい」の住野よるの同名青春小説の映画化となり、作者は「君の膵臓をたべたい」で感動したすべての人たちの心を、この小説で塗り替えたいと思い作られたようです。

 

人に不用意に近づきすぎないことを信条にしていた田端楓と周囲から浮いていているけれど誰よりもまっすぐだった秋好寿乃が出会った、そこから始まり青春時代を共に過ごし、傷つけられ傷つき壊れていく様子を描いています。

 

本作は、若い役者の演技力も目立った作品です。田端楓役には吉沢亮、秋好寿乃役には杉咲花でW主演です。二人のすさまじい演技を見るだけでも価値がある映画かもしれません。脇を固めるは、松本穂香、森七菜、岡山天音といった、今後映画やドラマを騒がせるであろう若い俳優陣がそろいます。

主人公2人の性格

田端楓

大学入学時はサークルには入らず、そこそこの静かな学生生活を望んでいた。コミュニケーションが苦手で内気の性格でこれまでも傷つかないような生き方をしてきた。正直に意見が言えない。

大学入学時の人生のテーマは「人に不用意に近づきすぎないこと」

秋好寿乃

大学の講義中に空気の読めない発言を連発し、自らの理想を語り質問を繰り返し、周囲から浮いていた。性格は明るくて前向きで誰とでも仲良くなり、気づいたら輪の中心にいるような存在でもある。

大学入学時に掲げた信念は「四年間で、なりたい自分になること」

青くて痛くて脆い

出典:映画.com

「青くて痛くて脆い」感想・レビュー

結末が予測できるネタバレ度

この映画を観て感じたことは、納得する部分と納得がいかない部分が入り乱れたようでした。きっと、鑑賞者がこれまでの人生で、田端楓のような人生だったのか、秋好寿乃のような人生だったのかによっても、感想は変わってくると思います。私が学生自体は、どちらかというと田端楓側の人生でした。余り人付き合いがうまくなく、なるべく傷つかないように生きてきました。

 

田端楓側のような人を避けてきた人間は、その分ふと声を掛けられ、優しくされた瞬間に勝手に好意を抱いてしまい思い込んでしまいがち。でも、その一方的な好意が、崩れた瞬間、今までが自分の勝手な思い込みなのに傷つけられたと思いこみ恨みに変わる。そして相手を陥れ傷つけようとしてしまう。そういった若い時を過ごした人もいるのではないでしょうか?

 

歳を取った今でも、未だに忘れることができない、傷つけられたことそして傷つけたこと…。今でも、思い出すたびに心苦しくなります。そういう経験は皆様にもありますよね。

ただ、大人になって今ある強さはその傷つけ合いがあったからの成長だと思えるのです。本作では、そういった若いころの苦い感情を思い出させ、自信の経験を思い出し心が揺さぶられる自分が居ました。

 

後半の田端楓の秋好寿乃と二人の傷つけ合いが一番の見どころではありますが、観ていて本当に辛かったです。あれだけ仲良かった二人なのに…。どちらの気持ちもわかるんです。そして、単なるすれ違いの結果でもあるのです。

青くて痛くて脆い

出典:映画.com

 

が、しかし、秋好寿乃からの田端楓の勝手な思い込みに対しての「気持ち悪い」の言葉、この言葉で完全に田端楓側ノックアウトでしょう。好きな人から言われる言葉の中では一番強烈で傷つく言葉なのかもしれません。その言葉の後に田端楓が出来ることと言えば、心にもない言葉の相乗攻撃をし、相手をさらに傷つけることしかできなかったのです。

 

そして、後悔の念…。

なんだかなー、って苦笑いするしかないシーンでした。

 

この映画、納得いかない部分もあるのです。さすがに秋好寿乃が当初描いていた理想と行動が、かけ離れて過ぎていませんかね?「世界を変える」から始まった事が、単なる就活サークルそして男女の出会い場の巣窟のような団体。挙句の果てには、個人情報流出…、これはなるべくしてなったんだなと思えます。

ここまで秋好寿乃との理想と行動がかけ離れてしまうと、田端楓のような性格でなくても、逆恨みな行動が必然なのかもと思えてしまいます。故に、田端楓がラストで自分が犯人だということをSNSで流したり、秋好寿乃が過去に付き合っていた男の前で泣いた姿が、私には理解できない感情でした。

