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一番怖いのは人間だ!ハネケ監督の問題作!映画「ファニーゲーム」のあらすじ・感想レビュー

「ファニーゲーム」の映画情報

スペース・バンパイア上映日:2001年10月20日
製作国:オーストリア
上映時間:103分
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STORY

別荘へと訪れたショーバー一家。そこへペーターと名乗る若者がやって来る。礼儀正しい態度を見せていたペーターだったが、もう一人パウルが姿を現す頃には態度は豹変し横柄で不愉快なものとなっていた。やがて2人はゲオルグの膝をゴルフクラブで打ち砕くと、突然一家の皆殺しを宣言、一家はパウルとペーターによる“ファニーゲーム”の参加者にされてしまう。

TRAILER

REVIEW

先月のグロ3作品特集に続き、今月の特集は9月だけに狂った映画3作品の第一弾だニャ!ネタバレもしているから気を付けてニャ!

【追記】第二弾『ウィッカーマン』 第三弾『ムカデ人間』

【先月の特集】

第一弾『食人族』第二弾『悪魔のいけにえ』第三弾『冷たい熱帯魚』

ついに当ブログで、ミヒャエル・ハネケ監督作品を解禁させてしまいますことをお許しください…。

少し話脱線させますが、私はホラー映画を好んでみます。でもあんまり怖いと感じないのです。理由はモンスターもゾンビも幽霊もそれは現実でないから。でも、こわい映画の中で一番苦手なものは、人間の恐ろしさです。それは現実でも起こりうる世界なのですから。

そんな観客が不快に思うような作品を、喜びのように感じて作る変態オヤジがハネケ監督です!しかも本作は監督の作品の中で最も問題作といわれてております。余りにも理不尽な暴力を描いているため、観終わった後の憂鬱度はかなりなものになります。ちなみにハネケ監督は、セルフリメイクもしてしまっているのです…。

ハネケ監督の映画を観る前は相当な覚悟と準備が要ります。そして、鑑賞中はずーっと苦痛なのです。ではなぜ観てしまうんでしょうか。それが自分でも分からない…。そうなんです、すでに監督のマジックにかかってしまっているんです。

ということで、前置きはここまでにして、さっそく作品レビューいきましょう。

オープニングでは、仲むつましい家族が車で曲当てゲームをしながら別荘に向かう、ほのぼのシーンから始まります。が、一転FUNNY GAMESというタイトルが出て、荒々しいロックの曲に変わり、冒頭から作品の異常感が伝わってくるのです。すでに、いきなり嫌な予感満載・・・。

別荘で、ヨットの準備や料理を作って楽しい時間をすごしているさなか、一見おとなしめの若者ペーターが卵を貰いにやって来る。さらに彼の友人パウルも家にやってきた。その瞬間から一家は一方的に理由の無き、"殺人ゲーム"の標的とされます。12時間後に一家が死んでいるか、生きているかという理不尽な賭け。

あまりにも身勝手で残虐極まりない犯人達には、憎しみと吐き気しか覚えません。犯人の憎たらしい顔(この俳優は、同監督作品の『ベニーズビデオ』でも憎い役を演じてます)、馬鹿げた発言、卑怯なやり口、全てにおいて嫌気を覚えさせられることでしょう。

さらに犯人達は映画を観ている我々があたかも共犯者のように、話しかけてくるのです。「おい、お前もこのゲームを楽しんでいるんだろう?」と言わんばかりに・・・。

犯人の最初の標的は子供。ドカンとショットガンの音が聞こえたかと思うと、あたりには血が飛び散り、床には血だらけの子供の死体。残酷にも、子供は父母が見ているその前で殺されてしまうのです・・・。

犯人は逃げだします。生き残ったのは夫婦二人、動から静へしばらく夫婦の精一杯の生への執念が静かに静かに繰り広げられるのです。父ゲオルクの足の骨が折れていても妻と二人で協力して歩く姿、必死で濡れた電話を乾かそうとする姿、希望を持ち外に出て助けを探す姿、残されたもののいたいけな頑張りが涙ぐましくも表現されています。

でも、ハネケ監督は意地悪極まりない。よりによって助けを求めた車の運転手が犯人達だなんて。ひどい、ひどすぎるよ…。転々と転がるゴルフボール。そこには、希望ではなく絶望しかなかった。

「ゲーム再開!!!」

・・・もう、書くのも嫌になる光景がラストまで続きます。そして、なに?あのビデオテープ巻き戻し???ありえなさ過ぎるよ!!!

今まで、何作かハネケ監督の作品を観てきましたが、この『ファニーゲーム』を観た時は、今までの作品とは全く違う印象を受けました。この作品から伝わってくるものは"暴力"でしかないです。

そして、ハネケ監督のインタビューはこうである。

「なぜ人々がこの映画に憤慨するかははっきりしている。私は憤慨させるために作ったからだ。暴力は撲滅できないものであり、痛みと他人への冒涜であることを伝えたい。だから、暴力を単なる見世物ではなく、観終わった後に暴力の意味を再確認するものとして描かなければならない。」

結局は、暴力しか感じなかった私ですが、それはハネケの狙い通りだったのでした・・・・・。

INFORMATION

英題 Funny Games
製作年 1997
監督 ミヒャエル・ハネケ
製作 ファイト・ハイドゥシュカ
出演者 スザンヌ・ロタール
ウルリッヒ・ミューエ
フランク・ギーリング
アルノ・フリッシュ
アルノ・フリッシュ
ステファン・クラプチンスキー
配給 シネカノン
受賞歴 カンヌ映画祭コンペティション部門出品
シカゴ国際映画祭最優秀監督賞
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