「チャイルド・プレイ(2019)」映画情報
製作年:2019年
製作国:アメリカ
上映時間:90分
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あらすじ
引越し先で友達のいない少年アンディは、誕生日に母親から人形をプレゼントされる。その人形には、音声認識センサーや高解像度画像認識機能などが備えられ、スマートフォンアプリと連携して操作も可能という、最先端の技術が盛り込まれていた。人形をチャッキーと名づけて一緒に暮らし始めたアンディだったが、次第に周辺で異変が起こり始めて…。
予告
映画データ
原題 | Child's Play |
監督 | ラース・クレブバーグ |
製作 | セス・グラハム=スミス デビッド・カッツェンバーグ |
キャスト | ガブリエル・ベイトマン オーブリー・プラザ ブライアン・タイリー・ヘンリー |
受賞歴 | - |
「チャイルド・プレイ(2019)」感想レビュー
作品について
残忍な殺人を繰り返す人形チャッキーは知っている方も多いでしょう。1作目は、1988年製作されその後も人気シリーズとして、計7作品作られました。チャッキーの花嫁も出てくるまでになっています。
本作は、シリーズ1作目をリメイクした映画となります。なので大筋のストーリーは一緒となりますが、オリジナル版のチャッキーは、連続殺人鬼チャールズ・レイがブードゥ教の呪術によって人形に魂が乗り移るという設定だったのに対して、今回はAI機能を搭載した人形が徐々に暴走して殺戮を行うという設定に変わっています。
ちなみに、オリジナルシリーズ創始者のドン・マンシーニは、今回のリメイクを痛烈に批判しているといエピソードもあり。
チャッキーの変化
殺人鬼人形のチャッキーですが、オリジナルとはかなり変わってしまいましたので、その変わった部分にフォーカスを当ててみたいと思います。
【テクノロジー】
AIが搭載。スマホ連携されており、スマートスピーカのように声で家電操作や人間のスケジュールを把握したり、ゲームを一緒にしたりと超ハイテクになったチャッキーです。
【顔・表情】
全く可愛さがなくなりました。通常の状態から表情を作ることができてしまうし、人形ではなくCGになったため、殺人鬼モードでなくても気味が悪くなりました。
【動き】
通常状態で動きますし、自分勝手に歩けます。オリジナルは人形なので普段は動きませんので、かなり変わった点です。
【会話】
通常状態で会話ができます。オリジナルは人形なので普段は会話できません。
チャッキー高性能すぎでやり過ぎ感は否めないにゃ!
感想
鑑賞してドン・マンシーニの批判が分かりました。上述したようにチャッキーの人形仕様があり得ないのです。AI設定にしたため、通常から動き話し表情が作れるって設定としてはダメですね。チャッキーは人形で普段動かず表情も変わらないからこそ、殺人鬼の状態になって動きだす怖い行動や表情が活きてくるのです。
正直、オリジナルシリーズへのリスペクトが感じられないですし、30年も続いたシリーズをコケにしてしまったようにも思えてしまいます。AI技術は恐ろしいんだぞ!っというメッセージを伝えたかったのでしょうか?でもそれは、『チャイルド・プレイ』でなくてもいいんじゃないですかね。なんだか、がっかりしてしまいました。
オリジナルシリーズのチャッキーは単に残酷極まりないだけなのですが、本作は少年アンディへの友情へのこだわりがかなり深く表現されていました。友情の深さ故に、壊れてしまったAIでは愛情表現が間違った方向になってしまっただけで、そのAIの言動は全て人間が教えたことを実践しているんですよね。そうなんです残酷さをチャッキー(AI)に学習させたのは、人間なんですよね。少しチャッキーに同情もしてしまう事もできますね。
ところで、劇中で『悪魔のいけにえ2』が出てくるのには驚きです。悪魔のいけにえと言えば、殺人鬼レザーフェイスが殺した人間の顔の皮をかぶるのが有名ですが、チャッキーは人間の顔の皮をスイカに被せましたね。なんだか、パロディとしか見えず怖がらせたいのか、笑わせているのか正直分からなかったです。
というように、オリジナルの『チャイルド・プレイ』が良すぎてしまうため、余りにも変化しすぎたチャッキーに何かと納得がいかなかったです。もし、本作がリメイクではない映画で有れば、普通にホラーとしては面白かったでしょうが…。
「チャイルド・プレイ(2019)」関連情報
トイ・ストーリーとのコラボ
ちょっとおまけネタです。
チャイルド・プレイって何かの映画に似ていないですか!?そう、『トイ・ストーリー』ですよね。もちろん映画のジャンルは制反対なんですが、子供からの愛情が薄れてしまい、悲しいおもちゃという境遇は一緒なんです!
これがまた、面白いことに、『トイ・ストーリー4』と本作のアメリカ公開は同じ日時だったんです!そして、その時の『チャイルドプレイ』の広告がこちら。
チャッキが歩いている脚が見えその後ろには、なにやら血がでている人形が…。そうです、まさしくトイ・ストーリーシリーズのウッディが殺されているのです。ジャンルは違うけど、同じ境遇の人形同士のコラボの実現でした!
さすが、アメリカンジョークはセンスいいだニャ!