 

あとは、ラストの終わり方。傷ついたのか傷ついて無いかは、鑑賞者が想像してねの終わり方も、なんだか消化不良~~。答えを示さないそれがいいんだっていう人もいるでしょうが、私にはもやっと残るラストでした。

 

と言うように、本作は賛否両論になること間違いなしの映画だと思います。がしかし、誰でも持っている、苦い経験を思い出させてくれることも間違いありません。原作も含め、若い世代に人気だということも、映画を観て納得でした。

だいふく

人間って難しい生き物だニャ!

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映画が身近になるおすすめサイト!あなたの映画図書館「MIHOシネマ」の紹介

 

管理人

今回は、映画の図書館ともいえる「MIHOシネマ」を紹介します!

だいふく

いつも参考にさせてもらっているニャ!

現在、当ブログでは、サブブログの「こわいものみたさ~シネマ館~」にて映画レビューを行っていますが、これから紹介する「MIHOシネマ」は、映画を観るときだけでなく、レビュー書くときとかも非常に参考にさせてもらっている、映画好きにとっては非常に助かるサイトです!

「MIHOシネマ」とは?

サイト紹介

『MIHOシネマ』は映画のあらすじやストーリーなど、作品情報が丁寧にまとめられた映画総合メディアサイトです。驚きなのが、8,000以上の記事が投稿されており、メジャーな作品からマイナーな作品までありとあらゆるジャンルの映画が紹介されており、まさに「映画図書館」です!

そしてこれだけの記事数があると、見やすいの?と言う疑問もでますが、サイトがとてもシンプルで見やすいのにつけて、検索もしやすいのが特徴です。みてください、トップ画面からして白色をベースとしてシンプルに整理されていると思いませんか!?

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MIHOシネマトップページ

映画検索の方法

検索の仕方も秀逸でして、文字検索や50音検索はもちろんですが以下のように、上映中のおすすめや今月公開のおすすめなどは、本当に参考になり未見の映画を探すのにも便利です。

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MIHOシネマ検索

個人的な使い方は、やはり映画ブログをやっている身としては、映画レビューの記事を書くときに参考にさせてもらっています。ほとんどの映画がそろっていますので、間違いが無いです。

管理人

あくまで参考にしているだけですので、内容は自分で書いてますー。

更新頻度

サイトの更新頻度は驚異的です!週4~5日のペースで記事が増えますが、1日に複数の記事が書かれるので驚きです。そして、最新の映画を紹介するスピード感も驚異的です!いったいどうやって調べてらっしゃるのか!??

当ブログ(サブブログ含めて)では、1週間に1~2記事となっておりお恥ずかしい限りでございます…。

だいふく

もうちょっと見習って更新して欲しいニャ!

管理人

ご、ごめんなさい。頑張ります。

「MIHOシネマ」管理人さんは?

そんな、「MIHOシネマ」はどういう方が運営しているか気になりませんか?運営情報をしらべてみたところ、影山美穂さんが運営しています!というか一人でやっているの!?って驚きです。

そんな影山さんは、サイトではどんな方なのか詳細は分からないのですが、もっと知りたい方は、Twitterをやっていらっしゃるのでフォローするのがお勧めです!1万人以上のフォローワーさんが凄いです!

影山さんですが、プロフィール画像はとても美しく清楚なお姿なのですが、ツイートがめちゃくちゃ面白くそのギャップに驚きます!映画の事はもちろんですが、時には面白い一言を急にツイートしたり(自虐ネタが面白い)、時には下ネタ風なツイートも!(笑)

いやー、ご本人もエンターテイナーな方だなと思った次第でした。

 

以上、あなたの映画図書館「MIHOシネマ」の紹介でした。

 

だいふく

これからもお世話になるニャ!

映画「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」感想・レビュー:誰も死なせない!

