「ゾンゲリア」映画情報
製作年:1980年
製作国:アメリカ
上映時間:94分
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あらすじ
ある港町で起こった次々と死者が甦るという奇妙な事件の捜査のため町へやって来た保安官が体験する恐怖と衝撃の結末を描く。
予告
予告もグロいので閲覧注意!
映画データ
原題 | Dead & Buried |
監督 | ゲイリー・A.シャーマン |
製作 | ロナルド・シャセット ダン・オバノン |
キャスト | ジェームス・ファレンチノ メロディ・アンダーソン ジャック・アルバートソン |
受賞歴 | - |
「ゾンゲリア」感想レビュー
ネタバレあり。未見の方は注意だにゃ!
作品について
脚本は本作の後に『バタリアン』で一躍有名になったダン・オバノンと『エイリアン』のロナルド・シュゼットのコンビが描いた一風変わったゾンビ映画です。この二人が携わっているだけで、もう面白いでしょってなりますよね。
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ゾンビの産みの親ジョージ・A・ロメロ監督のゾンビとは全く異なり、人を襲うといっても人肉をむさぼる事が全く無く、容姿も行動も人間そのものです。ゾンビを作ることにより、新世界を作るというカルト要素満載な映画でもあり、刑事が殺人の犯人を追いかけるというサスペンス的な要素もある異質な作品ともいえるでしょう。
悲しいことに、邦題がイケてない。ゾンビ+映画『サンゲリア』から取ってつけたというひどさ。この映画は名作なのですが完全にタイトルで減点されていますね。原題は、「Dead & Buried」となり直訳すると「死と埋葬」という意味になります。
『サンゲリア』は、当ブログでレビュー記事ありますのでそちらも参考にしてみてください。
物語について
名作という所以は、ミステリー風なストーリー性にあり。単純なゾンビ映画とは一線を画す、亜流ゾンビといった作品となりますが、全く新しいタイプのゾンビ映画といえるでしょう。
ゾンビの正体は、屍体再生に見入られた葬儀屋のじいさんがブードゥの呪術をもって蘇生させていたというオチなのですが、ゾンビで成り立つ世界を理想郷とし旅行者に対して次々と殺しを行いゾンビとして蘇らすという奇抜なお話です。
ものすごく綺麗に生者と変わらないくらいな容姿で死者をゾンビ化させれるのですから、ある意味天才的な技術なのです!もし商売として確立すれば、お金持ちなんて飛びつきそうですし、この技術正式に発表をすれば、このじいさんノーベル賞ものですよというレベルの物ですが、もったいないかな、使い道が自己中心的でカルト集団化してますので、ただの殺人集団に成り下がってしまってます。
オチもなかなか優秀であります。主役の事件を追っているダン刑事に対しても、すでにすでに死んでおりゾンビ化されていたという結末なのです。今でこそありがちな、いわゆる『シックス・センス』的などんでん返しも、80年代の作品と思えば評価に値します。
感想
この映画は一風変わっているがゾンビ映画の名作!と称しはしましたが、舐めてはいけませんよ!いや~グロいったらありゃしない!まさにグロシーン目白押しです。人間バーベキュー、眼球にお注射、鼻から硫酸で顔面溶解などの残酷シーン満載てんこもりです。それもそのはず、この時代の特殊メイク技術としては、非常に評価されているようですが、今観ても見事といえるほどの残酷技術の仕上がりです。とても綺麗な看護婦姿の女性が包帯巻きの男性の眼にお注射ぶっさりはあまりにも有名なシーンも誕生しています。
そして、印象的な場面が多い映画ではあるのですが、やはりラストシーンが秀逸です。ダン刑事の妻ジャネットが自ら墓穴に身を構え、ダンに向かって泣きながら「私を埋めて…、私を埋めて…」と懇願し、彼はシャベルを手に取ると、泣きながら愛する人を埋葬するシーンがあります。この悲しいシーンがかなり印象強く残ります。ゾンビ映画には似つかわしくないほどの悲しい音楽が、何ともこの映画の特異性を示しているのです。
今みてしまうとやっぱり物足りない部分もあるかもしれませんが、80年代の代表的ゾンビ映画には間違いありませんし、この後名作ゾンビ映画の『バタリアン』が作られた思うと、ゾンビの新しい形を提案した作品として間違いないです!
ゾンビファンで未見の方は必見だニャ!