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犯人は音の中に潜む!映画「THE GUILTY ギルティ」のあらすじ・感想レビュー

「THE GUILTY ギルティ」映画情報

THE GUILTY ギルティ 製作年:2018年
 製作国:デンマーク
 上映時間:88分
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あらすじ

過去のある事件をきっかけに警察官として一線を退いたアスガーは、いまは緊急通報指令室のオペレーターとして、交通事故の搬送を遠隔手配するなど、電話越しに小さな事件に応対する日々を送っている。そんなある日、アスガーは、今まさに誘拐されているという女性からの通報を受ける。車の発進音や女性の声、そして犯人の息づかいなど、電話から聞こえるかすかな音だけを頼りに、アスガーは事件に対処しなければならず…。

予告

映画データ
原題 Den skyldige
監督 グスタフ・モーラー
製作 リナ・フリント
キャスト ヤコブ・セーダーグレン
受賞歴 サンダンス映画祭観客賞
ボディル賞主演男優賞
ロバート賞7部門受賞

「THE GUILTY ギルティ」感想レビュー

ネタバレないけど、この映画予備知識無い方がいいので注意してニャ!

作品について

監督・俳優と世界的には無名ですが、数々の賞賛と受賞をしたまさにアイデア勝負の映画です。

アカデミー賞の「デンマーク代表」として外国語映画賞のノミネート候補に選出、サンダンス映画祭で観客賞を受賞、デンマーク映画アカデミーのロバート賞ほぼ総なめなど数々の栄光と共に、数々の世界的な映画批評サイトや映画の有力紙からも賞賛と、まさに圧巻の評価を受けています。

ジャンルはサスペンスですが、シチュエーションスリラーと言ってもいいかもしれません。音のみを頼りに、緊急通報指令室のオペレーターが犯人を追うといった物語なのです。登場人物は、主人公アスガー以外は、ほぼおまけ的な存在。場所もオペレーター室のみという、低予算ぶりですが、まさにアイデアで勝負して見事に成功した映画となります。

物語のシチュエーション

もうすこし、本作のシチュエーションを紹介しておきましょう。

基本は、緊急通報指令室のオペレーターのアスガーを中心に電話のみで色々な人物と会話していきます。

アスガーが最初に話すのは、助けを求めて緊急通報を出してきた誘拐された女性イーベン。この二人のやり取りが最初から最後まで重要な会話になってきます。アスガーが電話をかけれる範囲は、警察への連絡を繋ぐ管制役の女性オペレーター、上司、同僚、現地で対応してる警察官くらいが限界です。

でも事件が進むにつれ、イーベンの子供やさらには犯人と思われる人物にまで電話ができる範囲が広がっていきます。徐々に事件の謎を解決していくにつれ、一般的なサスペンス映画だと行動範囲が広がるのですが、この映画では変わりに電話できる範囲が広がっていきます。

やはり、この電話しかできないという状況が緊張感ともどかしさが生まれます。電話しても留守電にもなりますし、電話が来るのを待っている時間もあります。アスガーのイライラがものすごくよくわかるようなシチュエーションの中で映画は進行していくのです。

感想

この斬新なアイデアには脱帽と言える映画でした!見事としか言いようがありません。今までに数えきれないほどの映画を鑑賞してきましたが、まさかまだこんな新感覚な体験が出来るとは思いもよらなかったです。

誘拐事件を解決するためには音のみです。電話の声、背後の環境音で推理をして会話のみで最後までいきます。観る側は音しかヒントを貰えていないのですが、徐々に想像が膨らんでいき、頭の中で状況をイメージしていくのです。この映画では、"沈黙"という音ですら見事に使いこなしています。

映画の場所はオペレーター室のみです。しかしながら、鑑賞が終わった後は自分の想像という世界でいろんな場所と色々なシーンを体験してしっかりイメージが残っているという、すごい世界観を味わった気がします。

本作が、斬新なアイデアだけでなくさらに見事と思えた点としては、この誘拐事件にはどんでん返しがあります。正直、完全に冒頭では想像できないような展開でした。サスペンス映画として王道であろうどんでん返しという点までを、音だけで描き切っているのです。

さらには、感情を揺さぶられるシーンまでしっかり織り込まれているから驚きなのです。1つの事件を追う中で、アスガー自身も最後では人生観が変わったといえるでしょう。ものすごく深いドラマを観たような感覚にも陥いりました。

予備知識は完全シャットアウトが必要な映画と思います。視覚的に盛り上がるシーンは全くありません。ただ、観始めたら最後、想像という新感覚な世界から抜け出せなくなる、見事な映画でした。

映画はお金じゃないってことが分かる映画だニャ!

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