「サスペリア PART2」映画情報
製作年:1976年
製作国:イタリア
上映時間:106分
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あらすじ
ローマで開催された欧州超心霊学会では、超能力を持つヘルガが、突然錯乱した。彼女は、かつて残虐な殺人を犯した人間が会場内にいると宣言した後惨殺される。偶然その瞬間を目撃したイギリス人のピアニスト、マークはコートの男が逃げていく姿を目撃する。
予告
映画データ
原題 | Deep Red |
監督 | ダリオ・アルジェント |
製作 | クラウディオ・アルジェント |
キャスト | デビッド・ヘミングス ダリア・ニコロディ |
受賞歴 | - |
「サスペリア PART2」感想レビュー
作品について
『サスペリア』の日本でのヒットに乗じ配給会社が、製作年度も古くジャンルもストーリーも全く異なる映画で、ダリオ・アルジェント監督というだけで、邦題が『サスペリア PART2』なってしまったという、なんとも適当な邦題です。続編と思って鑑賞した人はたくさんいたんでしょう。
映画の内容はダリオ・アルジェント監督の最高傑作とまで言われる作品であり、ホラージャンルというよりかは、サスペンス映画となっており、イタリアのヒッチコックと言われる所以が本作品で観ることができます。
ダリオ・アルジェント監督作品の定番ともいえる、ゴブリンの音楽ももちろん登場します。本作品でアルジェント作品として初めて手がけた記念すべき作品ですが、急に場違いとも言える激しいゴブリンの音楽は、観るものを興奮と期待の渦に巻き込んでいく最高の組み合わせとなっています。
感想
すばらしい映像トリックでした!ストーリーの中で重要なシーンを映画の観客が観ているにもかかわらず、ほとんどの人が気づかなかったという巧みな技には思わずハッとさせられます。さらにはカメラワークもすばらしいので、サスペンス映画の見本とも言えるべき作品ではないでしょうか?
1度観てしまったら、思わず2度3度と観て確かめたくなってしまいます。湯気で見えるダイニングメッセージや屋敷の壁に埋もれた絵と部屋など、今でこそ割とありきたりなトリックも、この時代のミステリー映画としては素晴らしいものがあります。
血が塗り絵のようでチープなのは愛嬌として、小道具や細かい演出もすばらしいいのです。不気味な絵画や首をつっているキューピット人形、子供の音楽など、映画に強烈な雰囲気を与えています。そして…、急に高笑いを上げた人形が襲ってくるという不気味なシーンは、はっきりいって未だにトラウマです!!!
映画自身、サスペンス映画の要素が強いためか、ダリオ・アルジェント監督の作品の中では、殺害シーンはかなりおとなしいものにはなっています。とはいっても、一般の作品から比べると残酷であることは間違い無しで、窓ガラスに首が刺さるシーンや、熱湯に顔をつけられぶくぶくに顔がはれた姿(溺死でもいいところをあえて犯人が熱湯にしたところがミソ!)、挙句の果てには顔を車で引かれてぐちゃっとしちゃうという無駄に残酷にしてしまう有様です。後のダリオ・アルジェント監督作品の残酷描写の片鱗が見える気がしますね。
さて、映画をご覧になられたことがある皆さんは犯人は初見で分かったでしょうか!?私は、見事に外れてしまいましたよ。といっても、実はアレには最初から気づいていたんですよね。でも、さっぱり意味が分からず結局ラストで、「あっ!そうだったの!?やられた~」って感じでただの鈍感だったという有様でした(笑)
1970年代の代表的なサスペンスホラーお勧めだニャ!
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