 

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編

「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」映画情報

オンライン鑑賞

TVアニメ版鑑賞となっています。

Prime Video Rakuten TV

※時期により鑑賞できない場合あり。

あらすじ

大正時代の日本。鬼に家族を皆殺しにされ、生き残った妹の禰豆子も鬼に変貌してしまった炭治郎は、妹を人間に戻し、家族を殺した鬼を討つため、鬼狩りの道を進む決意をする。蝶屋敷での修業を終えた炭治郎たちは、短期間のうちに40人以上もの人が行方不明になっているという無限列車に到着する。炭治郎、禰豆子、善逸、伊之助は、鬼殺隊最強の剣士の1人、煉獄杏寿郎と合流し、無限列車の中で鬼と立ち向かう。

出典:映画.com

予告編

作品データ

原題 劇場版「鬼滅の刃」無限列車編
製作年 2020年
製作国 日本
上映時間 117分
監督 外崎春雄
原作 吾峠呼世晴
メイン声優 花江夏樹
鬼頭明里
下野紘
松岡禎丞
日野聡
受賞歴 ・日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞


 

「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」映画解説

だいふく

前人未踏の興行収入400億円のアニメなんだニャ!

作品解説

原作は、2016~2020年に「週刊少年ジャンプ」で連載され、単行本は22巻まで出ており、累計発行部数が1億部を突破するという大ヒット漫画です。作者は、吾峠呼世晴です。映画は、2019年4~9月にTVアニメ版として放送され、炭治郎らが無限列車に乗り込む場面で終了した「竈門炭治郎 立志編」最終話の続編として物語が描かれています。

 

公開3日目で、興行収入は46億円を達成。日本で上映された映画の中では最速日数10日目で興行収入100億を突破し、公開24日目で200億円突破となり、日本での社会現象と言われるくらいの大ヒットとなっています。

最終的には、『千と千尋の神隠し』(316億8000万円)の記録を破る快進撃を見せ、興行収入400億円までいきました。

関連作品

【TVアニメ】

「鬼滅の刃」竈門炭治郎 立志編

「鬼滅の刃」無限列車編

「鬼滅の刃」遊郭編

大ヒットの背景

コロナ禍の中、TVアニメの続編にして映画自体は物語としては途中で終わってしまうと、普通ではヒットの要素は無いですが、その理由を調査してみました。

まず1つは、配信サービスの役割が大きかったでしょう。TVアニメはTOKYO MXという東京ローカルの深夜帯(23:30~24:00)でやられており、子供はもちろん大人もTVアニメをリアルタイムで観ていた人は少なかったのでは。しかし「鬼滅の刃」は、ほとんどの動画配信サービスで流されており、コロナ禍での自宅での楽しみ方のタイミングと合い、一気に人気が爆発したのでしょう。

さらには、劇場公開前でのフジテレビのプライムタイム放送の効果が非常に大きかったでしょう。TOKYO MXで上映されたアニメが、フジテレビのゴールデンタイムにコンパクトに集約されて放映されたことは、宣伝効果としては抜群であったことは間違いありませんね。

おまけ情報

150万名限定でなくなり次第終了となる、来場御礼入場者特典の「ufotable描き下ろしA5イラストカード 壱」をゲットしましたので、画像を乗せておきます。

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ufotable描き下ろしA5イラストカード 壱

「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」感想・レビュー

素晴らしい!鑑賞前は子供のお付き合いくらいの気持ちで行きましたが、見事に大人もはまってしまうクオリティでした。いやね、最後こんなに泣かされるとは思わなかったです。エンドロール中は、ちょっと放心状態でした。(エンドロール中に帰る人ほとんどいなかったのが物語ってます)

漫画は読んでおらずTVアニメ版だけみているという知識レベルで、まぁ面白いアニメだよね~くらいな気持ちくらいしか持ち合わせていませんでしたが、本作を観て一気に「鬼滅の刃」熱が付いたといっても過言ではありません。それほど良かったです。

 

何が良かったか、それはもぅ煉獄杏寿郎のドラマで一気に持っていかれた感覚です。主人公の竈門炭治郎が目立った中盤までであれば、TVアニメの延長でと言う感覚で観ており、映画だから迫力分が上乗せして面白いなぁといった感覚でしたが、後半からの煉獄杏寿郎の独壇場からは、もうかっこいいやら悲しいやらで一気に心もっていかれました。

