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映画「スケアリーストーリーズ 怖い本」のあらすじ・感想レビュー:ベストセラー児童書の映画化!

「スケアリーストーリーズ 怖い本」映画情報

CLIMAX クライマックス 製作年:2019年
 製作国:アメリカ
 上映時間:108分
 [Amazon Primeで観る]
 [楽天ブックスで買う]
 

あらすじ

ハロウィンの夜、町外れにある屋敷に忍び込んだ子どもたちが一冊の本を見つける。その本には数々の恐ろしい話がつづられており、本を持ち帰った次の日から、子どもがひとりまたひとりと消えていく。さらに、その「怖い本」には、毎夜ひとりでに新たな物語が追加されていき…。

予告
映画データ
原題 Scary Stories to Tell in the Dark
監督 アンドレ・ウーブレダル
製作 ギレルモ・デル・トロ
ショーン・ダニエル
主なキャスト ゾーイ・コレッティ
マイケル・ガーザ
受賞歴 -


 

「スケアリーストーリーズ 怖い本」感想レビュー

管理人

今回は、ベストセラー児童書が原作の年齢制限が無いホラーを紹介します。たくさんのクリーチャー達にも注目の映画です。

だいふく

あの白い不気味な女性はなんニャ!?

作品について

原作は1981年に第1作が発表されたアルビン・シュワルツによるベストセラー児童書 「スケアリーストーリーズ 怖い本」 シリーズで、恐ろしい内容や挿絵のために全米で学校図書館に置くことに対する論争が巻き起こったほど。(挿絵は本当に児童書と思えないほど怖いです)

第90回アカデミー賞で4冠を達成した『シェイプ・オブ・ウォーター』のギレルモ・デル・トロ監督が企画、製作、ストーリー原案を手掛け、『ジェーン・ドウの解剖』のアンドレ・ウーブレダル監督がメガホンをとっています。

映画では、様々な気持ち悪いクリーチャーが登場しますが、どこかユーモアも持ちあわせている容姿が特徴ですが、夢に出てきそうなそしてトラウマになりそうな不気味なキャラです。製作者としては「挿絵のモンスターをきちんとスクリーン上で息づかせる」を意識したようで、見事にその息づいた様子が映画には描かれていました。

登場するクリーチャー達

本作は、やはり個性たっぷりのクリーチャが注目でしょう。そのクリーチャー達をちょっぴり紹介してい見ます。

カカシのハロルド
非常に不気味な顔を持つカカシでゴキブリのような虫が這いまわっている。串刺しのように固定され腹部は空洞、人間のようにも見える顔は、犠牲者の姿でもある。

足指モンスター
失われた足指を探して彷徨う腐った女性のようなモンスター。不気味な声で足指を探しゆっくりと歩んでくる。

スパイダー
顔の腫れから足が1本飛び出る。触った瞬間大量の蜘蛛が顔から発生し体中にまとわりつく、鳥肌ものな恐怖。

ペール・レディ
この映画の予告でも使われている、不気味な笑顔を浮かべて迫ってくる青白い女。四方からゆっくり近づいてくる姿はトラウマ級の不気味さ。妙に太った姿とべちゃっとした長い黒髪が気持ちが悪い。

ジャングリーマン
身体がバラバラになりくっつくことができる不気味なモンスター。合体した身体でもあり得ない方向に顔が向き歩き方も逆四つん這い。逃げても逃げてもどこまでも追いかけてくるしつこさ。

感想

やはり児童書が原作ということもあり、ホラーという面での恐怖はあまり見られません。むしろダークファンタジーを観ているような感覚でした。ライトホラーと言えるでしょう。

その理由は、やはりクリーチャー達の登場でしょう。通常この手のホラーは霊的な驚かし方をつかうため怖いのですが、本作は不気味ではありますが愉快ともいえるクリーチャー達が登場するからだと思います。緊張するシーンや大きな音で驚かせるシーンもほぼなく、愉快さを楽しみながら見れたホラーでした。

舞台は1968年という時代感や学生たちが主人公の青春ホラーなのに下品さは全くないところも好感が持てますね。年齢制限が無いのも納得です。ただ子供が観ると非常に怖いと思いますし、恐らくトラウマになると思います。でも、怖さという感覚を体感できるにはぴったしの映画ですね。(昔は普通にTVでホラー映画が放映され子供ながらに怖さを体験しトラウマとなった記憶が懐かしいです)

怖さ度合、ユーモアさなど総じて、ギレルモ・デル・トロらしい映画だなって思える作品だったなっという感想でした。グロや下品さを表に出さない、こういうホラーもたまに見るのもありじゃないかなって思わせてくれる作品でした。

だいふく

あたいは、トラウマになったニャ!

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映画「悪魔の赤ちゃん」感想・レビュー:親の愛をテーマにした悲しきホラー

 

悪魔の赤ちゃん

悪魔の赤ちゃん

「悪魔の赤ちゃん」映画情報

オンライン鑑賞

Prime Video

※時期により鑑賞できない場合あり。

あらすじ

フランクとルノールの間に待望の2人目の子供が産まれた。しかしその赤ちゃんは、悪魔のような姿と驚異的な生命力を持った異様な生物だった。赤ちゃんはお産に立ち合った医師、インターン、看護婦らを全て惨殺し、分娩室から姿を消す。警察は当初新生児がこの事件起こしたとは思わなかったが、その日から獣のような牙と爪による惨殺事件が次々と起こり、ついに警察は赤ちゃんを包囲網にかける事を試みるが…。

予告編

作品データ

原題 It's Alive
製作年 1974年
製作国 アメリカ
上映時間 91分
監督 ラリー・コーエン
製作 ピーター・サビストン
脚本 ラリー・コーエン
メインキャスト ジョン・ライアン
シャロン・ファレル
アンドリュー・ダガン
受賞歴 -


 

「悪魔の赤ちゃん」映画解説

だいふく

突然変異の子供を産んでしまった夫婦の苦悩を描いた、単純にホラー映画だけでは語れない、悲しき名作の物語を紹介ニャ!

作品解説

突然変異の子供を産んでしまった夫婦の苦悩を描く、ホラーだけでは語れない悲しき物語なのですが、これ突然変異の原因は新開発のピルを続けて飲んでいたためであり人災となります。しかし、薬の研究者たちは発覚を恐れ、密かに赤ん坊を殺そうと企むといった組織ぐるみでの悪を描いています。

 

監督は、低予算ホラーの巨匠ラリー・コーエンで本作は映画監督としての活動に力を入れ始めた初期の作品となり、監督以外にも脚本、プロデュースを手掛けました。低予算にもかかわらず700万ドルのヒットとなっています。

続編も2作作られましたが、本作を超えることはありませんでした。2008年にはリメイクもされていますが、残念ながらこちらもイマイチな仕上がりとなりました…。

関連作品

【続編】

悪魔の赤ちゃん2

悪魔の赤ちゃん3

【リメイク】

ダニエル 悪魔の赤ちゃん

原題について

原題は「It's Alive」ですが、こちらは1931年に作られた古き映画「フランケンシュタイン」の中で有名なセリフから持ってきたものということです。劇中でもフランケンシュタイン博士にたとえるシーンもあります。

映画「フランケンシュタイン」の「It's Alive」と叫ぶシーンはこちらです。

「悪魔の赤ちゃん」感想・レビュー

結末が予測できるネタバレ度

タイトルからすると、どれほど怖いホラーなのかと感じられますが、全く怖さはありません。恐怖を望んでみるとがっかりする結果になりますが、化け物のような姿で人々を惨殺していく我が子への悲しき親の苦悩を描いた人間心理ドラマのようでした。

そうなんです、赤ちゃんは悪気があって産まれた訳でも殺人をしている訳がないんです。無邪気に生きようとする、生命がそうさせているだけ…。

 

両親は、我が子への愛情と、無差別に人を殺してしまう悪魔のような赤ちゃんに板挟みになり悩み葛藤をします。我が子を殺すべきなのか?いや、殺すしか他に手はないのか?という究極とも思える残酷な状況です。

 

母親は、もちろんどんな子があろうともお腹を痛めて産んだ子供ですから、必死で殺すことを止めますよね。でも、父親は、世間に迷惑をかける訳にはいかないと、悲しみつつも殺す判断をしてしまいます。自らの手で殺すという決断を…。お子さんを持つ方であれば、両親の苦悩は痛いほどわかるのではないでしょうか?何と悲しき運命なんでしょう。

でもやっぱり我が愛する子です。殺すことなんて出来なかったのです。どんなに醜い姿でも人様に迷惑かかっても、赤ちゃんの親なんですから。父親は泣きながら傷ついた赤ちゃんを抱きかかえて、殺そうとする人々から逃げるシーンは、観ていていたたまれなく心が苦しくなる場面でした。

 

こういうとき世間はとても冷たいものです。ラジオは実名を公表、父親はあっさりと会社を首になり、研究所では赤ちゃんの研究をしたいからと親権を放棄しろと持ちかけ、徐々に世間から冷たい目で追い詰められていく…。1970年代の作品ですが、こういった弱きものを集団で痛めつけるということは、今もなお起こっている事実で変わらないんだなと思う次第です。なんだか、映画を観ていて悲しくなってきました。

 

確かに殺人をしてしまうことは、世間から責められることはしょうがないですが、あまりにも当事者の身にならない無責任さは腹が立ちます。しかも悪魔のような赤ちゃんが産まれた原因は、薬害ということが分かり、薬を作った関係者は証拠隠滅として、赤ちゃんの存在を完全に消そうとする始末です。これはひどすぎますよね。

 

この映画には愛がありました。

どんな子で生まれようとも愛する我が子を守りぬこうとする親の愛です。今の時代は子供を虐待のニュースが絶えません。そういった無責任な方には、是非この映画を観てほしいと思う映画でありました。

だいふく

お子さんを持つ方は、是非観てもらいたい映画だニャ!隠れた名作ニャ!

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映画「ブライトバーン 恐怖の拡散者」のあらすじ・感想レビュー:反抗期で“悪”に目覚める!

「ブライトバーン 恐怖の拡散者」映画情報

ヒドゥン・フェイス 製作年:2019年
 製作国:アメリカ
 上映時間:91分
 [Amazon Primeで観る]
 [楽天ブックスで買う]
 

あらすじ

母親になる夢を抱いているものの、なかなか子どもができずに悩んでいたトーリのもとに、ある時、謎めいた赤ちゃんがやってくる。赤ちゃんはブランドンと名づけられ、聡明で才能にあふれ、好奇心旺盛な子どもへと成長。トーリと夫カイルにとっても、かけがえのない存在になっていく。しかし、12歳になったブランドンは、普通の人にはない異常な力を発揮し始め、やがて米カンザス州ブライトバーンの町をかつてない恐怖に陥れていく。

予告

映画データ
原題 Brightburn
監督 デビッド・ヤロベスキー
製作 ジェームズ・ガン
ケネス・ファンー
キャスト ジャクソン・A・ダン
エリザベス・バンクス
デビッド・デンマン
受賞歴 -

「ブライトバーン 恐怖の拡散者」感想レビュー

作品について

本作は製作者の鬼才ジェームズ・ガンの気持ちをそのまま表現したような映画なのかもしれません。というのは、ジェームズ・ガンといえば、あのでマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズの監督でもあります。しかし、2018年7月、過去のTwitterでの発言が問題視され、シリーズ第3弾から解雇されています。

そして本作は、逆スーパーマンといっていい作品です。スーパーマンと同じ境遇に置かれ超人的なパワーを身に付けた12歳になったブランドンが、その力を正義のために使わず、少年の反抗期と重ねて恐怖の殺戮に使用してしまい邪悪な存在になっていく様子を描いています。しかもその姿もスーパーマンを意識しているようなマント姿なのです。

これは、完全にMCUから解雇されたジェームズ・ガンの反抗の表現ととらえても過言ではありません!しかも少年が主役の映画なのに、グロシーンも満載という…。吹っ切れてやりたい放題に作られた新ジャンルの作品を作ったのでした!

あと余談になりますが、主題歌は最近ダンスでもよく使われる、ビリー・アイリッシュの『bad guy』です。エンディングで流れますが、曲自体がかっこよく映画のエンドロールがかっちょいいのですが、ちょいとこの映画に合うかなーって思う次第です。曲が『bad guy』の予告もあったので是非、音楽に注目しながら映画と合うか確認ください!

感想

反抗期の子供がスーパーパワーを持っていたら?って感じですねこれは、その力は超強力で悪の力にするのです困ったものです。しかも子供だから加減もしらないからたまったもんじゃありません。通常だったら甘酸っぱい思い出に終わるような女の子から嫌われて言われる一言も、ブランドン君にかかると手の骨をボキボキにしてしまう始末です(汗)

ただちょっと物足りなさもありまして、少年の反抗期くらいな理由で悪に走ってしまう残念さです。もう少ししっかりとした理由が欲しかった。最終的に全人類を敵に回すような悪の存在にまでなるのですから、子供の頃にそんな事が有ったら当然悪に走るよね!って同情できるような理由が欲しかったのです。そうです、あの悪のカリスマが誕生した映画『ジョーカー』のように。この映画がそこまでヒットせず評価もいまいちな理由の大きな要因と思えます。

そして他の余計なところに力を入れすぎています。というのも、この映画注意なのは案外ホラーな一面を持ち合わせていることです。もちろんスーパーマンのように空を飛びまわり家の破壊を繰り返す場面もありますが、大人を殺してしまうシーンがかなりグロいのです。さらには急に大きな音で驚かせたりと、ホラー映画さながらで結構ドキドキさせてくれる作りになっています。しかしですよ、この映画にホラー要素必要なのかな?って思った次第です。

ということで、ブランドン君はただの我がままから産まれた悪役なので、ダークヒーローとも呼べない存在なのです。なんだろうこの理不尽感は。できれば、もう少し誕生秘話に力を入れてほしかった作品だなと。

最後はすっきりせず続編に続くような終わり方をします。いったいこの後どう話を進めていくのだろうか?悪の存在のブランドンに対して何か正義の存在を出すのだろうか?それとも、我がまま悪まっしぐらな続編をつくるのか、個人的にはジェームズ・ガンがどういう続編を作ってくるかは興味ありますね。

※後から知りましたが続編は製作されだしたようです!

だいふく

力を持った子供はある意味怖いにゃ!

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映画「エクソシスト」のあらすじ・感想レビュー:世界にオカルトブームを巻き起こした名作!

「エクソシスト」映画情報

永遠に僕のもの 製作年:1973年
 製作国:アメリカ
 上映時間:122分
 [Amazon Primeで観る]
 [楽天ブックスで買う]


 

あらすじ

女優クリスの12歳の娘リーガンはある時から何かに憑かれたかのようにふるまうようになる。彼女の異変は顕著になるが、病院の科学的な検査でも原因は判明しない。やがて醜い顔に変貌したリーガンは緑色の汚物を吐き、神を冒涜するような卑猥な言葉を発するようになる。悪魔が彼女に乗り移ったのだ。その後、リーガンの前にふたりの神父メリンとカラスが訪れ、悪魔祓いを始めるが…。

予告

映画データ
原題 The Exorcist
監督 ウィリアム・フリードキン
製作 ウィリアム・ピーター・ブラッティ
キャスト エレン・バースティン
リンダ・ブレア
ジェイソン・ミラー
マックス・フォン・シドー
受賞歴 アカデミー賞脚色賞、音響賞
ゴールデングローブ賞最優秀作品賞他

「エクソシスト」感想レビュー

作品について

ウィリアム・ピーター・ブラッディの同名小説が原作となり、1970年代の一大オカルトブームの発端的映画といえるでしょう。少女に取り憑いた悪魔とキリスト教の神父との壮絶な戦いを描いた作品となり、現在も数多く作られる悪魔祓い映画の発祥ともいえます。

しかしながら、あまりにもショッキングなシーンが多すぎて、当時はかなりの問題作となりましたが、1973年の興行収入1位を記録し、アカデミー賞脚色賞と音楽賞、さらにはゴールデングローブ賞も4部門で受賞するというホラー映画では余りみられない名作っぷりなのです。

その背景は当時CGもない時代の恐怖描写の凄さもさることながら、かわいい少女が悪魔に取り付かれ、少女を命がけで救おうとする神父達と母親と悪魔の戦いの凄まじさに尽きるでしょう。後に悪魔祓いの映画がどんなに沢山出ても、本作を超えるものは出てこないといっても過言ではありません。

そして、なんといっても音楽賞をとったテーマ曲の素晴らしさでしょう。不気味な電子音の中には、何か神父と母親の命を懸けて戦う強さも表現された、本当に名曲と思える曲に仕上がっています。是非聞いてみてください。(耳にしたことある人も多いのでは?)

だいふく

昔のホラー映画のテーマ曲って名曲多いんだにゃ~

悪魔に取り付かれたリーガンの醜態

この映画の恐怖度はかなりスバ抜けています。かわいらしい12歳の少女が悪魔に取り憑かれ、無残な邪悪な醜態をさらすのですから本当に怖いと思えます。では、その恐怖のシーンそして後世にも残るシーンを取り上げてみましょう。

初期の頃のささやかな恐怖
・白目をむく
・ベッドの上で体が飛び上がる
・部屋の物が飛び散る
・汚い言葉を発し続ける

悪魔に完全に掌握された恐怖
・顔中がしわしわになり傷らだけになる
・緑の嘔吐物を飛び散らす
・少女のお腹に「help me」と浮き上がる

伝説となった恐怖
・少女の顔だけが180度回転
・十字架で秘部を何度も突き刺す
・体がブリッジ状態で歩かされるスパイダーウォーク

といったように、恐怖の連続ですが、こんな絶望的な恐怖に神父達はどう戦えばいいのでしょうか…。

感想

本作はホラー映画好きでこれまでに数多く鑑賞してきた、だいふくがホラーベスト5にも入れている名作映画です。しかし、子供の頃にはこの映画を観た時は、オカルトという映画にトラウマを感じた作品ともなりました…。

懐かしく当時を振り返ると、最初の上映時はまだ産まれていない時代でしたので、たしか中学の頃くらいにに今では懐かしいビデオテープをレンタルして観た記憶があります。その後にディレクターズカット版が映画館で上映するということで観に行きました。が、怖い怖すぎる。何度観ても怖いのです。前述したように衝撃の映像のオンパレードで途中で映画館を抜けたい気持ちになるほど…。もぅ涙目です。。。

ですが、この映画への感想があるときから変化していきました。割といい大人になったころ(割といいオッサンになった頃!?)、ホラー映画にも耐性が付いてきた時に、改めて鑑賞たのですが、単純に怖いだけのホラー映画と語れない感じるものがあったのです。

少女救うため命を張る神父達と母親の姿。少女を助けることが出来ない自分達の力に苦悩しながらも自らの力を信じ戦い続けます。母親からしてどうしようもない少女を命を懸けて救おうとしている神父たちがどれほど心強かったことでしょう。しかし少女に撮り憑いた悪魔は、あざ笑うかのように悪態をさらけ出し続ける…。ほんと憎たらしいしいのです。

そして…神父の悲しい結末…もう何とも言えません…

監督はこの映画をホラー映画と単純に片付けて欲しくないといいます。恐怖に克服して映画の本質を知ることができた今はそのメッセージが伝わりました。怖いものに命を懸けて立ち向かう人達の姿、少女に関わる周りの人達の苦悩の日々を描くことで、人間ドラマの一面を持っているのです。まさしく本作が特別に高い評価をされる所以ではないでしょうか。

伝説のカルト映画と言われるのには訳がある気がします。

だいふく

でもでもでもー!やっぱり怖いにゃ~!

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映画「アス」感想・レビュー:私たちが襲ってくる!

 

アス

アス

「アス」映画情報

オンライン鑑賞

Prime Video Rakuten TV

※時期により鑑賞できない場合あり。

あらすじ

夫のゲイブ、娘のゾーラ、息子のジェイソンとともに夏休みを過ごすため、幼少期に住んでいたカリフォルニア州サンタクルーズの家を訪れたアデレードは、不気味な偶然に見舞われたことで過去のトラウマがフラッシュバックするようになってしまう。そして、家族の身に何か恐ろしいことが起こるという妄想を次第に強めていく彼女の前に、自分たちとそっくりな“わたしたち”が現れ…。

出典:映画.com

予告編

作品データ

原題 Us
製作年 2019年
製作国 アメリカ
上映時間 116分
監督 ジョーダン・ピール
製作 ジョーダン・ピール
ショーン・マッキトリック
脚本 ジョーダン・ピール
メインキャスト ルピタ・ニョンゴ
ウィンストン・デューク
シャハディ・ライト・ジョセフ
エバン・アレックス
受賞歴 -


 

「アス」映画解説

だいふく

予告からも不思議なホラー感が満載なんだニャ!

作品解説

製作費約500万ドルという低予算ながらも、アカデミー賞脚本賞を受賞した「ゲット・アウト」のジョーダン・ピール監督がまたまた奇妙なホラー映画を作りました。「ゲット・アウト」と同じく黒人を主役に抜擢し、予想がつかない展開を繰り広げるサスペンススリラーで仕上げた作品です。

アス

出典:映画.com

 

本作は、批評家から絶賛されており、米批評家サイト「Rotten Tomatoes」では支持率94%の高評価。これは2019年公開映画において『アベンジャーズ エンドゲーム』を超えるNo.1スコアというから驚きです。一般的に「デビュー作で脚光を浴びても、2作目はパッとしない」といわれます、そのジンクスを打破したとまで言われてるほどです。

 

予告からすでに興味と不安が入り乱れるような印象的な作りです。頭に残ってしまう音楽と共に、自分たちとそっくりな存在と対峙する一家の恐怖が垣間見れますが、まさにアス(わたしたち)が目の前に存在したらどうなってしまうんだろうという、奇妙な感覚を感じ、鑑賞前からなにかざわつく恐怖と、何が起こるだろうという期待感あふれる広告となりました。広告の作り方もうまいですね。

トッペルゲンガーの特徴

本作で出てくるトッペルゲンガーがあまりにも特徴的なのでちょっとまとめてみました。

トッペルゲンガーの特徴

・服装は真っ赤なつなぎ
・巨大なハサミを持つ
・会話ができない(アデレード以外)
・手と手を取り合い横並びになる
・本人を殺しにやって来る!

いや~、なんなんだこの集団は!っと思ってしまう特徴的なトッペルゲンガーなのですが、いったい正体は何なのか!?って冒頭から後半のネタバレされるまで、ずっと気になっていても立っても居られない存在なのです。

「アス」感想・レビュー

またまた、面白い脚本のホラーを作りましたねぇ。「ゲット・アウト」に続き、監督の奇才っぷりといったら見事としか言いようがないです。

予告やタイトルからも、ドッペルゲンガーである"わたしたち"が登場するのはすでに分かっており、その正体ばかりが気になってしまう映画なんですが、その謎を暴こうと冒頭から最後までずっと、ヒントを探し続ける必要が出てきます。すべてのシーンが何か意図があるように思えてしょうがないのです。

 

冒頭では主人公のアデレードが幼少時代にいきなりドッペルゲンガーと出会うのですが、すぐに大人の時代まで物語は進むので、確実に冒頭シーンは何かしらの意味があるということは分かります。ただ、その意味が何かが全く理解ができないのです。そして早々とアデレートの一家の前にドッペルゲンガーが別荘の玄関先にたたずみ、その姿の異様な雰囲気は不気味としか言いようがありません。

アス

出典:映画.com

 

ここから一気に物語が加速していくのですが、一家と自分のトッペルゲンガーとの闘いが非常に面白く描かれてます。何気に少し笑えるところもありますが、そこはホラーです、きっちりグロめシーンもありで見どころ十分でした。しかし自分の姿の人間を自ら殺すって、どんな気持ちになるんでしょうかね?

 

ラストで、知りたくて知りたくてうずうずしていた、謎が一気にネタバレになります。が、これはすぐに理解するのは難しかったです。1回では理解が追い付きかないむずかしさがあります。ただ、結構理由が、こじつけ感が否めない気がしており、その点は少し残念に思いましたね。

言ってしまえば、裕福の人間は不幸な人間の上に立ち、その存在すら認識をされず幸せに生きている。貧しい不幸な人間は耐え抜いていく人生ですが、諦めきれない影の逆襲といいましょうか。割と、社会問題を風刺的に訴えた理由でもあるんだと思った次第です。

 

そして、ラストのラストで持ってきました衝撃の一撃!いや~驚きましたね。う~~と唸りを上げたくなりました。と、同時に一気に色々つながっていった気がします…。こういう場面では、やっぱりさすがなジョーダン・ピール監督だなって思わせてくれます。一筋縄では終わらせてはくれないですよね!

だいふく

監督の次回作にも大期待だニャ!

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映画「ゾンビ・サファリパーク」のあらすじ・感想レビュー:ゾンビ世界大戦後のリゾート!

「ゾンビ・サファリパーク」映画情報

ゾンビ・サファリパーク 製作年:2015年
 製作国:イギリス・スペイン
 上映時間:90分
 [Amazon Primeで観る]
 [楽天TVで観る]


 

あらすじ

20億人が犠牲となった人類対ゾンビの戦争から7年。生き残ったゾンビを孤島に隔離してゾンビ狩りを楽しむアトラクション「リゾート」が人気を集めていた。戦争で父を亡くしたメラニーは、ゾンビ狩り療法がトラウマ克服に良いと聞きつけ、パートナーのルイスと共に島にやって来る。しかし、何者かが「リゾート」のシステムにウィルスを仕かけたためにセキュリティが制御不能となり、島中にゾンビが解き放たれてしまう。さらに「ブリムストンプロトコル」が発動され、島は5時間後に自動的に空爆されることに。何も知らないメラニーたちは、野外キャンプでゾンビ狩りを楽しんでいたが…。

予告

映画データ
原題 The Rezort
監督 スティーブ・バーカー
製作 シャーロット・ウォールズ
ニック・ジロット
キャスト ジェシカ・デ・ゴウ
マーティン・マッキャン
ダグレイ・スコット
受賞歴 -

「ゾンビ・サファリパーク」感想レビュー

作品について

20億人が犠牲となった人類とゾンビの戦争から7年後というお話。ゾンビ戦争って何!?どういう状況だったの?という部分は、ほとんど触れられていないため、完全に設定としての位置づけだけとなっています。

戦争で残ったゾンビを、ハンティングを目的とした観光リゾート化し、ゾンビ戦争のトラウマの治療としても使われ、ゾンビハンティングを商売にしている会社とその観光客で起こるドタバタ劇という話となっています。いやいやゾンビ戦争のトラウマってゾンビを撃ち殺すことで癒されるの!?ってのが疑問ですが、そこは触れないでおきましょう…。

感想

Amazonプライムビデオでたまたま見つけて暇なときになんとなく観た映画でした。

邦題といいB級感漂うジャケット写真とか雰囲気といい、正直まったく期待をしていないまま鑑賞したのですが、良い意味で期待を裏切ってくれ、なかなか面白かったです。おふざけゾンビ映画と思いきいや結構しっかり作られており、そういう点も好感が持てます。

人間vsゾンビ戦争やゾンビ狩りを観光にしたリゾート施設で大儲をしているの設定も、今までありそうで無かったため、マンネリ化しつつあるゾンビ映画の中で、目新らしさすら感じます。

そんな中でも、ゾンビ映画の基本はしっかり抑えています。結局、恐ろしいのはゾンビではなく人間達という設定を守りつつ、現代の難民問題を批判するような設定となっており、メッセージ性も何気に入れてきています。 

ゾンビが襲ってくるという恐怖も後半に行くにつれ窮地が多くどう乗り越えていくかも楽しめる要素としてありました。本作のゾンビは割とスピードはのゾンビなので走ってくる緊張感もあります。

ただし、ちょっと主人公のヒロインが好きになれなかったのが面白かったと言い切れないのが残念でした。すべて自分を正当化しようとしている行動や発言が飛び出すのですが、何かと矛盾していたりと、観ていてイライラします。ヒロインの恋人の設定もいい人なのか悪いやつなのかが中途半端すぎたように、全般的に登場人物やその関係性に関しては余りうまく描き切れていなかったとは思います。

そうはいっても、続々とゾンビ映画が量産されている中では、割と貢献している映画だったと思いますので、是非ゾンビファンの方は一見の価値ありそうです。

だいふく

続編を作りそうな予感もするニャ!

「ゾンビ・サファリパーク」関連商品

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  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2017/05/03
  • メディア: Blu-ray

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映画「ゾンゲリア」のあらすじ・感想レビュー:隠れたゾンビ映画の名作!

「ゾンゲリア」映画情報

ゾンゲリア 製作年:1980年
 製作国:アメリカ
 上映時間:94分
 [Amazonで買う]
 [楽天で買う]


 

あらすじ

ある港町で起こった次々と死者が甦るという奇妙な事件の捜査のため町へやって来た保安官が体験する恐怖と衝撃の結末を描く。

予告

予告もグロいので閲覧注意!

映画データ
原題 Dead & Buried
監督 ゲイリー・A.シャーマン
製作 ロナルド・シャセット
ダン・オバノン
キャスト ジェームス・ファレンチノ
メロディ・アンダーソン
ジャック・アルバートソン
受賞歴 -

「ゾンゲリア」感想レビュー

だいふく

ネタバレあり。未見の方は注意だにゃ!

作品について

脚本は本作の後に『バタリアン』で一躍有名になったダン・オバノンと『エイリアン』のロナルド・シュゼットのコンビが描いた一風変わったゾンビ映画です。この二人が携わっているだけで、もう面白いでしょってなりますよね。

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2018/04/27
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ゾンビの産みの親ジョージ・A・ロメロ監督のゾンビとは全く異なり、人を襲うといっても人肉をむさぼる事が全く無く、容姿も行動も人間そのものです。ゾンビを作ることにより、新世界を作るというカルト要素満載な映画でもあり、刑事が殺人の犯人を追いかけるというサスペンス的な要素もある異質な作品ともいえるでしょう。

悲しいことに、邦題がイケてない。ゾンビ+映画『サンゲリア』から取ってつけたというひどさ。この映画は名作なのですが完全にタイトルで減点されていますね。原題は、「Dead & Buried」となり直訳すると「死と埋葬」という意味になります。

『サンゲリア』は、当ブログでレビュー記事ありますのでそちらも参考にしてみてください。

物語について

名作という所以は、ミステリー風なストーリー性にあり。単純なゾンビ映画とは一線を画す、亜流ゾンビといった作品となりますが、全く新しいタイプのゾンビ映画といえるでしょう。

ゾンビの正体は、屍体再生に見入られた葬儀屋のじいさんがブードゥの呪術をもって蘇生させていたというオチなのですが、ゾンビで成り立つ世界を理想郷とし旅行者に対して次々と殺しを行いゾンビとして蘇らすという奇抜なお話です。

ものすごく綺麗に生者と変わらないくらいな容姿で死者をゾンビ化させれるのですから、ある意味天才的な技術なのです!もし商売として確立すれば、お金持ちなんて飛びつきそうですし、この技術正式に発表をすれば、このじいさんノーベル賞ものですよというレベルの物ですが、もったいないかな、使い道が自己中心的でカルト集団化してますので、ただの殺人集団に成り下がってしまってます。

オチもなかなか優秀であります。主役の事件を追っているダン刑事に対しても、すでにすでに死んでおりゾンビ化されていたという結末なのです。今でこそありがちな、いわゆる『シックス・センス』的などんでん返しも、80年代の作品と思えば評価に値します。

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  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2016/03/16
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感想

この映画は一風変わっているがゾンビ映画の名作!と称しはしましたが、舐めてはいけませんよ!いや~グロいったらありゃしない!まさにグロシーン目白押しです。人間バーベキュー、眼球にお注射、鼻から硫酸で顔面溶解などの残酷シーン満載てんこもりです。それもそのはず、この時代の特殊メイク技術としては、非常に評価されているようですが、今観ても見事といえるほどの残酷技術の仕上がりです。とても綺麗な看護婦姿の女性が包帯巻きの男性の眼にお注射ぶっさりはあまりにも有名なシーンも誕生しています。

そして、印象的な場面が多い映画ではあるのですが、やはりラストシーンが秀逸です。ダン刑事の妻ジャネットが自ら墓穴に身を構え、ダンに向かって泣きながら「私を埋めて…、私を埋めて…」と懇願し、彼はシャベルを手に取ると、泣きながら愛する人を埋葬するシーンがあります。この悲しいシーンがかなり印象強く残ります。ゾンビ映画には似つかわしくないほどの悲しい音楽が、何ともこの映画の特異性を示しているのです。

今みてしまうとやっぱり物足りない部分もあるかもしれませんが、80年代の代表的ゾンビ映画には間違いありませんし、この後名作ゾンビ映画の『バタリアン』が作られた思うと、ゾンビの新しい形を提案した作品として間違いないです!

だいふく

ゾンビファンで未見の方は必見だニャ!

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映画「サンゲリア」のあらすじ・感想レビュー:ルチオ・フルチによる亜流ゾンビの傑作!

 

サンゲリア

サンゲリア

「サンゲリア」映画情報

あらすじ

ニューヨーク湾を漂流するヨットの船底から、全身腐乱の奇怪な男が現れ警官を噛み殺す。事件の謎を追い、新聞記者のウエストとヨットのオーナーの娘アンは、アメリカ人カップル、ブライアンとスーザンのクルーザーに同乗しカリブ海のマツール島へ向かう。しかし目的地の島では、死後に甦り人を襲うという奇病が蔓延し、メナード医師が1人原因究明の研究を続けていた。やがて、島へたどり着いた一行を墓地から甦った死者たちが襲い、スーザンが殺される。ウエストら3人は、メナード医師の診療所に立てこもり、火炎瓶を作って襲い来る死者の群れを迎え撃つ。

予告編

作品データ

原題 ZOMBIE
製作年 1979年
製作国 アメリカ・イタリア
上映時間 91分
監督 ルチオ・フルチ
製作 ウーゴ・トゥッチ
ファブリツィオ・デ・アンジェリス
脚本 エリザ・ブリガンティ
メインキャスト イアン・マカロック
ティサ・ファロー
リチャード・ジョンソン
受賞歴 -


 

「サンゲリア」映画解説

だいふく

亜流ゾンビ映画の名作だニャ!

作品解説

「ゾンビ」は数ありますが、本作は亜流ゾンビ映画と言って間違いないでしょう。亜流ゾンビも数多くありますあが、その中では傑作ともいえる出来栄えでした。これまでのゾンビ映画ではなかった、特殊メイクでリアルに醜く腐乱させたことでも注目され、フルチ監督と特殊メイクを担当したデ・ロッシの名を高めるきっかけにもなりました。

 

本作は、ルチオ・フルチ監督(以降、フルチおやじと明記)をグロ映画の人生に走らせた映画でも有名です!本作以前は、正当な映画を撮っていたフルチおやじですが、「サンゲリア」のヒットで気を良くして、死ぬまでグロ一直線を突っ走るということに。皮肉なことに、以降本作を超える作品は産まれなかった…。

 

原題は、「ZOMBIE」なのですが、邦題は「サンゲリア」と付けられました。流血を意味するイタリア語Sangueをもとに、配給の東宝東和が同社の大ヒット作「サスペリア」風に語尾変化させて作った造語となります。

サンゲリアの楽しみ方

真面目に観たもの負けの本作は、ゾンビ映画のハチャメチャっぷりを楽しむべき!ということで、楽しむべきツッコミどころを5つばかり紹介してみましょう!紹介した以外にもたくさんの楽しめる要素があります。

①ゾンビVS鮫

なんでやー!って声が聞こえてくる伝説シーン。す、水中にゾンビですって!?しかもゾンビVS鮫って…。それにいい勝負じゃぁないか! ゾンビファン唖然の名場面です。そして決着も分からずにストーリーは気にせずに続くという…。

②お目目ぐっさり

ゾンビに襲われ、頭つかまれなぜか木片に目がぐっさりシーンです。普通のゾンビなら自分が食いに行くところしっかりお手手で髪をつかんで引き寄せるという高等テクニック!

ただですよ、木片がペラッペラなんですよ。なのでね、手を使ってこんなペラペラな木片どけんしゃい!って思うのですが、がっつりとしっかりと刺さりにいくところ見れます。お姉さん、絶対目閉じないしね。刺さる気満々!

③要所要所のおっぱいどこ

ダイビングに行くのになぜトップレス?しかも見知らぬ人の前で淡々とおっぱい丸出し。シャワーシーンもありで、無駄におっぱいどころがあります。男性諸君の心もわしづかみ!

④地中からばっちぃゾンビ

休憩場所に選んだところは、400年昔からある墓地だった。って、なんでね400年間眠っていたゾンビが今になって這い出すのよ・・・。そればかりか、ゾンビの顔は蛆だらけ。これでもか~って、バッチイです。お下劣ゾンビ、No.1です!

⑤なんて無駄なゾンビ退治

ラストは、ゾンビと火炎瓶で戦いますが、無駄に火炎瓶投げる投げる。しかも同じゾンビばっかり被害受けてる気がする。投げても投げても大爆発の割にはあんまし燃えていない映像だし。しかも、がんばって戦った割りには、いとも簡単に囲まれた家から逃げ出す主人公達です!

「サンゲリア」感想・レビュー

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ひたすら残酷グロ映像に命を描け、内容が薄い映画をとり続けたフルチおやじ。でも、なぜ日本のホラーマニアファンからこんなに愛されているのでしょうか?

それは、上述したように憎めないほどのツッコミどころ満載な映画を作ってくれるんです。確実に他の監督が作ったら批判の嵐なところを、フルチおやじだから許せてしまう!といった感覚ですね。

 

サンゲリアは特にツッコミどころ満載で、もう観ていてその飛びぬけっぷりには、怖いではなく面白いという言葉しか思いつきません。でも、しっかりグロいんで気軽に観れる映画ではないことは確かです。ということで、フルチおやじの作品は、内容は二の次。ハチャメチャ展開と、グロ映像を楽しむべしです!

 

と、そのハチャメチャぷりに呆れるくらいですが、ゾンビがノロマ、愛する人がゾンビにそして噛まれる、家の中で囲まれる、内臓ムシャムシャ、そして絶望のラスト。ちゃんとゾンビ映画の基本は抑えているのは感心します。

個人的には、墓場のシーンで土の中からゾンビがゆーっくりと出てくるシーンがお気に入りです。まず、上半身からゆーっくり起き上がってくるのがすごく不気味で、砂にまみれたところから、蛆いっぱいの気持ち悪いゾンビの姿が見えてくるのが楽しめるシーンでした。

 

ラストシーンも秀逸でした。ニューヨークのブルックリン橋をゾンビが歩いていく姿はこの街がこれからの地獄へ向かっている様子が印象深く残ります。なお、撮影はゲリラ撮影したようでにブルックリン橋の下は一般車両が沢山走っています。が、それがまた日常に対比するゾンビという絵が良かったです。

サンゲリア

ジョージ・A.ロメロの正当なゾンビに対して、亜流であり下品なゾンビ映画でした。でも、ゾンビ好きで未見の方は、押さえる必要がある作品だと思いますよ!
だいふく

フルチおやじ渾身の映画なんだニャ!

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映画「ペット・セメタリー(1989)」のあらすじ・感想レビュー:スティーブン・キング禁断の作品!

「ペット・セメタリー(1989)」映画情報

ペット・セメタリー(1989) 製作年:1989年
 製作国:アメリカ
 上映時間:103分
 [Amazon Primeで観る]
 [楽天ブックスで買う]


 

あらすじ

アメリカ・メイン州の小さな街ルドロー。トラックが行き交う道路沿いに引っ越してきたルイス一家は新しい家に大喜び。だが、数日後、ペットの猫が轢死。近くにあるペット・セメタリー(動物墓地)の奥の“禁断の場所"に埋めると、なんと翌日猫は生き返った。日を置かずして幼い息子ゲイジがトラックにはねられ死亡。歎き悲しむルイスはこっそり遺体を例の場所に埋葬するが…。

予告

映画データ
原題 Pet Sematary
監督 メアリー・ランバート
原作 スティーブン・キング
キャスト デイル・ミッドキフ
フレッド・グウィン
デニーズ・クロスビー
ブレーズ・バーダール
ミコ・ヒューズ
受賞歴 -

「ペット・セメタリー(1989)」感想レビュー

だいふく

ネタバレなので未見の方は注意してニャ!

作品について

2020年1月にいよいよ『ペット・セメタリー』のリメイクが上映されます。個人的には、スティーブン・キング原作の映画化の中で、本年度リメイクされた『IT/イット』と同じくらい好きな映画ですが、ハッピーエンドではない本作の方が、あまりに余韻が強烈なため、深く印象に残っています。

原作者のスティーブン・キング自身「あまりの気味の悪さに発表を見合わせている」と噂された"いわくつき"の作品でもあります。ただし、ひとたび映画化するならと、キング自身が脚色した力の入れようです。

残念ながら、興行成績はいまいちで、批評家たちからも酷評を受けたということです。私は好きな映画なのですが、たぶん題材が題材だからでしょうか。トラック事故で死亡した息子を儀式で蘇らせてしまうのです。甦ってしまった息子は、死臭を漂わせながら、生前の人格とは変わり、残酷極まりなく人間の肉を食らうまでの化け物に変わってしまうあまりにも衝撃的な映画です。

女性監督のメアリー・ランバートが実に見事に幼い息子のゲイジ君の化け物姿を表現していましたね。ゲイジ君はかなり可愛らしいのですが、甦った後の演技力が凄い!あの幼さでよく頑張っています。素晴らしい!

ちなみに、原題の『PET SEMETARY』(ペットの霊園)の正しいスペルは、CEMETARYです。これは、映画の中で出てくる、霊園の看板がスペルミスしている描写がそのまま原題になったそうです。

感想

ずるいよ…。

もう、この一言に尽きます。。。

好きで生き返ったんじゃない。好きでこんな化け物になったんじゃない。生き返らせておいてなぜすぐに殺すんだ…。幼いゲイジの悲しみは、2度目の死の間際のたったこの一言で十分過ぎました。このシーン、心が本当に痛くなります。

自らの子に2度も死を体験させてしまった父親のルイス、しかも2度目は父自らの手で子供を殺めてしまうんです。化け物で蘇らせた挙句、父親に殺される体験までゲイジはどんなに悲しかったのだろうか…。

もうルイスの精神状態は壊れていましたね。こんなことがあっても、まさか、まさか、まさかの3度目の禁断のドアも開けてしまうなんて…。

なんて人間は愚かなんだろう。
なんて人間は弱いんだろうか。

隣人のジャドは、「時には死の方がいいのだ」まで伝えたのに、愛する人を失った人間がもろくも崩れていく姿を見てしまいました。(まだ、可愛い娘さんが残っているのに…)

非常に、重くるしく悲しい映画でした。観終わった後は少し放心状態になります。子供を持つ親として、なんとも考えさせられる映画でした。そして、映画を観ていて感じたのは、この物語の展開、「あぁ、スティーブン・キングらしい作品だな」って思った次第です。

だいふく

キングさんなんて作品作ったんだニャ…。

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映画「チャイルド・プレイ(1988)」のあらすじ・感想レビュー:チャッキー誕生!

「チャイルド・プレイ(1988)」映画情報

チャイルド・プレイ 製作年:1988年
 製作国:アメリカ
 上映時間:88分
 [Amazon Primeで観る]
 [楽天ブックスで買う]


 

あらすじ

逃亡中に撃たれ致命傷を負った凶悪殺人犯チャールズは、死の直前に逃げ込んだオモチャ屋で、会得していた魔術を使い、巷で子どもに人気の“グッドガイ”人形に自分の魂を宿らせる。-それから数日後、誕生日を迎える幼い息子アンディへのプレゼントとしてこの人形を買ってしまったアンディの母カレン。そして、ここから悲劇が始まる。人形は自らをチャールズと名乗り、以来、母子の周りで次々と不可解な殺人事件が起こり始める…。

予告

映画データ
原題 Child's Play
監督 トム・ホランド
製作 ドン・マンシーニ
ジョン・ラフィア
キャスト アレックス・ヴィンセント
キャサリン・ヒックス
クリス・サランドン
受賞歴 サターン賞主演女優賞

「チャイルド・プレイ(1988)」感想レビュー

作品について

80年代名作ホラーで人形ホラーブームの火付け役にもなった作品です。低予算ながらも全世界でヒットし興行収入良かったようです。日本でも、チャッキーはお馴染となっており、「ガキの使いやあらへんで」でかなり昔になりますが、月亭方正(当時は山崎邦正)がお笑いのネタに使うこともありました。

チャッキーがAI化したリメイクも作られておりますが、オリジナルシリーズとしては本作が1作目となり全7作品も作られた人気シリーズとなっています。チャッキーは普段は可愛らしい人形なのですが、殺人鬼モードになった時の表情が一気に不気味になるギャップなどが人気となりました。

そもそも、チャッキーの起源といえば、凶悪殺人犯チャールズが、死の直前に逃げ込んだオモチャ屋にて魂を人形に憑依したところから誕生します。何も知らない母子家庭の子供アンディへのプレゼントとして届けられてしまったという、アンディにとっては可哀そうな展開。

その、子役のアンディはもの凄く可愛いい子供なのですが、チャッキーはアンディにだけ話しかけず、純粋な心をもてあそぶかのように脅されいいように使われてしまいます。なのに大人の前ではチャッキーは動かず話さずときたので、しまいには信じない大人たちにアンディは精神的におかしいとまで疑われ、本当に可愛そうになってくるような展開でした。

感想

グロさもなく恐怖の度合いはそこまでのレベルの作品ではないため、大人ではホラーとしては物足りないと思いますので、子供も観れるような映画なのですが、身近な人形が襲ってくるという恐怖のトラウマが生まれてしまう作品でもあります。お子さんは確実に人形が怖くなるでしょう…。

前述もしたように、前半はアンディだけに見せる恐怖で中盤~後半にかけてはチャッキーは何かと色々しでかしていくのですが、前半のアンディだけ分かる恐怖を描いている部分のほうが、面白かったと思います。

最終的には、チャッキーVSアンディ母&殺人鬼を追いやった刑事との攻防が続けられていきますが、ラストのチャッキーが炎に包まれ燃えてからは見ごたえあり、かなりホラー感が出てきます。真っ黒こげでただれまくった顔にちぎれた頭や手、そのような姿でも襲ってくるチャッキーの様子が怖い。終わったと見せかけて、しつこくしつこく襲ってくるのも、執念を感じられました。ほんと、しぶといのです!

全体的には、バランスもとれてしっかりしたストーリー性もありますので、やっぱり名作ホラーといってもいいでしょう。興行収入も良かったのも納得です。そしてチャッキー好きは全世界でかなり多いですしね。CGが無い時代に、人形を使って恐怖を描ききった技術も素晴らしいと思います。

今観ても面白いと思いますので、未見の方はお勧めします!

だいふく

リメイク版と比較しながらも鑑賞するのも良いかもニャ!

【リメイク版のレビュー】

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映画「チャイルド・プレイ(2019)」のあらすじ・感想レビュー:最恐の殺人人形チャッキー再び!

「チャイルド・プレイ(2019)」映画情報

チャイルド・プレイ 製作年:2019年
 製作国:アメリカ
 上映時間:90分
 [Amazon Primeで観る]
 [楽天ブックスで買う]


 

あらすじ

引越し先で友達のいない少年アンディは、誕生日に母親から人形をプレゼントされる。その人形には、音声認識センサーや高解像度画像認識機能などが備えられ、スマートフォンアプリと連携して操作も可能という、最先端の技術が盛り込まれていた。人形をチャッキーと名づけて一緒に暮らし始めたアンディだったが、次第に周辺で異変が起こり始めて…。

予告

映画データ
原題 Child's Play
監督 ラース・クレブバーグ
製作 セス・グラハム=スミス
デビッド・カッツェンバーグ
キャスト ガブリエル・ベイトマン
オーブリー・プラザ
ブライアン・タイリー・ヘンリー
受賞歴 -

「チャイルド・プレイ(2019)」感想レビュー

作品について

残忍な殺人を繰り返す人形チャッキーは知っている方も多いでしょう。1作目は、1988年製作されその後も人気シリーズとして、計7作品作られました。チャッキーの花嫁も出てくるまでになっています。

本作は、シリーズ1作目をリメイクした映画となります。なので大筋のストーリーは一緒となりますが、オリジナル版のチャッキーは、連続殺人鬼チャールズ・レイがブードゥ教の呪術によって人形に魂が乗り移るという設定だったのに対して、今回はAI機能を搭載した人形が徐々に暴走して殺戮を行うという設定に変わっています。

ちなみに、オリジナルシリーズ創始者のドン・マンシーニは、今回のリメイクを痛烈に批判しているといエピソードもあり。

チャッキーの変化

殺人鬼人形のチャッキーですが、オリジナルとはかなり変わってしまいましたので、その変わった部分にフォーカスを当ててみたいと思います。

【テクノロジー】
AIが搭載。スマホ連携されており、スマートスピーカのように声で家電操作や人間のスケジュールを把握したり、ゲームを一緒にしたりと超ハイテクになったチャッキーです。

【顔・表情】
全く可愛さがなくなりました。通常の状態から表情を作ることができてしまうし、人形ではなくCGになったため、殺人鬼モードでなくても気味が悪くなりました。

【動き】
通常状態で動きますし、自分勝手に歩けます。オリジナルは人形なので普段は動きませんので、かなり変わった点です。

【会話】
通常状態で会話ができます。オリジナルは人形なので普段は会話できません。

だいふく

チャッキー高性能すぎでやり過ぎ感は否めないにゃ!

感想

鑑賞してドン・マンシーニの批判が分かりました。上述したようにチャッキーの人形仕様があり得ないのです。AI設定にしたため、通常から動き話し表情が作れるって設定としてはダメですね。チャッキーは人形で普段動かず表情も変わらないからこそ、殺人鬼の状態になって動きだす怖い行動や表情が活きてくるのです。

正直、オリジナルシリーズへのリスペクトが感じられないですし、30年も続いたシリーズをコケにしてしまったようにも思えてしまいます。AI技術は恐ろしいんだぞ!っというメッセージを伝えたかったのでしょうか?でもそれは、『チャイルド・プレイ』でなくてもいいんじゃないですかね。なんだか、がっかりしてしまいました。

オリジナルシリーズのチャッキーは単に残酷極まりないだけなのですが、本作は少年アンディへの友情へのこだわりがかなり深く表現されていました。友情の深さ故に、壊れてしまったAIでは愛情表現が間違った方向になってしまっただけで、そのAIの言動は全て人間が教えたことを実践しているんですよね。そうなんです残酷さをチャッキー(AI)に学習させたのは、人間なんですよね。少しチャッキーに同情もしてしまう事もできますね。

ところで、劇中で『悪魔のいけにえ2』が出てくるのには驚きです。悪魔のいけにえと言えば、殺人鬼レザーフェイスが殺した人間の顔の皮をかぶるのが有名ですが、チャッキーは人間の顔の皮をスイカに被せましたね。なんだか、パロディとしか見えず怖がらせたいのか、笑わせているのか正直分からなかったです。

悪魔のいけにえ2 [Blu-ray]

悪魔のいけにえ2 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2019/09/04
  • メディア: Blu-ray

というように、オリジナルの『チャイルド・プレイ』が良すぎてしまうため、余りにも変化しすぎたチャッキーに何かと納得がいかなかったです。もし、本作がリメイクではない映画で有れば、普通にホラーとしては面白かったでしょうが…。

「チャイルド・プレイ(2019)」関連情報

トイ・ストーリーとのコラボ

ちょっとおまけネタです。

チャイルド・プレイって何かの映画に似ていないですか!?そう、『トイ・ストーリー』ですよね。もちろん映画のジャンルは制反対なんですが、子供からの愛情が薄れてしまい、悲しいおもちゃという境遇は一緒なんです!

これがまた、面白いことに、『トイ・ストーリー4』と本作のアメリカ公開は同じ日時だったんです!そして、その時の『チャイルドプレイ』の広告がこちら。

 
 
 
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There’s a new sheriff in town. Meet your new best friend on June 21. Link to tickets in bio. 🔪 #ChildsPlayMovie

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チャッキが歩いている脚が見えその後ろには、なにやら血がでている人形が…。そうです、まさしくトイ・ストーリーシリーズのウッディが殺されているのです。ジャンルは違うけど、同じ境遇の人形同士のコラボの実現でした!

だいふく

さすが、アメリカンジョークはセンスいいだニャ!

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映画「ドクター・スリープ」感想・レビュー:呪われたホテルが目を覚ます!

 

ドクター・スリープ

ドクター・スリープ

「ドクター・スリープ」映画情報

オンライン鑑賞

Prime Video Rakuten TV

※時期により鑑賞できない場合あり。

あらすじ

40年前、狂った父親に殺されかけるという壮絶な体験を生き延びたダニーは、トラウマを抱え、大人になったいまも人を避けるように孤独に生きていた。そんな彼の周囲で児童ばかりを狙った不可解な連続殺人事件が発生し、あわせて不思議な力をもった謎の少女アブラが現れる。その力で事件を目撃してしまったというアブラとともに、ダニーは事件を追うが、その中で40年前の惨劇が起きたホテルへとたどり着く。

出典:映画.com

予告編

作品データ

原題 Doctor Sleep
製作年 2019年
製作国 アメリカ
上映時間 152分
監督 マイク・フラナガン
製作 トレバー・メイシー
ジョン・バーグ
脚本 マイク・フラナガン
メインキャスト ユアン・マクレガー
レベッカ・ファーガソン
カイリー・カラン
カール・ランブリー
受賞歴 -


 

「ドクター・スリープ」映画解説

だいふく

ホラー史に残る映画が40年の時を経て続編登場だニャ!

作品解説

40年の時を経て映画『シャイニング』(以降前作と書きます)の続編となります。ストーリーだけでなく映画自体も前作は1980年製作ですのでほぼ40年ぶりとなります。原作も引き続き、スティーブン・キングです。

前作では、監督のスタンリー・キューブリックが原作から改変させすぎたために、スティーブン・キングの怒りに触れてしまったという過去があるのですが、それに反しホラー史に残る名作映画とまでも言われる作品にもなりました。

今作は、マイク・フラナガン監督が、キング原作を忠実に再現しつつも、ファンが多い前作の印象を壊さないように、つなぎ合わせたといっても過言ではない作品となり、前作の映画ファンの心もつかみ、さらにはスティーブン・キングからも絶賛を受けという離れ業を見事に達成しました。

 

前作『シャイニング』を観ていなくても、本作は楽しめるか?っという疑問は結構出ているようです。私個人としては、前作観ていなくても本作は楽しめると思いました。単純に超能力バトル対決!っとみれば問題ないでしょう。主演のユアン・マクレガーも同様のコメントを残しているようです。

ただし、ダニーの過去背景や幽霊たちの存在、後半のホテルでの出来事は、前作観ていないと分からないと思います。ホテルのシーンでは前作を彷彿とさせるシーンが目白押しなので、前作観ていれば思わずニンマリできます。ただし、前述したように直接本作の展開自体に影響はしないため、前作観た方が映画の深みを味わえるので、面白さは増すという感覚でしょう。

関連作品

【前作】

シャイニング

40年の歳月

この映画、前作から40年の歳月はたっていますが、回想シーンや幽霊たちはもちろん40年の歳月がたってしまい、演じている役者はもうかなりの年齢ですし、ダニー飲み方になってくれた黒人のスキャットマン・クローザースはすでにお亡くなりになられてますので再び演じるわけにはいきません。ジャック・ニコルソンも、怖いおじさんでなくって、今ではいいおじいちゃんになってますしね!

ドクター・スリープ

出典:映画.com

ということで、前作の回想や幽霊はオールそっくりさんで演技しています。でも、これがまた全員似ているんです。特にダニーの両親のトランス一家が見事な再現だったかと。母親役を演じるはアレックス・エッソーですが、外見もそうですがちょっとヒステリック気味な演技もなんだか似ている。そして、ダニーの父親を演じるヘンリー・トーマスはいやこれ似すぎてませんか?思わず、若かりしジャック・ニコルソンが復活したのかと思いました!

 

ホテルも完璧といっていいほどの再現でした。というのも、このホテルは実在しておらず、すべてセットだったんです!ということは、今回も再度セットとして作り上げないといけないのですが、ホント見事な再現といっていい出来栄えで、廊下や部屋等1つ1つが本当に40年の歳月がたちつつも甦っていくような感覚を受けました。

現代技術のCG等に逃げず、様々な工夫と努力にてレベルが高い再現をしていることは本当に見事ですし、監督や製作者による前作へのリスペクトが非常に感じられた作品です。

「ドクター・スリープ」感想・レビュー

『ドクター・スリープ』の原作は未見ままで、映画『シャイニング』の続編という事で、あえて予備知識を入れずに鑑賞しましたが、予想を反するストーリーでした。(ドクター・スリープという名前も劇中で納得した)

まさかまさかの正義と悪の"超能力対決決戦"という展開になろうとは!前作の重苦しい精神的にくるホラーから、完全に娯楽要素を含んだ、ホラーというよりサスペンス映画ともいえるような出来栄えです。

 

悪役側は永遠の命を持ち、超能力者(シャイニング=輝く者)の魂をむさぼるグループ。永遠の命という設定と人間の血ではないのですが、苦痛や死の瞬間に出す能力者から出る煙をむさぼって生きるという姿は、完全にバンパイアと重なりました。そして、ボスであるローズ役のレベッカ・ファーガソンが余りにも美人でカッコイイので、美しき吸血鬼をイメージしました。

対するは、前作から成人になったダニーと少女能力者のアブラーのコンビです。一見は、さえないおじさんと子供の凸凹コンビなので、完全に悪役側の方が強そうなのですが、二人の力は超能力というすさまじく強い武器があるから面白いんです!二人の人間味があるやり取りもとても魅力的に感じました。

 

中盤以降は、終始善悪の戦いや駆け引き、超能力で頭の中に入りあいとなりますので、完全に娯楽映画に変わっていきます。思わず「あれ?今シャイニングの続編みているんだっけね?」って自問自答してしまいました。でもね、その戦いにチープさが無いためか、全く興ざめせずに楽しませてくれました。それもやっぱり大げさなCGに頼り過ぎていないからだと思います。(煙など小さい部分は使っているんでしょうが)

さてさて、お待ちかねの前作の場所である、幽霊が住むホテルは最後の決着の場でしたね。いつになったら、ホテルに行くんだろうっともどかしく映画を観ていましたが、後半ようやく、ようやく登場です!

 

そしてあのテーマ曲が!もう思わずにやけちゃいます!

是非映画を観てほしいところなのですが、前作ファンは全てにニヤニヤさせてくれこと間違いなしです。お馴染みの絨毯に雪で覆われた迷路、血の海、双子、裸の老婆等々、そしてそして!ダニーの父親が母親を襲う時に斧で空けたドアの穴から覗くシーンは、子供のダニーが覗くという。くぅ~、なんと素晴らしいサービスカットでしょう!

ドクター・スリープ

出典:映画.com

 

ホテルシーンは、新旧映画の素晴らしいコラボと感じました。マイク・フラナガン監督が慎重に慎重に新旧の物語を繋ぎ合わせてきた結果、最後の最後で一つの作品として見事に融合させたのです。いや~、素晴らしいです!

スティーブン・キングを納得させた理由が分かりました。なんだか40年の歳月がたって、和解させちゃったのではと思える、完璧な続編であったと思いました。

だいふく

見ごたえあり娯楽性もある、見事な映画だったニャ!

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映画「シャイニング」のあらすじ・感想レビュー:ホラー映画史に残る狂気!

「シャイニング」映画情報

シャイニング 製作年:1980年
 製作国:アメリカ
 上映時間:119分
 [Amazon Primeで観る]
 [楽天ブックスで買う]


 

あらすじ

冬の間は豪雪で閉鎖されるホテルの管理人職を得た小説家志望のジャック・トランスは、妻のウェンディーと心霊能力のある息子ダニーとともにホテルへやってくる。そのホテルでは、かつて精神に異常をきたした管理人が家族を惨殺するという事件が起きており、当初は何も気にしていなかったジャックも、次第に邪悪な意思に飲みこまれていく。

予告

映画データ
原題 The Shining
監督 スタンリー・キューブリック
製作 スタンリー・キューブリック
キャスト ジャック・ニコルソン
シェリー・デュバル
ダニー・ロイド
受賞歴 サターン助演男優賞

「シャイニング」感想レビュー

作品について

原作の著者はスティーブン・キングですが、映画は、スタンリー・キューブリック監督がオリジナルと変えて仕上げたため、スティーブン・キングがキューブリックへの批判を繰り返し、最終的にはキング自身がドラマ化したという経緯があります。しかしながら、世間の評判は、キューブリック版を、最怖という名誉を与えてます。私自身、この作品を見た時は余りの狂気に驚きとトラウマを感じたものでした。

そして『シャインニング』から40年後を描いた続編がいよいよ公開しますので、楽しみでしょうがないです。

狂気の演技力

なんといっても注目は、ジャック・トランスを演じるジャック・ニコルソンの狂気の沙汰でしょう。適役としか言い表せないくらいで、徐々に狂っていく様子は、恐怖でしかありません。っというか、映画の冒頭からなんだかおかしい感覚を受けるんですよね。といいますか、若かりしジャック・ニコルソンは、デフォルトからