こわいものみたさ

「こわいものみたさ」で経験した事を、思い立ったら何でも書くブログ。

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映画「スペース・バンパイア」のあらすじ・感想レビュー:全裸美女バンパイアが精気を吸い尽くす!

「スペース・バンパイア」の映画情報

スペース・バンパイア上映日:1985年08月10日
製作国:イギリス
上映時間:102分
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STORY

巨大な宇宙難破船からロンドンへ持ち帰った謎の生命体の一体は妖艶な全裸の美女で、≪彼女≫を犯そうとした者は、たちまち生命を吸い取られミイラとなった。人体から人体へと乗り移って殺人を重ねるスペースバンパイアと、追いつ追われつの死闘。ロンドンはついに死の街と化し、吸血ゾンビの群れであふれかえる…。

TRAILER

REVIEW

だいふく

2年前の本日、お亡くなりになった、トビー・フーパー監督追悼レビューだニャ!

いや~、すばらしい映画です!え?何がって?

もちろん!マルチダ・メイの"全裸"のお姿ですよ~!非常に美乳で、なんとお綺麗な姿なんでしょう。劇中マルチダ・メイは、ほとんど全裸ですから、彼女の魅力たっぷり魅せられます。この映画を一番最初に観たのは子供のころでしたから、そりゃ刺激強くて内容なんて二の次でした(笑)

マルチダ・メイの全裸だけでも満足ですが、内容もちゃんと面白いんです。なんたって、監督は『悪魔のいけにえ』『ポルターガイスト』で有名なトビー・フーパー。そして脚本は『バタリアン』のダン・オバノンと来ています。

宇宙で回収し地球に持ち帰った人間と思われた生物は、精魂を吸い生きるエイリアン。精魂吸われた人間は、シワシワに干からびてしまうのです。それでもってタチが悪いのが、精魂吸われた者も2時間たつと、ほかの人間の精魂を吸い味方を増やし続ける、宇宙のスペースバンパイア(吸精鬼)なのでした。

バンパイアを回収してしまった宇宙船の船長のカールセンは終始彼女の魅力に朦朧です。性交までしてしまいバンパイアからすると、便利屋さんとして動かされるのであります。まぁ、あんなに魅力的な体つきの女性から迫られたら誰でも…。あ、いやいや…。

人間の体内を移動することもできるバンパイアに振り回されるカールセンは、精神病院のアームストロング院長と男性同士のキスまでさせられるという、伝説のシーンまで残しちゃいました!

でもね美女は仮の姿、本当の正体は醜い化け物なんです!

最後はなんとか性欲?に打ち勝ったカールセンのおかげでロンドン核爆破はまぬがれましたが、結局はあんたの意志の弱さでこんなになっちゃったんでしょうがよ~!って言いたくなるような物語でもありました。

さて美乳が注目される映画なのですが、やはり当時のSFXを駆使した特撮はすばらしいものでした。今のCGを知っている人が見るとちゃっちいとは思ってしまうでしょうが、この時代の技術としては素晴らしいかったのです。残念ながら、興行収入は恵まれなかったものの、美乳(しつこい!)と共に特撮技術としても後世に残る名作とも言えましょう。

トビー監督の仕事ですから、ラストなんかバンパイアというより、ゾンビ映画化したハチャメチャっぷりでしたが、そこは愛嬌と言いますか、見どころと言いますか。。。

INFORMATION

英題 Lifeforce
製作年 1985
監督 トビー・フーパー
製作 メナヘム・ゴーラン
ヨーラム・グローバス
出演者 スティーヴ・レイルズバック
ピーター・ファース
フランク・フィンレイ
マチルダ・メイ
パトリック・スチュワート
マイケル・ゴザード
配給 日本ヘラルド映画
受賞歴 -
リンク -

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映画「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」のあらすじ・感想レビュー:スパイ映画さながらでカンニングを描く!

「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」の映画情報

バッド・ジーニアス 危険な天才たち上映日:2018年09月22日
製作国:タイ
上映時間:130分
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STORY

小学校、中学校と優秀な成績を収め、その頭脳を見込まれて進学校に特待奨学生として転入を果たした女子高生リン。テストの最中に友人のグレースをある方法で手助けしたリンの噂を耳にしたグレースの彼氏パットは、試験中にリンが答えを教え、代金をもらうというビジネスを持ちかける。さまざまな高度な手段を駆使し、学生たちは試験を攻略。リンの売り上げも増加していった。そして多くの受験生の期待を背に受けたリンたちは、アメリカの大学に留学するため世界各国で行われる大学統一入試「STIC」攻略という巨大な舞台に挑むが…。

TRAILER

REVIEW

中国で実際に起こった"カンニング事件"をモチーフに製作されたタイ映画となり、数々の賞を受賞している作品です。うん、面白かったって!って純粋に言える映画で万人受けするんじゃないでしょうか!

貧乏人は一生懸命勉強して自ら切り開いていくしかない人生であり、一方でお金持ちはお金の力で学力も人生も手に入れてしまうという、皮肉にも近い作品でもあります。その貧乏人とお金持ちがチームを組み、ありとあらゆる手段でカンニングを繰り広げていきます。

実にカンニングの方法が見事!

最初は消しゴムに回答を書くという初歩的なところから、4択方式のテストでは手の動き(ピアノを弾く動き)で、A~Dまでの回答を伝えるまでなり、しまいにはアメリカの大学に留学するため世界各国で行われる大学統一入試「STIC」攻略を成功させるに至ります!その最終カンニングの仕方はが、手に汗握る展開となりますので、是非映画確認してみてください。

世界的試験の監督官も流石ですよ!ちゃ~んとカンニングを見抜きますからね。試験監督者から逃げながら回答を送るシーンは、一流のサスペンス映画さながらの手に汗握る緊迫したシーンです。思わず頑張れ!見つかるな!って応援したくなりますが、なんだろ落ち着いて考えたらカンニングという悪事なんですよね(汗)

本作の面白いところは、超優秀な天才少女リンの真面目な性格ゆえに、友人グレースを助けるという純粋さから始まったカンニングという些細な悪事が、徐々にお金儲けという欲に変化していく様子が非常に面白いです。そしてもう一人の貧乏一家の息子で天才努力家バンクまで悪の道に染めていくのです。その才能をもっと違うところに使えれば人生も切り開けているだろうに、目の前のお金という欲に負けてしまうという、貧乏人の悲しいサガですね…。

でも、カンニングがテーマなので暗めな映画と思いきや、とってもテンポがよいので観ていて全く飽きません。先にも述べましたがどうやってばれずにカンニングするかという頭脳的な要素と『ミッション・インポッシブル』のようなバレないようにするスパイ感覚の要素があり緊張感がたまらなく面白いのです。

リンの最後の決断は心を揺さぶる何かがありました。好きになった男性を陥れて悪人に変えてしまったという後悔を捨て去るように、自分自身を変えるように!

本作でさらに注目したいのは、俳優陣がとても魅力的なのです!

まずは主人公リンを演じるは、チュティモン・ジョンジャルーンスックジン(名前長すぎ)ですが、最初はさえない女優さんだなぁって思っていたのですが、後半にかけて彼女の魅力が発揮されてきます。演技初挑戦とは思えない表現力は見事なのですが、さえない真面目少女から後半では9頭身スタイルを一気に解放するようなファッションとなります。

脇を固める俳優陣も美男美女がそろいです。天才少年を演じるバンク演じるチャーノン・サンティナトーンクンですが、めちゃくちゃイケメンだと思います。細マッチョな感じもよく嫌みが無い好青年な雰囲気が良く同性からも見ても嫌みが無いカッコよさでした。リンの友人役のグレースを演じるイッサヤー・ホースワンがこれまた美女すぎます!このお顔立ちで甘えた感じでお願いされたらそりゃ断れないなぁって思いますよ。おどけなさを売りにした小悪魔ですね。金持ち息子役のティーラドン・スパパンピンヨーもちょっと間抜けキャラではありますが韓流スターな感じですね。日本人好みの4人だったと思います。なにこれタイの俳優陣レベル高しです!

リンのさえない風貌のお父さん演じるタネート・ワラークンヌクロに関しては、年配な味があってよかったです。物語でもお父さんが要所要所に登場して非常に重要な役柄だったと思います。どんなに罪を犯してもリンを唯一正しい方向に導いてくれる、心温まる人物でした。

ということで、とにかくタイ映画ということで敬遠せず、是非観てもらいたい作品です。物語も面白いですし俳優陣を楽しむのもあり、でも最後はちゃんと感動できる良い映画と思います。全体的に満足度が高い作品です。今後のタイ映画も注目したいと思える映画でした!

INFORMATION

英題 Bad Genius
製作年 2017
監督 ナタウット・プーンピリヤ
製作 ジラ・マリクン
ワンリディー・ポンシティサック
出演者 チュティモン・ジョンジャルーンスックジン
チャーノン・サンティナトーンクン
ティーラドン・スパパンピンヨー
イッサヤー・ホースワン
タネート・ワラークンヌクロ
配給 マクザム
ザジフィルムズ
受賞歴 第27回スパンナホン賞12部門
ファンタスティック・フェスト作品賞
アジアフォーカス福岡国際映画祭観客賞
他多数
リンク 公式サイト
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映画「冷たい熱帯魚」のあらすじ・感想レビュー:実在事件をでんでんの驚異の破壊力で描く!

「冷たい熱帯魚」の映画情報

冷たい熱帯魚上映日:2011年01月29日
製作国:日本
上映時間:146分
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STORY

小さな熱帯魚店を営む社本の家庭では、年頃の娘が若い後妻に反発しており、そのため彼と妻との関係にも亀裂が生じていた。そんなある日、彼は娘が起こした万引き事件をきっかけに同業者の村田と知り合う。やがて村田の事業を手伝うことになった社本は、いつしか恐ろしい猟奇殺人事件に巻き込まれていく。

TRAILER

REVIEW

 

ホラーを超えた、恐ろしいまでの作品が産まれました!

本作品は、数々の映画賞を受賞しています。園子音監督自ら最高傑作と話しています。が舐めてはいけません。めちゃくちゃグロイです、めちゃくちゃ怖いです、めちゃくちゃ後味悪いです、めちゃくちゃ辛いです。でも、この世界観、最後までどっぷりのめりこんでしまい途中で絶対やめられない。すごい!この映画、この映像。

もちろんR-18指定です。なんたって人間解体シーンが出てきます。確かにグロいのです。でも、それ以上に人間の弱さ、愚かさ、怖さの方の描写が断然に深く、映像以上に印象に深く突き刺さってくるのです。

でんでん演ずる村田の悪役っぷりがもの凄い!(でんでんの演技が凄すぎる!) 話術、説得力そんでもって強制力!言葉、表現力がこれほどまでに犯罪の武器になるとは。一見やさしくお人よしにしゃべる村田、しかしそれは自己中心で地獄への道しるべ。人を殺すことなんかお手の物!楽しんで人間を切り刻んで抹消し、魚に食べさせてしてしまいます!死体が出て来なければ犯罪にはならないのですから!!!

一方、吹越満が演じるは、前妻との子供を残し再婚したが全く会話も無い冷めた生活を送る社本。自分の意思も持たず、断ることも出来ない一家は格好の村田の餌食に。いつの間にか共犯者とさせられた男の行き着く先は・・・。開き直った人間はここまで変われるものなのかと感じてしまいます。

いい意味で期待を裏切られ続ける展開は、先がどうなるかも全く予想できません。どれだけ残酷な結末になるんだろうと不安を抱きながらラストまで突っ走り続けるしかないです。約150分の長丁場ですが、全くだらけさせてくれず、緊張感で息を呑み続けないといけないのです。

こういう映画にエロシーンはつき物ですよね。いわゆるエログロと言われるもの。このシーン必要なのか?って思わせる、いわゆる客寄せ的なエロシーンと感じることが多いのですが、本品には必要不可欠でした。人間の欲望を描くだけではなく、愚かさまで描ききります。個人的には、グロいシーンよりもむしろエロシーンの方が強烈に嫌悪感を感じ、後味を悪くさせました。

特に、黒沢あすかが演ずる村田の妻としての生き様が強烈でした。強い男に惹かれ、裏切る姿がむなしさすら感じてしまう。ラストの彼女の生き様は、同情すら抱いてしまうのです。愛してくれる男を裏切った。しかし最後は愛してくれる男に行き着いた。行き着いた先がまた強烈…。

1993年に起こった埼玉愛犬家連続殺人事件を参考とした物語で、園子温監督による実際の事件をベースとしたシリーズ「家賃3部作」の第1作目です。他2作品は『ヒミズ』『恋の罪』となりますが、他も衝撃的な作品となってます。

っていうか、実際にあった事件なんだね・・・。

INFORMATION

英題 COLDFISH
製作年 2010
監督 園子温
製作 杉原晃史
出演者 吹越満
でんでん
黒沢あすか
神楽坂恵
梶原ひかり
渡辺哲
配給 日活
受賞歴 日本アカデミー賞 最優秀助演男優賞
報知映画賞 監督賞&最優秀男優賞
ブルーリボン賞
他多数
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映画「ライオン・キング」のあらすじ・感想レビュー:オールCGで描く圧倒的な映像美で甦る名作!

「ライオン・キング(2019)」の映画情報

ライオン・キング上映日:2019年08月09日
製作国:アメリカ
上映時間:119分
[Amazon Primeで観る]
[楽天ブックスで買う]


 

STORY

アフリカの広大なサバンナで、動物たちの王であるライオンのムファサの子として生まれたシンバは、いつか父のような偉大な王になることを夢見ながら成長していく。しかし、ある時、王位を狙う叔父スカーの策略によって父の命を奪われ、シンバ自身もサバンナを追われてしまう。やがてたどりついた緑豊かなジャングルで、イボイノシシのプンバァとミーアキャットのティモンといった新たな仲間との出会いを得たシンバは、過去を忘れて穏やかに時を過ごしていく。一方、スカーが支配するサバンナは次第に荒れ果て、存続の危機が迫っていた。

TRAILER

REVIEW

CG技術はここまで来たのか!?と感動の映像美でした。これ実写?って思わず思うほどのフルCGで作られた作品です。圧倒的な大自然の描写と動物たちのリアルさは圧巻です。そして子ライオンの風になびく毛並み。ふわふわ、もふもふのかわいらしさは、反則と思える程のかわいさです!

ただ映画館鑑賞で少し残念だったのが、画角がシネマサイズでなくてスクリーンいっぱいまで映像が広がらず。なんだか映画館なのにこじんまりとした映像で観た気がしたのが残念でした。これに関して調べてみると、IMAXのみ厳選されたシーンだけ、臨場感を最大限に出すために特別フォーマットをし画角が1.43:1のフルサイズで上映しているとのこと。いやいや最初からすべてフルサイズで作ってほしかったな~って思う次第でございます。

ストーリーは、アニメに忠実に再現されています。動物たちの王であるライオンのムファサの子として生まれたシンバが産まれ成長し、王に立つまでの物語です。相変わらず王位を狙う叔父スカーの醜さと悪役っぷりには嫌気がさしますが、CG映像でより悪さ具合が増していた気がします。ジンバの子供の頃のやんちゃぶりにはイラっとし、大人になってからのヘタレ具合にもイラっとしますが、ラストのまさにキングと言える勇気とたたずまいで一気にスカッとするお話です。

でもね、物語の細かいこと言ってもしょうがないのですが、全ての動物からキングと慕われているライオンですが、そもそもライオンは肉食なわけで動物を食べて生きているんですよね。じゃぁ食べられる動物ってどう選定しているんだろうか?って妙に気になってしまいました。劇中で感じだした違和感なのですが、なぜでしょうアニメだとそんな細かいことは気にならなかったのです。でも本作は妙にリアルな映像が故に本物の動物として意識してしまうんです。そのため食物連鎖と反することを正義とみなしていることに、変な感覚が残ってしまいました。(映画なんだからそんな細かいこときにするなって感じですがね…)

さて、全体的な感想です。これまでのディズニーの名作アニメが続々と実写化られており、アニメを人間が演じるリアルさと変化がとても感動し楽しませてもらっています。ただ、今回のライオン・キングに至ってはオールCGとなります。さすがの技術と映像美ではありましたが、どうも動物たちの表情のリアルさが物足りなく感じました。同じ動物同士で表情が似たり寄ったりというのもあります。その点、今回に関してはアニメ版の方が良かった気がしますし、他のディズニー実写ほどの喜びが感じられずではありました。

ただ、やはりキングがつくだけのストーリーです!間違いなく面白く王道な物語は変わりありませんし、迫力も非常に素晴らしい作品でした。

INFORMATION

英題 The Lion King
製作年 2019
監督 ジョン・ファブロー
製作 ジョン・ファブロー
ジェフリー・シルバー
声優 ドナルド・グローバー
ビヨンセ・ノウルズ
セス・ローゲン
ビリー・アイクナー
アルフレ・ウッダード
キウェテル・イジョフォー
配給 ディズニー
受賞歴 -
リンク 公式サイト

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映画「悪魔のいけにえ」感想・レビュー:ホラー映画の金字塔

 

悪魔のいけにえ

悪魔のいけにえ

「悪魔のいけにえ」映画情報

オンライン鑑賞

Prime Video Rakuten TV

※時期により鑑賞できない場合あり。

あらすじ

サリー、ジュリー、フランクリン、カーク、パムの5人組は、夏休みを利用してドライブ旅行に出かけ、その途中でヒッチハイクをしていた男を車に乗せる。しかし、男はナイフで自らを傷つけるといった行動を繰り返し、異常を感じた5人は男を車から追い出す。やがて一軒の洋館を見つけた5人は、その家に立ち寄るが……。

出典:映画.com

予告編

作品データ

原題 The Texas Chain Saw Massacre
製作年 1974年
製作国 アメリカ
上映時間 83分
監督 トビー・フーパー
製作 トビー・フーパー
脚本 キム・ヘンケル
トビー・フーパー
メインキャスト マリリン・バーンズ
ガンナー・ハンセン
アレン・ダンジガー
ポール・A・パーテイン
ウイリアム・べイル
受賞歴 ・ロンドン映画祭最優秀賞


 

「悪魔のいけにえ」映画解説

だいふく

後世の数々の映画に影響を残した、不快ホラーの原点にして芸術的作品だニャ!

作品解説

監督・脚本・製作は、ホラー映画の巨匠トビー・フーパーです。監督自身、本作が商業映画初作品となり、全米及び英国への進出を果たしています。

マスターフィルムは描写方法の芸術性ゆえにニューヨーク近代美術館にに永久保存されており、以降のホラー映画に多大な影響を与えた作品という歴史的なホラー映画となりました。まさにホラー映画の金字塔といえましょう。

 

作風は”不快ホラーの原点”と言っても過言ではなく、人間の顔の皮のマスクをかぶりチェーンソウで襲ってくる殺人鬼レザーフェイスのみならず、一家全員が狂っているという設定です。その一家の晩餐シーンは後の映画にも影響を与えた名シーンともいえましょう。

 

日本では1975年に初公開され、2015年には日本公開から40年を記念した「40周年記念版」が劇場公開。同バージョンは4Kスキャニングによる最新マスターを使用し、字幕や吹き替えも新規収録されました。

関連作品

【続編】

悪魔のいけにえ2

悪魔のいけにえ3 レザーフェイス逆襲

・悪魔のいけにえ レジェンド・オブ・レザーフェイス

・飛び出す 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲

・レザ―フェイス-悪魔のいけにえ

【リメイク】

テキサス・チェーンソー

テキサス・チェーンソービギニング

エド・ゲイン事件との共通性

本作は、20世紀を代表するアメリカの殺人鬼エド・ゲインによる猟奇殺人事件をモデルにしたという説が流れています。監督自体は認めてはいないが、エド・ゲインの犯行の手口と本作が非常に似ていたため、通説が定着しました。

 

エド・ゲインの犯行の手口としては、地元の墓場から女性の死体を掘り返し、「戦利品」や「記念品」を作り出すというものですが、連続殺人者と呼ばれている割には殺害は2人でした。しかしながら死体は、首が切断され、手首はロープに足関節はかんぬきに吊るされた首なし死体となり、さらに胴体は、胸部が引き裂かれて空っぽの状態であったと言われています。

まさしく、本作の殺人鬼であるレザー・フェイスが行った犯行の手口とエド・ゲインの犯行の手口は恐ろしいまでに残虐で類似している結果となりました。

「悪魔のいけにえ」感想・レビュー

結末が予測できるネタバレ度

映画の一番の主役は、なんといってもチェーンソウを振り回す殺人鬼"レザーフェーイス"です。そもそもチェーンソウって最恐の殺人武器じゃないでしょうか⁉歯が激しく回る嫌な機械音だけでもゾッとしますが、さらに大男が軽々と振り回して襲ってくるんです。そして殺人鬼の顔は殺した人間の顔の皮を被っているという…。

悪魔のいけにえ

出典:映画.com

 

知能が低く少し間抜けキャラではありますが、その分チェーンソウ持ってどこまでもどこまでも、これでもかと言うくらいしつこく追いかけてくる怪物です。トラウマ必死の伝説的なホラーのキャラが誕生した瞬間でしょう。のちに、ジェーソンやブギーマンといった様々な有名な殺人鬼が映画で誕生していますが、本作のレザーフェイスがダントツで狂っていて怖いです。

そして狂っているのがレザーフェイスだけでなく、一家全員が狂っているのだからたちが悪いです。まさに映画の見所の一つでもある、一家の"人肉晩餐シーン"の狂いようは衝撃としか言いようがないくらい異様な光景が繰り広げられます。後に多くの映画に多大に影響を与えた問題シーンですが、まさに圧倒的な不快なシーンでした。

悪魔のいけにえ

出典:映画.com

 

ただし本作は単なる不快なホラー映画ではないところが見どころでした。人間や動物の骨が散乱する異様な家の雰囲気、機械的で耳障りな音楽、そして恐怖を倍にするような見事なカメラワークは非常に見事でした。実はこの映画、直接的なグロシーンなんてほとんどないんですよね。でも、嫌な映画から感じられる緊張感と不快感により精神的ダメージが来る映画です。低予算でそしてCGもない時代に小物や効果音さらにはカメラワークだけ怖がらせた技術は本当に素晴らしいの一言です。

 

突っ込みどころもしっかりあります。それはラストシーンでしょう。捕えられていた若者のサリーが逃げ惑い、突然登場したトラックの運転手に救われるのです。しかも運転手は完全に殺されキャラと思えるのにしっかり一緒に逃げ切ります。そこから追い討ちをかけるようなレザーフェースの朝日を浴びて狂喜乱舞シーンまったく意味不明でした…。

が、意味不明が故のすっきりしないエンディングが妙に、印象たっぷりに残ってしまう効果により、観終わった後は疲労感ばかりが残ります。

悪魔のいけにえ

出典:映画.com

だいふく

まさしくホラーの芸術作品と言える映画なんだニャ。

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映画「食人族」のあらすじ・感想レビュー:POVの原点にして、完璧なフェイク映画!

「食人族」の映画情報

食人族上映日:1983年01月15日
製作国:イタリア
上映時間:95分
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STORY

人肉を食べる〈食人族〉が生棲するという南米ブラジルとペルーの国境、アマゾンの上流の未開発地に探険に赴いたアメリカ人四人グループが残したショッキングなフィルムと、新たに撮影された原地人の非文明的な行動を構成したドキュメンタリー。

TRAILER

※かなり衝撃的な予告ですので、閲覧注意です。

REVIEW

この映画を選んでしまいすみません・・・。

でもこれ、すごい映画なんですよ!

ホラーやグロい映画は、これまでにどれだけ観てきたか分からないのですが、本作を観たときは正直度肝を抜かれました。見終わった後の、気分の悪さは相当凄かったです。1983年製作でCG技術も無いこの時代の作品なのに、非常にリアルなのです・・・。

それもそのはず、『REC』『クローバーフィールド』『パラノーマル・アクティビティ』などに代表される、“POV(Point of View Shot)”という、いわゆるカメラの視線と登場人物の視線を一致させるようなカメラワークの手法がありますが、POVの最初は『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』と思っていませんでした???実は、POVの原点は『食人族』なのでした!

この時代の人々にとって、POVなんて技術知る由もない。16ミリカメラで撮影されている上、完全にドキュメンタリー映画として宣伝されていたので、当時の人々は真実の映像としてとらえてしまったのです。もちろんフィクションでありフェイク映画ですが、インターネットなども普及仕切っていない時代に、残酷映像なんてものに耐性がない人々が映画館で観たと思うだけで…。

もちろん今観ても非常にリアルなのですが、特に一番気分を害したところは、亀の解剖です。なんでも本物を使用しているらしく、亀の内臓を生で役者が食べるシーンあります。本国イタリアでは、動物愛護団体からのクレームにより上映禁止まで食らっているのです。ちなみに監督談ですと解剖した亀は、おいしくいただいたとのこと…(いやいや、そこじゃないでしょ!!!)

ジャケット写真にも出てくる、超有名シーンの女性が串刺しにされている場面があります。あまりのリアルさに当時は本物と信じて疑わない人が多発したとのこと。しかし現実は自転車のサドルに腰かけた女性に発砲スチロールの木をくわえさせただけらしいです。ネタをばらせばなんでもないんですが、信じる人が出るほどの素晴らしい技術なんですよね!

この映画のイカレっぷりは、単にリアルなグロ映像だけでないんです、一番の気分を害した理由は撮影しているレポーター達の残虐さです。撮影にリアリティーを出すため嘘の演出を入れるのです。民族同士の戦いと見せかけ民族が居る家を焼き払い嘘の戦いを作る、妊娠中の女性の子宮を切り取ることを強制的に実行させる、老婆をワニの餌にする、しまいには民族の女性を強姦し木で串刺しにしてしまうのである。これには、気分を害さずには居られないです。挙句の果てには、仲間が食人族に捕らわれ、喰われる様子もしっかりちゃっかり撮影・・・。

そしてこの暴挙の途中にかかる音楽が心にしみわたる優しい名曲 !

ん、ん、ん???優しい名曲???

待って待って!このシーンでなぜほっこり曲!?

これには監督の悪意が感じます。YouTubeに曲がありましたが、聴いてみてください!めちゃくちゃ良い曲なのですが、曲の使いどころ間違っている。。。

さて、ここまで色々書いてきましたが、どうしょう?読んだだけでも気分悪くなりません?これをリアルな映像で流し続けるのでたまったもんじゃなありません。ジャングルに住んでいる民族と現代人のどっちが野蛮かはっきりしますね。

ちなみに銃殺刑のフィルムが上映されるのですが、映画の中ではニセモノ映像として説明されてます。が、この映像は実は本物の映像とのことです。、ニセモノ映画自体を本物ドキュメンタリーとし本物の処刑シーンをニセモノ映像として紹介するあたりが、この監督の奇才さ(裏を返せば悪趣味さ)が伺えます。

冒頭にも言いましたが、とにかく凄い映画です。80年代の技術で観た人を本物と信じ込ませた、ある意味 ルッジェロ・デオダートー監督は天才じゃないかと思えます。悲しいかなその才能は、ジャンルがジャンルだけに当時は全く認められていなかったのは事実。ただ、今ではマニアファンが多く上映イベントが開催されることもあり、イベント時は人気で入りきれない現象まで起きるほどです。

ただし、ホラーやグロや残虐映像に耐性がかなりある人以外は、確実に手を出してはいけない映画です。現代のグロ映画が大丈夫な人でもレベルが違いますから、手を出す方は気を付けてください!!!自己責任で(笑)

INFORMATION

英題 Cannibal Holocaust
製作年 1980
監督 ルッジェロ・デオダートー
製作 ジョヴァンニ・マッシーニ
出演者 ロバート・カーマン
フランチェスカ・チアルディ
ガブリエル・ヨーク
ペリー・ピルカネン
ルカ・バルバレスキー
エリカルド・フュエンテス
配給 20世紀フォックス
受賞歴 -
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映画「縞模様のパジャマの少年」のあらすじ・感想レビュー:フェンス越しの禁じられた友情を描く!

「縞模様のパジャマの少年」の映画情報

縞模様のパジャマの少年上映日:2009年08月08日
製作国:イギリス
上映時間:95分
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STORY

第2次世界大戦下のドイツ、ユダヤ人強制収容所の指揮官を父に持つ少年ブルーノはある日、有刺鉄線で囲まれた風変わりな農場を見つける。そこで縞模様のパシャマを着た少年シュムエルに出会い、次第に心を通わせていくが…。

TRAILER

REVIEW

だいふく

重要なネタバレしてるので気を付けてニャ!

フェンスで挟まれた境界は地獄との境目。しかし、少年達はその違いを分かるのにはあまりにも幼すぎました…。縞模様のパジャマ=囚人服ということすら理由が分からないのです。ナチス将校の8歳の息子ブルーノとユダヤ人シュムエルと無知で純粋からうまれた友情。

その結末はあまりにも残酷じゃないですか…。

二人の友情はシュムエルが屋敷のお手伝いになったことで、一時的に二人の間のフェンスを越えることができます。よけれと思いブルーノはシュムエルに置かれているお菓子をあげるのでした。ただ、そんなことは大人には認められなかった。「勝手に食べました」のブルーノの一言…。あまりにも無垢であるから故の残酷な裏切りという仕打ちでした。シュムエルは、厳しい暴力を受けることになるのです。

起こってしまった裏切りという苦しみ以上に絆はゆるぎないものでした。時間と共に二人はいつもの金網越しでの楽しい仲に戻ります。二人の間には、人種も差別も何もないのです。

が、この頃から観ていると嫌なざわつきを覚えます。

無知が悪いのではない。大人たちが自分たちの都合が悪い事を子供に伝えていないことが悪いんです…。

シュムエルの父親を捜すために、今度はブルーノがフェンスを越える。何も知らないで着てしまった縞模様のパジャマ。何も知らないでついて行ってしまった大人たちの行進。何も知らず入ってしまった部屋…。

泣き叫ぶ母親、息子の名前を呼ぶ父親、もう遅いのです。ガス室で純粋な二人は大人たちの身勝手な争いのために苦しみ悶えて亡くなっていくのです。なぜ、なぜなんだという無念の気持ちしか残らない映画です。二人の全く間違っていない純粋な友情と行動の結末としては余りにも悲くはないでしょうか!

いろんな戦争映画がありますが、ここまでどんよりとそしてどっしりと凹む映画は無いですね。子供達が簡単に超えれる境界線は大人はなぜこだわり続けるのか…。是非日本の子供達にも観てもらいたい映画です。

INFORMATION

英題 The Boy in the Striped Pyjamas
製作年 2008
監督 マーク・ハーマン
製作 デビッド・ハイマン
出演者 エイサ・バターフィールド
ジャック・スキャンロン
ジャック・スキャンロン
デビッド・シューリス
アンバー・ビーティー
リチャード・ジョンソン
配給 ディズニー
受賞歴 -
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縞模様のパジャマの少年 [Blu-ray]

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衝撃の問題作!映画「友罪」のあらすじ・感想レビュー:罪を犯した人間は赦されるのか!

「友罪」の映画情報

友罪上映日:2018年05月25日
製作国:日本
上映時間:129分
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STORY

ジャーナリストの夢を諦めて町工場で働き始めた益田は、同じ時期に入社した鈴木と出会う。無口で影のある鈴木は周囲との交流を避けている様子だったが、同じ年の益田とは少しずつ打ち解けていく。しかしある出来事をきっかけに、益田は鈴木が17年前の連続児童殺傷事件の犯人なのではないかと疑いを抱くようになり…。

TRAILER

REVIEW

だいふく

ネタバレしているから気を付けてニャ~!

原作は薬丸岳の小説であり、1997年に兵庫県神戸市須磨区で発生した連続殺傷事件の酒鬼薔薇事件がモデルになっているといわれています。記憶にもあると思いますが、中学校正門に、切断された男児の頭部が放置され、マスコミに挑戦的な文章を送り付けた犯人は当時14歳の中学生であったという衝撃的な事件です。

レビュー前に言っておきますが、少年犯罪につき彼は保護され今は医療少年院を退院、そして「元少年A」の手記が出版されている。さらにはホームページ開設、有料メルマガ配信と来た。恐らく彼は相当なお金を稼ぎだしたでしょう。更生した人間が自分がやったことで商売できるのでしょうか???疑問が残るばかりです。

はい、前置きはこれまでにして映画のレビューに行きましょう。

まず、この映画(小説)は、被害者側の観点は抜け落ちている作品です。完全に犯罪者側中心に描いております。犯罪を犯した人たちや周囲の人々の苦労を描いてます。その前提で、今回の登場人物一人一人、私個人的な感想を書いていきます。

【息子が過去に無免許事故で3人の子供を殺してしまった家族】

佐藤浩市が演じるは、息子が自動車事故で人を殺めたために家族を解散したタクシー運転手の山内修司。父は息子の犯した罪の贖罪に被害者に慰謝料を支払い続け、謝罪し続ける毎日です。頭を下げるこの父の様子は何かに取り付かれているのではないかと思える程の異常な様。

そんな中、息子が結婚と子供を授かる。父は息子に言った、「人様の子供の命を奪ったお前が自分の子供を授かるのか」と。息子の妻は言った「加害者は幸せになる権利はないの?」父は一言だけ言った「無い」と。非常に重い一言です。

なんだか、さだまさしの曲の「償い」思い出しました。ただ、曲は加害者本人が自分の生活も未来も捨て被害者に償い続けある時に被害者の母から赦されるという曲です。映画では「償い」を全て父に頼り切っているだけ。慰謝料も謝罪もすべて父だけ行っているです。

息子は父と絶縁しました。それはまさに罪を自分で負うのではなく、父に罪を背負わせ自分は幸せを手に入れようとした瞬間と私は理解しました。

【娘が未成年で妊娠してしまった、少年更生施設の女性先生】

富田靖子演じるは、罪を犯した化け物と呼ばれる少年A達の更生に人生をかけ、自らの家族が崩壊してしまった更生施設先生の白石弥生。犯罪者たちを更生する仕事は必ず必要。でもそれは世間からはどう思われる仕事だろうか、まして母親から放置された娘の気持ちはなおさらでしょう。

この映画で1つだけ救いがあったとしたら、娘の妊娠で白石が母親として目覚めた瞬間でしょうか、ようやく母と子供に戻ったのです。

と共に・・・更生している少年たちは今後どうなってしまうのでしょうか。白石は母親に戻ることで少年たちを見捨てる判断をしたことになるのではないでしょうか。

【少年Aに恋をした、男に騙されAVに強引に出演させられた女性】

夏帆演じるは、田舎から出て、何もかにもがうまくいかず、悪い男に騙された女性の藤沢美代子。実家に帰っても周囲にAVビデオをバラまかれ友人にもそして彼氏となった少年Aの住まいにも…。まさに卑劣な行為の被害者なのです。救いのない状況の彼女を救ったのは、少年Aの鈴木でした。二人の恋は急速に進みます。

鈴木が異常殺人者少年Aと知るまでは…。

彼女の最後の判断は映画では読み取れませんでしたが、おそらく鈴木を見放していると読み解けます。安心できる場所から再度地獄に突き落とされた彼女は、今後もしかしたらもう立ち直れることができない状況まで落ちてしまうのではないか?と思えます。

異常殺人者でも私は愛を貫く!などという甘いセリフは聞かれないのです。

【子供の頃、いじめっ子の自殺を止めれなかった元記者】

生田斗真演じる、少年Aと友人関係になっていく元記者の青年役の益田純一。自分が同じようにいじめられるのを避けるため、唯一の友人として付き合っていたのに、いじめられっこに最後にとどめを言葉を発してしまった、益田の罪の意識は計り知れないもの。

ただ、彼はまだ少年だったんです。これはしょうがなかったのではないでしょうか。いじめられっこも自殺以外の方法があったはずなんです。逆に、罪の意識を一生持って生きていかないといけない益田が一番の被害者であるのです。いじめられっこの母が死ぬまで、付き合ってきた益田はとても立派であったと思います。

友人となった少年Aを世間に公開してしまったきっかけを作った彼は、ラストで今まで行けなかった自殺現場へ向かい、号泣するシーンはとても印象的でした。

益田は少年Aとは違うんです。一生分の後悔もした、もうこれで赦されて幸せになってもいいじゃないかと、私はそういう気持ちになりました。

【少年時代に2人を殺害した、少年A】

さて、冒頭で述べた酒鬼薔薇事件の犯人を描いたであろう(正式に原作者は認めてはいない)といわれる、瑛太演じる鈴木秀人。殺人後に死体をみてマスターベーションにふけるという異常的な犯罪なのである。

社会に出た鈴木も変わらず異常な雰囲気と行動なのですが、この映画では彼も人間なんだと言わんばかりに、自分が死ぬと悲しむといってくれた益田との友情が芽生え、新たな恋もしてしまった。鈴木は、仲間と共にカラオケをし事件以来初めて笑い楽しい時間を過ごしたのだ。そして鈴木は被害者には申し訳ないと言いつつも、生きたいと叫ぶのである。

ラストでは、殺害現場を訪れ、不気味な笑い泣きを行う。このシーンで、彼が本当に更生し被害者に申し訳ないと思ったとは思えません。自分が普通にそして幸せに生きていけない悔しさへの涙としか、見えませんでした。

 

はい。ということで登場人物への感想を書いてみましたが、本作が問題作となるゆえんは、犯罪者(少年犯罪)は幸せになってはいけないのか?というメッセージです。私はそれはダメと答えさせて頂きたい。何を甘いことを言っているのだと。人間は忘れていく動物があるゆえに、加害者は罪の意識を忘れてしまうのは確実です。それでは被害者とその家族の気持ちがあまりにもむなしいではないか。

最近の悲惨な交通事故、異常な子供への虐待殺人、そして無差別殺人。起こしてしまったものはしょうがないではなく、起こしたら最後である。死んだ人は戻ってこないように、加害者の幸せは無いのです。この作品は特に少年犯罪という国の少年法という問題に切り込んでいるため余計に問題作なのです。

少年法に守られ、何ともないように社会に復帰している犯罪者達。酒鬼薔薇事件の犯人もそう、少し話が変わってしまいますが私は一番腹が立つのは女子高生コンクリート詰め殺人事件の犯人がのうのうと社会で暮らしていることです。この事件知らない方はWikiでその残虐性を調べていただければと思いますが、異常な殺人犯が社会に溶け込み皆さんの隣にいるかもなのです。

と、映画とは関係ない話題まで触れたレビューになりましたが、これが映画の素晴らしいところです。受け取るメッセージ性により、映画を超えて色々な思いや考えが生まれてくることですね。ちなみに本作は、全く被害者側を語らずして犯罪者を美化している気がするので、全く好きになれませでんした。

だいふく

なんだか嫌な気持ちになっただニャ!!!

INFORMATION

題名 友罪          
製作年 2018
監督 瀬々敬久
原作 薬丸岳
出演者 生田斗真
瑛太
佐藤浩市
夏帆
山本美月
富田靖子
配給 ギャガ
受賞歴 -
リンク 公式サイト

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映画「キャプテン・マーベル」のあらすじ・感想レビュー:アベンジャーズ誕生前の原点がここにあり!

「キャプテン・マーベル」の映画情報

キャプテンマーベル上映日:2019年03月15日
製作国:アメリカ
上映時間:124分
[Amazonで見る]
[楽天で見る]


 

STORY

1995年、ロサンゼルスのビデオショップに空からひとりの女性が落ちてくる。彼女は驚異的な力を持っていたが、身に覚えのない記憶のフラッシュバックに悩まされていた。やがて、その記憶に隠された秘密を狙って正体不明の敵が姿を現し…。

TRAILER

REVIEW

アベンジャーズ誕生前の物語です。『アベンジャーズ エンドゲーム』を観る前には確実にチェックした方がいいでしょう。そういう自分は、先にエンドゲーム観てからでした…。「やっちまった」と思いましたので、どちらも未鑑賞の方は、私と同じ失敗しないように!

そして本作では、マーベル作品に登場する、お馴染みのニック・フューリーがまだ大佐になる前の若かりし刑事の時代で登場します。しかも結構活躍するんです、演じるサミュエル・L・ジャクソンも若返って見せている技術がすごいです。

物語は、主人公のキャプテン・マーベルが記憶を無くしているところから始まります。記憶を取り戻すための謎解きな要素も組み込まれた映画で、今までのマーベル作品では無かった展開に仕上がっています。

本作の広告でも歌われてますが、分からないことだらけ。「自分」が分からない。「敵」が分からない。「目的」が分からない。「正義」が分からない。「結末」が分からない。なんです。徐々に明確になる過去と断片的な記憶が結びついていく感じなので、単純にヒーローアクション作品とは違いますし、観ている側もあーそういうこと!っていう発見やどんでん返しを要所要所で楽しむことができます。

そして楽しめる要素としては、女性ヒーロー単独主人公で、しかもこれまたキャプテンマーベル強すぎるんです。"マーベル史上最強"と言われるだけのことはあります。絶対的なパワーを見せつけられた感があります。これ、パワーバランスおかしくない???って思えるほど。今後は彼女を中心に回っていくと想像できる強さです。それでもって、かわいらしさもちゃんと備えています。容姿もそうなんですが、言動もとってもキュートな感じ。一気にファンの心をつかまされた気持ちです!

本作自身も、実は猫ちゃんが・・・!だったり、いつも偉そうなニック・フューリー大佐がコミカルな感じだったりと、真面目だけでなく結構笑える要素もあります。なのでド迫力のアクションと適度なお笑いと、ミステリアスな物語といい感じで融合している、楽しい作品でした。

アベンジャーズは、キャプテンマーベルがいてこそだったんだね~、と学んだ瞬間でした!

INFORMATION

英題 Captain Marvel
製作年 2019
監督 アンナ・ボーデン
ライアン・フレック
製作 ケビン・ファイギ
出演者 ブリー・ラーソン
サミュエル・L・ジャクソン
ベン・メンデルソーン
ジャイモン・フンスー
リー・ペイス
ラシャナ・リンチ
配給 ディズニー
受賞歴 MTVムービー・アワードファイト賞
リンク 公式サイト

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映画「Diner ダイナー」のあらすじ・感想レビュー:ようこそ 殺し屋専用の食堂ダイナーへ!

「Diner ダイナー」の映画情報

Diner ダイナー上映日:2019年07月05日
製作国:日本
上映時間:117分


 

STORY

元殺し屋の天才シェフ、ボンベロが店主をつとめる殺し屋専用の食堂「ダイナー」。日給30万円の怪しいアルバイトに手を出したばかりに闇の組織に身売りされてしまった少女オオバカナコは、ボンベロに買われウェイトレスとして働くことに。ボンベロが「王」として君臨するダイナーには、全身傷だらけの孤高の殺し屋スキンや、子どものような姿をしたサイコキラーのキッド、不気味なスペイン語を操る筋肉自慢の荒くれ者のブロら、ひと癖もふた癖もある殺し屋たちが次々とやって来て…。

TRAILER

REVIEW

私の大好きな平山夢明の小説「Diner ダイナー」の映画化ということで、映画化発表当時からとても期待してました。原作では残酷描写と暴力に満ち溢れた血なまぐさい小説なのですが、蜷川実花ということで自ずと原色をふんだんに使った芸術的な映画に仕上げてくるということは分かりますが、まず小説と性格的に相反していないのか?という心配と期待と半分半分な気持ちで鑑賞しました。

で、率直な感想は、改めて小説のストーリーが素晴らしいと実感してしまいました。ん?なぜ小説側ってなると思いますが、映画は割と小説に忠実に作っているのですが、やはり奇抜な物語が故に飽きさせないんですよね。殺人鬼たちの中に一人のか弱い女性という大筋がありつつ、殺し屋たち1人1人の個性的な物語が素晴らしく面白いのです。その面白いストーリがあってこそ、芸術的な蜷川映画が成り立った気がします。当初、小説と映画が相反すると思っていたのですが、案外組み合わせの相性良かったのでは!?と思えるできばえでした。

ただ、やっぱり原作ファンとしては色々と残念と思うところはあります。まず藤原竜也演じるボンベロが余りにも優しすぎますね。小説ではもっと怖くて異常なイメージでしたので、映画では凄みが感じられないところは残念でした。

もう一つは映画という短い時間で描く必要があったのでしょうがないかもしれませんが、登場する殺人鬼が少ないんです。Dinerの面白いところは個性的な殺人鬼たちなのでもう少し多く登場させてほしかった。最悪でもボンベロの弟子であった女性の殺し屋である炎眉(無礼図の姪)は登場させてほしかったなと思います。

殺し屋の登場が少ないと、やはり描き切れていない部分がありまして、映画ではボンベロとオオバカナコがあまりにも急激に親しくなりすぎているんです。ボンベロがオオバカナコに好意を寄せる瞬間が全く理解できない(ただのウエイトレスコスプレ好きボンベロちゃんみたいになっている!?)のですが、色々な殺人鬼たちとのドタバタを経て、徐々にボンベロとオオバカナコに信頼感ができ心を開いていくその過程が面白く、映画ではその部分の描きが物足りないですね。

オオバカナコを演じるのは、玉城ティナです。いや~細い細い。あのウエイトレスの姿はちょっと殺し屋専用のダイナーとしては、あり得ないですが(ボンベロがあれを選んだと思うと…笑)、そこは抜きとして難しい役柄ではありながらも頑張っていたんではないでしょうか?スキンの事件の後のボンベロに食い下がるシーンも見ごたえありましたしね。今後女優さんとしても期待できる気がしますね。なんだか小松菜奈が映画『渇き。』で女優として登場した時と少し重なります。

他のキャストはちょっと使い方もったいないかなぁって印象です。マテバ役の小栗旬は登場少ない(小説も登場時にマテバは死んでいますが)、マリア役の土屋アンナはあっけないっという感じで、この二人もう少し活躍させても良かったと思います。

なんだか小説推しのレビューになってしまいましたが…映画館は若い女性が多く観に来ていました。平山夢明のグロ小説がメルヘン映画に変貌したような映画ですが、その分万人が安心して観れる映画に仕上がっていますね。(個人的にはR指定でド派手にやらかしてほしかったけどね!)

INFORMATION

題名 Diner ダイナー
製作年 2019
監督 蜷川実花
原作 平山夢明
出演者 藤原竜也
玉城ティナ
窪田正孝
本郷奏多
武田真治
斎藤工
配給 ワーナー・ブラザース
受賞歴 -
リンク 公式サイト
ダイナー (ポプラ文庫)

ダイナー (ポプラ文庫)

DINER ダイナー 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

DINER ダイナー 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

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映画「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」のあらすじ・感想レビュー:ピエロの恐怖がトラウマとなる!

「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」の映画情報

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。上映日:2017年11月03日
製作国:アメリカ
上映時間:135分
[Amazonで見る]
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STORY

静かな田舎町で児童失踪事件が相次いで起きていた。内気な少年ビルの弟が、ある大雨の日に外出し、おびただしい血痕を残して姿を消した。自分を責め、悲しみにくれるビルの前に現れた「それ」を目撃して以来、ビルは「それ」の恐怖にとり憑かれてしまう。不良少年たちからイジメの標的にされている子どもたちも、自分の部屋、学校、町の中など何かに恐怖を感じるたびに「それ」に遭遇していた。「それ」の秘密を共有することとなったビルと仲間たちは、勇気を振り絞り、「それ」と立ち向かうことを決意するが…。

TRAILER

REVIEW

スティーブン・キング原作の代表作で、1990年にテレビドラマ化された『IT』を、新鋭アンドレス・ムシェッティにより映画化リメイクした作品。オリジナルは子供のころ観てしまい、ピエロがトラウマになってしまった作品で(そのおかげでマクドナルドのドナルドも怖かった)非常に懐かしい思い出があります。

本作は、公開当時に映画館で観たのですがが、なぜか映画館は学生らしき若い人がめちゃくちゃ多くそれも満員御礼。後から知りましたが学生の中でブームになっていたようで。なぜだ、なぜ学生に注目されているんだ???と不思議でたまらない現象でした。そして、全米ではホラー映画の金字塔『エクソシスト』を超え、R指定ホラー映画史上最高売上の記録をたたき出したそうです。(「それ」って邦題がどうかと思いますがね…)

本編は、前半は子供時代⇒後半は大人になってからの物語となっており、本作はまず子供時代を描いております。

オープニングから、予告でもおなじみの排水溝から"ピエロ"のペニーワイズ登場からの、がぶりシーンでいきなり盛り上げます。もしかしたらこのシーンが一番衝撃だったのかもしれない。一気に手を食いちぎってしまう残酷度なのです。これはオリジナルでも有名なシーンで、オリジナルもこのシーンが明らかに一番怖かった…。

新旧比較のYouTubeが有ったので乗せておきます!

それを皮切りに、子供たちに襲い掛かる恐怖の出来事が続きます。1人1人に自分のトラウマを見せられるがごとく、襲い掛かってくるペニーワイズ。大人は見えず子供だけしか見えないという展開の恐ろしさが、この作品を子供ながらで見てしまうとトラウマになり、ずーっと印象に残るんです。

そして、ITの素晴らしいところは、単なるホラーではないところです。ホラーなのにスティーブン・キング原作の『スタンドバイミー』を思い出させる子供達の友情といじめっ子に対抗していく強さを観れる映画です。そういった意味では、学生達が興味を持ち映画館に足を運ばせてたのかもしれないですね。

この作品で一番注目しないといけないのは、もちろん"ピエロ"のペニーワイズです。子どもの恐怖を熟知し、子どもたちをむさぼる悪役。オリジナルのTV版に劣らずの怖さありで非常に印象的で特に顔の表情は何とも怖いのです。演じる役者はビル・スカルスガルドで、父親、兄2人も映画俳優で妹はモデルという芸能一家。ビル自身も『シンプル・シモン』でスウェーデンの映画賞ゴールデン・ビートルにて主演男優賞にノミネートされ、今注目の191cmと長身な俳優なので、さすがに長身なペニーワイズは貫禄があり怖いよね。

全体的には、恐怖度はオリジナルのTV版の方が上でした。本作はちょっと音とか突然感でビックリさせる驚かし方に徹している。もっとジワジワ精神的に来る恐怖というものを出してほしかったので少し残念ではありました。

ただ総評としては、CGなんかも多彩に使ったりと現代味あふれるリメイクでしたが、がっかりするほどでもなく合格点な出来栄えではないかと感じましたね。オリジナルは前編は素晴らしかったのですが後編の大人になってからがトーンダウンしてしまい残念な結果でしたが、リメイク版は後半もしっかり楽しませてくれることを期待します!

【追記】後編記事にしました。

INFORMATION

英題 It
製作年 2017
監督 アンディ・ムスキエティ
製作 ロイ・リー
ダン・リン
出演者 ジェイデン・リーベラー
ビル・スカルスガルド
フィン・ウルフハード
ジャック・ディラン・グレイザー
ソフィア・リリス
ジェレミー・レイ・テイラー
配給 ワーナー・ブラザース映画
受賞歴 -
リンク 公式サイト

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映画「トイ・ストーリー4」のあらすじ・感想レビュー:ウッディの決断とは!

「トイ・ストーリー4」の映画情報

トイ・ストーリー4上映日:2019年07月12日
製作国:アメリカ
上映時間:100分
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[楽天で見る]


 

STORY

ウッディたちの新しい持ち主となった女の子ボニーは、幼稚園の工作で作ったフォーキーを家に持ち帰る。ボニーの今一番のお気に入りであるフォーキーを仲間たちに快く紹介するウッディだったが、フォークやモールでできたフォーキーは自分を「ゴミ」だと認識し、ゴミ箱に捨てられようとボニーのもとを逃げ出してしまう。フォーキーを連れ戻しに行ったウッディは、その帰り道に通りがかったアンティークショップで、かつての仲間であるボー・ピープのランプを発見する。一方、なかなか戻ってこないウッディとフォーキーを心配したバズたちも2人の捜索に乗り出すが…。

TRAILER

REVIEW

だいふく

ネタバレしているので未見の方は気を付けてニャ!!!