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編

出典:映画.com

 

ただ、個人的にちょっと寂しかったのは、禰豆子の活躍が余り見られなかったことでしょう。禰豆子ファンは多いはずですが、なんともかわいらしいシーンはありましたが、鬼としての戦うシーンはホント一瞬でしたね。もう少し活躍シーンを入れてくれれば、文句なしでしたが…。

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編

出典:映画.com

 

良かったのはストーリーだけではなく、アニメとは思えない大迫力の鬼退治格闘シーンや映像美も見どころでした。今まで、アニメを映画館で観たいと思うことは少なかったのですが(子供のお付き合いという位置づけが強い)、本作は確実に映画館で観るべき映画と思いました。その映像美と迫力、そして効果音は圧巻といっても過言ではないでしょう。

 

さて、今後「鬼滅の刃」はTVアニメ第二期が始まることでしょう。本記事を書いているタイミングでは、全く第二期に関する情報が無いので待つしかないといった状況ですね。

ちなみに個人的には、原作の漫画は見ないようにしようと思います。無知のままみたアニメ版が非常に面白かったという事と、日本が誇る素晴らしいアニメ技術で「鬼滅の刃」は観ていきたいと思います。

だいふく

煉獄さ~ん!悲しかったニャ~~~

「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」関連商品

 

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映画「マウス・オブ・マッドネス」のあらすじ・感想レビュー:覗くな、狂うぞ。恐怖の洗脳小説!

「マウス・オブ・マッドネス」映画情報

フライトナイト 製作年:1995年
 製作国:アメリカ
 上映時間:96分
 [Amazonで買う]
 [楽天ブックスで買う]
 

あらすじ

保険調査員のジョンは失踪した作家サター・ケーンの捜索を依頼される。やがてジョンは編集者のリンダとともに、ケーンの小説に出てくる架空の町にたどり着く。不可解な出来事が相次ぐ中、ジョンはケーンを見つけるが、彼の新作小説「マウス・オブ・マッドネス」に絡む恐ろしい企みを知る一方、次第に正気を失っていくことに…。

予告
映画データ
原題 In the Mouth of Madness
監督 ジョン・カーペンター
製作 サンディ・キング
主なキャスト サム・ニール
ユルゲン・プロフノウ
ジュリー・カーメン
受賞歴 -


 

「マウス・オブ・マッドネス」感想レビュー

管理人

今回は、ジョン・カーペンター監督作品の中で、黙示録三部作の1つを紹介します。カルトホラーです。

だいふく

なかなか理解が難しい映画なんだニャ!

作品について

鬼才ジョン・カーペンター監督が描く、カルトホラーの名作でH・P・ラヴクラフトの“クトゥルー神話”を元に現実と妄想の狂気に翻弄される主人公トレントを中心に、異様な世界観を見せ付けてくれる作品です。

 

本作は、ジョン・カーペンター監督作品の中で、黙示録三部作の1つに位置付けられています。他は、『遊星からの物体X』と『パラダイム』があげられ、ストーリー自体に3作品が関係することはないのですが、世界の終末を描くという点で共通点があります。その中でも本作は、最も強く世界の終末を話題とした作品でしょう。

 

作品は、現実と小説の中の世界が交錯する幻想的な怪奇ホラーですが、鑑賞者が混乱してしまうような展開と映像が繰り広げられます。理解が困難な作品でもあり、悪夢を漂っているような感覚に陥ってしまう、不思議な映画です。

感想

保険調査員のトレントが失踪したホラー小説の作者サター・ケインを追跡するうちに、徐々にはまり込んでいく世界観や異常さが観ていてびっくりするのですが、どこか無限ループに陥っている感覚を持ち、異界へにでも飛び込んでしまったのではないかと終始不安な気持ちにさせられます。

 

そんな不気味な展開の中に、いたるところに伏線が散りばめられています。さすがカーペンター監督と言いたいところなのですが、つながりそうでなかなかつながらない、理解できそうで全く理解できないのが本作です。監督の奇才っぷりをふんだんに入れ込んでいますが、正直、私には???が常に付きまといました。

 

