「エレファント・マン」映画情報
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あらすじ
見世物小屋で「エレファント・マン」として暮らしていた青年メリックの前に、ある日、外科医のトリーヴスという男が現れる。メリックの特異な容姿に興味を持ったトリーヴスは、メリックを研究材料にするため、自分が勤める病院に連れ帰ることに。何も話さず怯え続けるメリックを、周囲は知能が低いと思っていた。しかしある時、メリックが知性にあふれた優しい性格であることが判明するが……。
出典:映画.com
予告編
作品データ
原題 | The Elephant Man |
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製作年 | 1980年 |
製作国 | アメリカ イギリス |
上映時間 | 124分 |
監督 | デビッド・リンチ |
製作 | ジョナサン・サンガー |
原作 | フレデリック・トリーブス アシュリー・モンダギュー |
メインキャスト | アンソニー・ホプキンス ジョン・ハート アン・バンクロフト |
受賞歴 | ・アボリアッツ国際ファンタスティック映画祭グランプリ |
「エレファント・マン」映画解説
鬼才リンチ監督の名を世界にとどろかせた名作で、2020年で公開から40年を迎え4K修復版がリバイバル公開される映画なんだニャ!
作品解説
19世紀末のロンドンを舞台に実在した畸形の青年ジョン・メリックの悲劇の人生を、デビッド・リンチ監督が描き、監督自身の名を世界にどどろかせた名作であります。アカデミー賞8部門、ゴールデングローブ賞4部門ノミネートされていますが、残念ながら受賞までは至っていません。
デビッド・リンチ監督が描く映画では珍しく感動的な映画の仕上がりで20世紀最大の感動映画とも語られるほどですが、偏見に捕われ排除しようとする人間の残酷さによる恐怖も同時に語られている、不朽の名作といえましょう。
2020年に4K修復版としてリバイバル公開されることにより、再び後世にも語られる映画になること間違いありません。メリックを演じるのはジョン・ハート、外科医トリーヴスを演じるのはアンソニー・ホプキンスという名優二人の若かりし演技を観れるのも見どころの一つです。
実在したエレファント・マン
本作で描かれる、「エレファント・マン」と呼ばれた男ジョン・メリックは、実在した人物です。イギリスで1862年に誕生し、1890年に死去しています。
メリックは、産後しばらくしてから身体に原因不明の異常が起き、身体変形が起き畸形となりました。彼は額から頭部に渡り肥大化し唇はゆがみ、体のいたるところに腫瘍があり、歩行すら困難な状況です。
フリークショーの出演依頼を受け、見世物芸人になり、興行師には寛大に扱われ、自立できる収入を得ていました。その時の芸名が「エレファント・マン」でした。しかし社会的に見世物小屋を反対する風習と共に、職を失って貯えも取り上げられると共に、外科医トリーヴスに保護されています。映画と同様で、ジョン・メリックとトリーヴスの二人は親密な友情を育んでいます。
メリックの死因は窒息死とされていますが、トリーヴスによると首の脱臼が死因と検視されているようです。
「エレファント・マン」感想・レビュー
もうね、いたたまれない気持ちにさせられる悲しすぎる映画ですよ。心優しい青年ジョン・メリックは、全身が畸形ということで彼を利用する周りの人々…。
見世物小屋で儲ける男。メリックに会うことで名声を高めようとする偽善な金持ち達。興味本位で彼を見るツアーを開催する男とその客。彼を救い出した、外科医のトリーヴスでさえ最初は研究材料にしようとしています。
出典:映画.com
群衆に追いかけられ、公衆トイレに追いつめられて、「僕は動物じゃない。僕は人間なんだ!」と叫ぶ場面は衝撃的であり悲しい名シーンとなりました。まさしく、彼の心の叫びが爆発してしまったシーンです。
そうなんです。
本当に醜いのは、エレファント・マンの外見ではなく人間の心…。
出典:映画.com
それでもメリックは、今まで味わったことが無いトリーヴスの親切に心を開き彼にとっては産まれてはじめての友人となっていきます。その様子は、とても微笑ましく救われる気分にもなれました。
出典:映画.com
ベットに横になって眠ること、人間が普通にできることです。最後は、その人間が普通にすることで、メリックはそっと命を落としていきます。彼はただただ普通の人間として生きていきたかった。それだけを願いつづけた一生でした。
なんと悲しく、感動的な映画なんだニャ!名作なんだニャ。
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