観てきました!賛否両論のラストもなるほど、これは評価分かれてしょうがないねという感想です。これまでの3作を否定してしまうストーリーは、おもちゃから人間らしさへの成長を感じました。

いつもならば主役は、ウッディー&バズですよね。今作はここからもう違いました。新キャラのフォーキーだったでしょうか?いやそうでもなく、ボー&ウッディーだったでしょう。家にいることを諦め持ち主が居ない自由な生き方選んだボー、一方持ち主の子供に尽くす事が幸せと感じているウッディーの2つの思いの交錯が、見事に描かれた作品でした。これは、おもちゃを忘れていく大人に向けた強烈なメッセージのようです。

自分を「ゴミ」と信じているフォーキーの登場もウッディーに変化をもたらしたきっかけじゃないでしょうか。必要とされるだけでゴミから大切なおもちゃへと変わっていくフォーキー。「君はボニーに必要なおもちゃなんだ」と伝え続けたウッディーの子供への思いと優しさがフォーキーの気持ちを変えることができた。でも、ウッディーにとっては自分が一番でありたいという思いをフォーキーに託すことになる辛い事実でもあっただろうに。

子供のそばに居続けることを大事にしてきたウッディーに、お互い恋人のようにひかれあっていたボーの存在があまりにも大きく影響しました。ウッディーの気持ちの変化が、今作の一番のテーマなのです。「自分の役割は何なのか」を感じながらも子供達に従えいつか離れていってしまう悲しい人生を送り、ずっとクローゼットで悲しみ暮らし続ける、今まのトイ・ストーリーシリーズでウッディーがこんな暗い気持ちになる事があったでしょうか。

シリーズを通して観てきた方にとって、今作では何か違和感を感じながら鑑賞したのではないでしょうか?前作の完璧なエンディングの後に、これを描くのか!?っと思われる方も多いのではないでしょうか?これまでの作品を否定してしまう事にもなってしまうテーマです。そしてバズ含めこれまで活躍してきたおもちゃ達の活躍が殆ど見られないのです。

でも、あえて描いた製作者の意図は何だったんでしょうか?ウッディーは忠誠心という言葉を使いました。そこにはなんか奴隷のような主従関係があるように伝わってきました。やがて見放されるおもちゃの人生を捨て、僕たちは新しい世界で自由にいきていく!その決心をしたウッディーは人間と同じ成長が見えました。悲しみではなく新しい人生を開いて期待に満ち溢れた姿です。

いやいや、ちょっと待った待った!これでトイ・ストーリー最後ではないですよね???確実に続編は出るのではないでしょうか?今回の賛否両論のエンディングは私はこれはありはありと思いますので肯定派です。ただ、ただですよ、続編が出る前提です。これで終わるにはあまりにも寂しく今までの作品が何だったんだとなります。

ウッディーはアンディーがずーっと忘れられないのです。続編で最後には、アンディーの元に戻るウッディーたちの幸せな姿が観たいと思います。駄目でしょうか…。ただただ、これで終わらせるのは悲しいので、おもちゃ達の幸せなトイ・ストーリーのエンディングが観たいのです!

INFORMATION

英題 Toy Story 4
製作年 2019
監督 ジョシュ・クーリー
製作 ジョナス・リベラ
マーク・ニールセン
声優 トム・ハンクス
ティム・アレン
アニー・ポッツ
トニー・ヘイル
クリスティーナ・ヘンドリックス
キーガン=マイケル・キー
配給 ディズニー
受賞歴 -
リンク 公式サイト

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映画「マーターズ」のあらすじ・感想レビュー:フランス・ホラー界新鋭監督が描いた究極の拷問の行く末!

「マーターズ(2007)」の映画情報

サスペリア上映日:2009年08月29日
製作国:フランス・カナダ合作
上映時間:100分
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STORY

1970年初頭のフランス、行方不明となっていた少女リュシーが路上を彷徨っているところを発見される。何者かに廃墟に監禁され、長期に渡って拷問と虐待を受けていたリュシーは事件の詳細を語らないため、捜査は難航を極めていた。養護施設に収容されたリュシーは、少女アンナの献身的な介護で平穏な生活を取り戻してゆくが…。

TRAILER

※【閲覧注意】予告だけでも衝撃的でグロめですのでお気を付けください。

REVIEW

だいふく

しょ、正直2度と観たくない精神的に凹む映画だニャ!映画のネタバレにもなっているので未鑑賞の方は注意だニャ!

来月に6年ぶりとなる久々の奇才パスカル・ロジエ監督が『ゴーストランドの惨劇』という映画が公開されるので、監督のデビュー作を紹介してみたいと思います。リメイクもされていますが2007年製作がオリジナルとなります。正直激やば映画ですからレビューを見るのも辛いと思うので、この手の映画が弱い方は閲覧避けてください!

この年代ですが、フランス産ホラーと言えば、2006年『ハイテンション』、2007年『屋敷女』と衝撃的なホラーが生まれ、結構ホラーファンの中では話題騒然でしたが、2008年『マーターズ』が登場したときには、いったいどこまでいってしまうんだフレンチホラー!と驚愕してしまう程の作品でした。

もうね、フレンチホラー映画観ていると、疲弊しかしないんですよね。鑑賞者にどっしりとのしかかる、なんともいえない精神的にくる恐怖と絶望的な凹み。このままフランチホラー観続けたら、人格がおかしくなるかも!?っとまで思えるのですが、いつまでたってもやめられないのが、これまたフレンチホラーなんですよね。なんだろうありきたりではないホラーと言いますか。

本作、いきなり冒頭から古びたしい建物から飛び出す、傷だらけの少女のシーンから始まります。はっきり言っていきなり???と疑問ばかりの衝撃的な始まりなのですが、この後見せ付けられる、恐怖の映像へ向けてなんとも不安一杯な予感をさせるには十分なシーンでした。

そして15年後…

繰り広げられる、惨劇は、前半と後半で質が全く違う恐怖が展開され、"二つの異なるホラー映画"を観ている感覚に陥ります。ただし前後半とも終始、血みどろでグロく救いようが無い展開を見せ続けられるのは共通しています。

前半

拷問と監禁の日々のトラウマから抜け出せないリュシーは、ついに犯人を見つけ出し復讐を行うのです。ほのぼのとした犯人の生活に割って入るように、一家4人を猟銃で撃ち殺すシーンが何とも衝撃的で豪快です。

が、その瞬間モンスター(ガリガリにやせ細った傷だらけの人間)が現れ、リュシーを襲うのですが、この時点でさらにこの映画を観ていて???の疑問だらけいっぱいの展開となります。一体この映画はなんなんだ?何を見せられているんだ!という疑問と度肝を抜かれた展開にびっくりさせられます。

その後の、友人アンナとリュシーとで屋敷内での大惨劇が続きます。トンカチで、頭がぐちゃぐちゃになるまでひたすら殴り続けるなど、耐え難いショッキング映像が続きます。

しかし復讐を果たしても、モンスターの幻覚から決して覚めることが出来ないリュシー。決して救うことができない、彼女の刻まれた心の傷の深さが、受けた拷問のすさまじさを物語っています。

といった感じで、前半戦は割とスプラッター映画のような展開が繰り広げられました。

後半

前半までは、スプラッターホラー好きならなんとか耐えれる展開と言ったところでしょうが、後半は覚悟してください…急にバイオレンス映画となり、かなり衝撃的な映像が続きます。単に驚かせるホラーの展開ではなく、ひたすら拷問、拷問、拷問そして拷問を見せつけられます。精神的にどっしりくること間違いなしです。

拷問部屋を見つけたアンナが、奥の秘密部屋を突き進むシーンは緊迫感あります。新たに登場する監禁され続けていた女性の姿もなんとも衝撃的です。やせ細り傷だらけで、頭から撃ちつけられている鉄板のようなもので目隠しされ、オムツのように履かされているのも鉄板という、恐ろしい姿です。

この屋敷内で起こる秘密を知ってしまうアンナですが、まさかの絶望的な展開となり自身が監禁されてしまいます。ここからは、絶望的な拷問がアンナ自身にひたすら続きます。この年代の拷問映画といえば『ホステル』を思い出しますが、正直こちらの方がもっとたちが悪く感じました。彼らは、痛みの果てには何が見えるのかを興味だけで、殺しもせずいたぶり続けていくのです。