ただ、全く理解ができないかというと、これから起きようとする物語の軸は理解できているのです。物語が進むにつれ自分なりの解釈もできる映画なんです。ただ、その意味不明な世界観が難しくさせています。おそらく観る人によって、解釈も異なってしまう映画だと思います。

 

ものすごいストーリに負けじと、登場するクリーチャーも見どころ満載です。まさにカーペンター監督が好む造形は非常に注目で、想像を超えてくる異様な不気味さがたまらない出来栄えなんです。不気味なのはクリーチャーだけでなく、あのカルトホラーの名作『エクソシスト』の体がブリッジ状態で歩くスパイダーウォークまで登場するという、ある意味笑ってしまうようなシーンもあります。

 

ラストでは、世紀末を迎えまいと孤軍奮闘するトレントが、追い続けたホラー小説が上映される誰も客が居ない映画館で、彼自身が主人公の映画を見て一人、狂気の笑い声をあげ続けるのでした…。まさに映画自体を表すがごとく、意味が難しく解釈がなんとでもできるようなラストでした。いや~、やっぱり難しい!

迷宮に入ったかのような映画で、かなり賛否両論ですが、ホラーファンそしてカーペンター監督ファンなら抑えておきたい映画でもありますね。

だいふく

永遠と同じ場面を繰り返すシーンは不思議だったニャ!

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映画「フライトナイト」のあらすじ・感想レビュー:隣人の正体はバンパイア!

「フライトナイト」映画情報

フライトナイト 製作年:1985年
 製作国:アメリカ
 上映時間:107分
 [Amazon Primeで観る]
 [楽天ブックスで買う]
 

あらすじ

TVのホラー番組“フライトナイト"に目がない高校生チャーリーは、ある日、隣家に住む男たちの不審な行動を目撃する。なんと、男たちは美女の生血を吸い尽くすヴァンパイアだったのだ。 誰からも本気にされず狼狽するチャーリーに、正体を知られた男たちの魔の手が迫る! 恋人エイミー、親友エドに助けを求めたチャーリーは、なぜか“フライトナイト"の役者=ヴァンパイア・キラーのピーターを引き連れ、壮絶な闘いに挑む!

予告
映画データ
原題 Fright Night
監督 トム・ホランド
製作 ハーブ・ジャッフェ
主なキャスト クリス・サランドン
ウィリアム・ラグズデール
アマンダ・ビアース
受賞歴 ・サターン賞ホラー映画賞
・サターン賞脚本賞
・サターン賞助演男優賞


 

「フライトナイト」感想レビュー

管理人

今回は、1980年代古きバンパイア映画を紹介します。コメディ要素もある楽しめるホラー映画です。

だいふく

今観ても全然おもしろいニャ!

作品について

バンパイア物でコメディ寄りのホラー映画になり、第13回(1985年度)サターン賞でホラー映画賞など3部門で受賞した作品となります。後に続編の公開、さらには2度のリメイクが公開されています。

 

監督・脚本は『サイコ2』の脚本を執筆したトム・ホランドで、これが監督デビュー作となりました。後の代表作として『チャイルド・プレイ』の監督というほうが知られていますが、管理人個人的には大好きな作品の『ランゴリアーズ』の監督の方が強かったりします。

 

コメディ色を入れつつ、セオリー通りの吸血鬼映画で十字架や聖水に弱いなど古典的でありつつ、何故か狼男への変身シーンがありますが、その変身シーンでのSFX技術が非常に見事な出来栄えで、映画の見どころでもあります。

感想

なぜかAmazonでセール中でもないのに激安の600円でBlu-rayが売られていました(後日見ると1600円なんですよ???)ので迷わず購入です!いや~、久しぶりに鑑賞しましたが、この映画やっぱり面白いです。怖さは全く無いですが、コメディ要素ありホラーとしてもしっかり作られており、なんといってもSFX技術が見ごたえありと、古い映画ですが名作でしょう。

 

突然ですが、あなたなら隣に引っ越してきた隣人がバンパイアだったらどうしますか?しかも、夜な夜な美女が餌食になっている真実を知ってしまったら???当然、警察も家族も信じてくれないんですよね。そんな主人公チャーリーの苦悩を描いた前半戦でした。

 