でも、アンナだけは行き着いてしまった。

究極の拷問の果てへ・・・

INFORMATION

英題 Martyrs
製作年 2007
監督 パスカル・ロジェ
製作 リシャール・グランピエール
シモン・トロティエ
出演者 モルジャーナ・アラウィ
ミレーヌ・ジャンパノイ
カトリーヌ・べジャン
イザベル・ジャス
エミリー・ミスクジャン
マイク・チャット
配給 キングレコード、iae
受賞歴 -
リンク -
マーターズ [Blu-ray]

マーターズ [Blu-ray]

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こわい映画レビュー ジャンル別検索~旧ブログ こわいものみたさ~

当ブログの映画レビューですが、実は2003年からこわい映画専用の同名ブログ「こわいものみたさ」から移転しております。旧こわいものみたさで紹介している映画レビューは500本超えており映画レビューは当ブログでリライトかけて更新していたりもしますが、なにぶん記事が多いのでリライトに時間がかかるのと、全部移転させるつもりはないため、映画レビューへのリンク集を、映画ジャンル別検索として掲載しておきます。

ただし、注意点としまして、古いブログのためスマホ対応しておりませんのでPCで閲覧を推奨します。また、こわい映画専門につき非常にグロい画像も掲載してありますので、苦手な方は閲覧注意でお願いします。

本検索は、当ブログ自体の映画レビュータイトル検索にも掲載しておきます。

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チャイニーズ・ゴースト・ストーリー2
チャイニーズ・ゴースト・ストーリー3
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ファイナル・デッドサーキット
ファイナル・デッドコースター
ファイナル・デッドブリッジ
フェノミナ
フッテージ
ペット・セメタリー
ヘルレイザー
ヘルレイザー2
ヘルレイザー3
ポゼッション
LSD -ラッキースカイダイアモンド-
リヴィッド
リーピング
REC2
ロード・オブ・セイラム
ローズマリーの赤ちゃん

ゴシック

アンダーワールド
ヴァン・ヘルシング
ウルフマン
狼男アメリカン
30デイズ・ナイト
ザ・フライ
ジェニファーズ・ボディ
ダリオ・アルジェントのドラキュラ
デイブレイカー
ドラキュラ
ドラキュラZERO
ビザンチウム
フライトナイト
フライトナイト/恐怖の夜
ブラッドレイン
フランケンシュタイン
フロム・ダスク・ティル・ドーン
ヘンゼル&グレーテル
ぼくのエリ 200歳の少女
モールス

モンスター

悪魔の毒々モンスター
悪魔の毒々モンスター2 東京へ行く
アナコンダ2
IT
IT/イット “それ”が見えたら、終わり。
カニング・キラー 殺戮の沼
寄生獣・前編
キャビン
キラーコンドーム
グエムル-漢江の怪物-
クローバーフィールド
ザ・ベイ
サラマンダー
スネーク・フライト
スプライス
スリザー
トロール・ハンター
ディープ・ブルー
トレマーズ
トレマーズ2
ピラニア3D
ピラニア リターンズ
フィースト
フィースト2 -怪物復活-
ビッグ・バグズ・パニック
へんげ
ミスト
モンスターズ/地球外生命体

スプラッター

悪魔のいけにえ
悪魔のいけにえ2
悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲
エルム街の悪夢
エルム街の悪夢(リメイク)
片腕マシンガール
クライモリ デッド・ビギニング
コールドプレイ
ザ・コールデスト
13日の金曜日
13日の金曜日(リメイク)
スマイリー
タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら
血のバレンタイン
チャイルド・プレイ
ツイてない男
テキサス・チェーンソー
テキサス・チェーンソー ビギニング
テラートレイン
道化死てるぜ!
東京残酷警察
ドリーム・ホーム
ハイテンション
パーフェクト・トラップ
ハロウィン
ハロウィン(リメイク)
ハロウィンⅡ(リメイク)
ヒルズ・ラン・レッド -殺人の記録-
ファイナル・デッド・コール
フロンティア
ホステル
ホステル2
ホステル3
マカブル 永遠の血族
レストストップ デッドアヘッド
蝋人形の館

サバイバルパニック

アフターショック
エクスクロス 魔境伝説
キャビン・フィーバー
CUBE
クライモリ
クライモリ デッド・エンド
クライモリ デッド・リターン
コンテイジョン
ザ・グレイ
ザ・チャイルド
サプライズ
食人族
ゼロ・グラビティ
ディゼント
ディセント2
パージ
パージ:アナーキー
ハプニング
ヒルズ・ハブ・アイズ
ヒルズ・ハブ・アイズ2
フェーズ6
ブラインドネス
リアル鬼ごっこ
リミット
-less(レス)

サスペンス映画

サスペンス、ミステリー


アンチヴァイラル
インシテミル 7日間のデス・ゲーム
隠された記憶
CURE
恋の罪
サスペリア2
殺人の告白
殺人の追憶
シャッターアイランド
シャッフル
白いリボン
スウィッチ
スクリーム
スクリーム4 ネクスト・ジェネレーション
スマイルコレクター
スリープレス
セブン
ゼロの焦点
SAW
SAW2
SAW3
SAW4
SAW5
SAW6
SAW 3D
ゾディアック
チェイサー
ディスタービア
天使と悪魔
ドラゴン・タトゥーの女
ドクターズ・ハイ
ドリームハウス
22年目の告白-私が殺人犯です-
ノーカントリー
バイロケーション
ハンニバル
ハンニバル・ライジング
羊たちの沈黙
ヒドゥン・フェイス
フライトプラン
ブラックサイト
ホースメン
ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女
ミレニアム2 火と戯れる女
ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士
歓びの毒牙
Re:DIAL リダイアル
ルームメイト
レッドドラゴン
レベル・サーティーン
私が、生きる肌

サイコ・スリラー

悪の教典
悪魔を見た
エスター
カラー・ミー・ブラッド・レッド
激突!
ゴーン・ガール
サイコ(リメイク)
ザ・セル
ジェイコブス・ラダー
シークレット ウインドウ
シャイニング
人肉ラーメン
人肉レストラン
スケア・キャンペーン
スプリット
スペイン一家監禁事件
セッション9
冷たい熱帯魚
デス・プルーフ
ドント・ブリーズ
脳男
ノー・ワン・リヴズ
P2
ヘル・ドライブ
変態村
マウス・オブ・マッドネス
マーターズ
マーダー・ライド・ショー
マニアック
Mr.ブルックス~完璧なる殺人鬼~
ムカデ人間
ムカデ人間2
モーテル
屋敷女
4匹の蝿
ラスト・ホラー・ムービー
隣人13号
ロスト・アイズ
ロードキラー・マッドチェイス
ワナオトコ

人間ドラマ映画

バイオレンス

アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ
オールドボーイ
ギニーピッグ 悪魔の実験
時計じかけのオレンジ
隣の家の少女
バイオレンス・レイク
パッション
ビー・デビル
ファニーゲーム
復讐の絆 Revenge:A Love Story
マッドマックス
マッドマックス 怒りのデス・ロード
モンスター~美少女監禁殺人~
ラブド・ワンズ

ヒューマンドラマ

悪魔の赤ちゃん
イン・マイ・スキン 人には言えない、私が本当にしたいこと
ヴィレッジ
es
エレファント・マン
おろち
渇き。
キャタピラー
キャリー
キャリー・リメイク
告白
縞模様のパジャマの少年
少年は残酷な弓を射る
セブンス・コンチネント
タクシードライバー
父の秘密
追悼のざわめき
ドッグヴィル

ネクロマンティック
バスケットケース
ピアニスト
ヒミズ
ブラック・スワン
フリークス
ベニーズ・ビデオ
マシニスト
マルホランド ドライブ
マンダレイ
モンスター
リリイ・シュシュのすべて
レクイエム・フォー・ドリーム

SF映画

SF、エイリアン

アイ・アム・レジェンド
イグジステンズ
宇宙戦争
永遠のこどもたち
エイリアン
エイリアン コヴェナント
エイリアン VS.プレデター
顔のない悪魔
吸血少女対少女フランケン
シン・シティー
スキャナーズ
スターシップ・トゥルーパーズ
スティーブン・キングのランゴリアーズ
スペース・バンパイア
ゼイリブ
第9地区
地球が静止する日
月に囚われた男
デッドゾーン
ドリームキャッチャー
博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか
パラサイト
パンズ・ラビリンス
フォース・カインド
プレデターズ
遊星からの物体X
遊星からの物体X ファーストコンタクト
ライフ
ラブリーボーン

特殊映画

オムニバス

世にも恐ろしいグリム童話
世にも恐ろしい日本昔話
クリープショー
13 thirteen 愛と欲望の毛皮/妻の死の価値
V/H/S ネクストレベル

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