狙われるチャーリーの恋人エイミー。怖いけど守りたい、退治したいけど怖い。といった苦悩の中、協力してもらうはTV番組「フライトナイト」で活躍中のバンパイア・キラーのヴィンセントおじさん!もちろん、俳優でTVでは演技なのですから、素性はただのおじさんにすぎないのですが、最終的に素人同然の二人が最恐バンパイアに一緒に戦っていくハチャメチャっぷりが楽しいのです!番組の小道具を使っての、退治劇&エイミー救出劇は見所たっぷりでした。

 

こんなハチャメチャ映画なのですが、真面目にしっかりと作られてもいるのです。バンパイアの弱点(十字架、聖水、招かれないと家に入れないなど)も忠実に守っており、古典的な要素も守りつつ、噛まれた少年が、なぜか狼男になってしまうという独自のアレンジを加わり、古典要素とアレンジ要素が見事に融合した面白さも見ごたえがあります。

 

そんなバンパイア役は、若かりしクリス・サランドン。非常に顔がこい~です。どちらかといえば、バンパイアよりも狼男が似合いそうなお顔立ちでもありますが、その濃さがバンパイアとしての色気にもつながっているのです。

はい、女性は彼にみつめられると虜になっちゃう遊び人バンパイアです!エイミーすら彼の虜になり、チャーリー達の努力むなしく自らが求めるようにガブリとされちゃい遂にバンパイアに…。そして色っぽく変貌。でも人間を襲うシーンでは見事な口裂け女になってしまうというこれまた衝撃なシーンでした。

 

といいますが、主人公でもあるチャーリーが全然イケてないのです!エイミーちゃんのことも恋人として扱ってあげてないし聞く耳もたないし、観ていてイライラするんですよね。そりゃ~、カッコイイバンパイアがいたら、彼女もなびくよな~って思ってしまいました。

 

古い映画ではありますが、バンパイア物が好きな方や、愉快なホラー映画が好きな方にはお勧めの映画ですので、未見の方は是非観てください!

 

だいふく

バンパイア物はどの時代の映画も名作が多いニャ!

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映画「屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ」のあらすじ・感想レビュー:愛されるすべを持たない男の狂気!

「屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ」映画情報

屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ 製作年:2019年
 製作国:ドイツ
 上映時間:110分
 [Amazon Primeで観る]
 [楽天ブックスで買う]
 

あらすじ

第2次世界大戦前に生まれ、敗戦後のドイツで幼少期を過ごしたフリッツ・ホンカ。彼はハンブルクにある安アパートの屋根裏部屋に暮らし、夜になると寂しい男と女が集まるバー「ゴールデン・グローブ」に足繁く通い、カウンターで酒をあおっていた。フリッツがカウンターに座る女に声をかけても、鼻が曲がり、歯がボロボロな容姿のフリッツを相手にする女はいなかった。フリッツは誰の目から見ても無害そうに見える男だった。そんなフリッツだったが、彼が店で出会った娼婦を次々と家に招き入れ、「ある行為」に及んでいたことに、常連客の誰ひとりも気づいておらず…。

予告
映画データ
原題 Der Goldene Handschuh
監督 ファティ・アキン
製作 ヌアハン・シェケルチ=ポルスト
ファティ・アキン
主なキャスト ヨナス・ダスラー
グレタ・ゾフィー・シュミット
受賞歴 ・ドイツ映画賞 メイクアップ賞
・ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品作品


 

「屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ」感想レビュー

管理人

今回は、実在したシリアルキラーをリアルに描いた映画を紹介します。メイクアップ賞を受賞した殺人鬼の顔にも注目!

だいふく

結構、不快な映画に仕上がっているので注意だニャ!

作品について

1970年代のドイツ・ハンブルクに実在した5年間で4人の娼婦を殺害した連続殺人犯の日常を淡々と描いたサスペンスとなります。監督は、30代で世界三大国際映画祭すべてで主要賞受賞の快挙を成し遂げた、ファティ・アキン監督です。

 

2019年第69回ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品作品となり、ドイツ映画賞ではメイクアップ賞を受賞しました。そのメイクアップは、若手俳優のヨナス・ダスラーの美しい容姿を、実年齢よりも20歳以上も上の、ホンカへ大変身させるという見事な技術でした。

 

劇中ではフリッツが行きつけのバー「ゴールデン・グローブ」で娼婦を誘い入れるシーンが何度も描かれていますが、このお店実在します。ハンブルクのザンクト・パウリ地区にある歓楽街にあり、お店の入口に「ホンカの部屋」と看板に書かれているという悪趣味っぷりです。HPもありますよ! ⇒ ゴールデン・グローブ

実在した連続殺人鬼

映画で描かれるフリッツ・ホンカがドイツで1970~1975年にかけて4人の女性殺害し、死体をバラバラにして、自室の屋根裏に隠し続けるという、衝撃な事件を起こした猟奇的殺人鬼です。ドイツでは、子供に「気を付けないとホンカにつかまる!」と言われるほど、知られている人物です。

 

幼いころ交通事故で鼻が潰れ、目は斜視、頭髪は薄いという容姿へのコンプレックスと重度のアルコール依存症だったという、フリッツは自分より弱い女性のみに大柄な態度をとるような人物でした。

 

娼婦4人を殺害していますが、40代1人と50代3人と年配者が多いです。その理由は、性的不全のフリッツは、オーラルセックスを好み、局部を女性に噛まれるのではないか、という恐怖心から、自分より非力で身長の低い「歯のない娼婦」を選んでいたそうです。娼婦に性的不全を笑われた瞬間、アルコール中毒のフリッツの悪魔が瞬間的に出てしまうのでした。

感想

実在するシリアルキラーを描いた映画は幾度か見てきましたが、本作ほど娯楽性を一切取り除き、すべてが不快で不潔に実在の殺人鬼を描いた映画は今までに類を見なかったでしょう。あまりにもフリッツの言動がリアルに描かれているので、殺害ドキュメンタリを観ている感覚に陥いりました。

 

フリッツを、実在に似せイケてない不幸でブ男にし、言動すらイケてなさを表現することで嫌な人間味をリアルに感じてしまいます。愛されるすべを持たないフリッツが選ぶ女性も、誰が見ても見た目も精神状態もイケてない年配の女性ばかりですが、弱者である彼女ですら手こずるフリッツがこれまた妙にリアルです。感情に任せた無計画な殺害も不快感を一層引き立てました。

 

屋根裏部屋の家の作りや雰囲気も実在とうり二つに作られていますし、行きつけのバー「ゴールデン・グローブ」も実在のお店での撮影ということで、雰囲気も抜群でした。癖のある常連客もフリッツに対して敵でもなく味方でもない、微妙な関係性も何とも言えない距離感でした。フリッツ自身はこの店でちゃんと認められた存在なのですよね。

 

そんな不快さのリアルを追求した映画の中で、唯一といってよい娯楽性(花?)を描いたのが、女学生のペトラの存在でした。一瞬にして彼女に惚れてしまうフリッツですが、結局手を出すことが出来ず映画は終わってしまうのです。フリッツの人生を象徴するかのような、醜さと対照的に描いた花が決して手が届かない存在として描いたのではないでしょうか。

 

さて、結局のところ映画全体の感想ですが、面白いと思うような要素は全く無く嫌な気持ちにさせられますが、実在したシリアルキラーの心理面が手に取るようにわかる映画でしたので、見ごたえ十分で興味が持てる作品でありました。でも、2回目は絶対に観たいと思わない映画でもありますね…。

だいふく

観るときは心して鑑賞するだニャ!

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映画「ゼイリブ」感想・レビュー:エイリアンの陰謀に秘められた社会風刺映画!

 

ゼイリブ

サイレントヒル

「ゼイリブ」映画情報

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※時期により鑑賞できない場合あり。

あらすじ

仕事を求めて町に流れ着いたネイダは、ホームレスのためのキャンプで寝泊りするようになったのち、教会でサングラスを発見。そのサングラスを通して見えたものは、人間になりすまし、町を支配していた奇怪な侵略者の姿と、至るところに隠され、人間を操っていた洗脳標識だった。恐るべき真実を知ったネイダは侵略者と戦うことになるが……。

出典:映画.com

予告編

作品データ

原題 They Live
製作年 1988年
製作国 アメリカ
上映時間 94分
監督 ジョン・カーペンター
製作 ラリー・J・フランコ
脚本 フランク・アーミテイジ
メインキャスト ロディ・パイパー
キース・デビッド
メグ・フォスター
受賞歴 -


 

「ゼイリブ」映画解説

だいふく

1980年代を代表するSF映画を紹介だニャ。社会風刺をきかせた面白い作品でもあるニャ!

作品解説

『ハロウィン』や『遊星からの物体X』で一躍有名になった、奇才ジョン・カーペンターによるSF映画です。1980年代のアメリカで蔓延した、人々の強欲や、金持ちであることを見せびらかすため、商品や情報を無駄に消費する行為に対する批判や特権階級の人々がメディアを悪用し洗脳し社会を専制的に支配していることに対する警告が織り込まれている作品といわれています。

 

タイトルは、邦題だと分かりにくいのですが、原題だと、THEY LIVEなので、「彼等は住んでいる(生きている)」という意味です。サングラスをかけると、街の景色が何やらいつもと違って見え「命令に従え」「消費しろ」「権力に従え」などの言葉が見えてしまい、さらには裕福そうな人々の大半は骸骨のような恐ろしい顔をしたエイリアンだったという斬新な映画となっています。

プロレスシーン

主演は80年代の全米人気プロレスラーのロディ・パイパーです。劇中でもこれでもかっていうくらいの物語い関係ないプロセスシーンが登場します。

サングラスをかけさせたい主人公ネイダ。サングラスをかけたくない同僚のフランクの男の戦いですが、全くストーリーとしての重要性は無いのですが、両者の「かけろ」「かけない」の喧嘩が、ものすんごく長く激しく、ボッコボコに殴り蹴りあい、しまいにはプロレス技まで飛び出す始末で、観ているこちらが冷汗が出てくるほどの無駄シーンは、本作品で有名です。

「ゼイリブ」感想・レビュー

現実社会の問題をすべてエイリアンの陰謀説として映画いている面白い作品です。エイリアンに人間が洗脳されているという設定もそうですが、サングラスをかけることで真実が見えるという設定が、傑作といえますね。

ゼイリブ

出典:映画.com

 

映画での社会問題は、どんなに働こうがいつまでも這い上がることのできない貧困民。かたや自分達の富のため貧民を奴隷のごとく扱いさらなる富を得ては消費には走る金持ち達。縮まることが無い両者の差…。

その真の理由を知っている、警告を発しているのが自由教会という名の集団です。主人公ネイダは、不当な解雇や労働をさせられながら行き着いた先は、その不思議な協会との出会い。そして、ネイダが手にしたものは、かけることにより世の中がガラッと変わってしまうサングラス!でした。

ゼイリブ

出典:映画.com

 

サングラスを手に入れた瞬間から見える景色、文字全く異なり、挙句の果てには人間の中に奇妙な顔の生物となり、一気にコミカルかつエキサイティングな展開になり物語が面白くなります。人間に紛れ込んだエイリアン、富のためにエイリアンに従う洗脳された人間達。まさしく、反乱軍とエイリアン&味方する人間との戦いとなり、アクション映画さながらの銃撃戦も見所でしょう。

 

映画ではエイリアンの陰謀という設定を使っていますが、サングラスをかける=ものの見方を変えるにもつながり、社会に対して物の見方を変えて考えろ!というメッセージ性も感じます。そして、この映画は1980年代の映画ですが、このメッセージ性や社会風刺は、現代社会にも言えることじゃないかなとも思えるのです。

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出典:映画.com

 

ラストは、自らの命をかけ真実を伝える選択したネイダですが、エイリアンに騙されてきた人々は、果たして気づいてくれるのか!?っという見どころがありますが、当時鑑賞した時は、ラスト結構衝撃でしたよ。

 

さて、日本ではどうでしょうか?毎日遅くまで残業して働き続ける人たち。コロナ禍の中でも満員電車に揺られ出勤しないといけないサラリーマンたち。家族と過ごす時間までもを犠牲にし一生懸命働くことが正しいことだと洗脳されているのかもしれない…。

だいふく

あなたの上司はエイリアンじゃないかニャ???

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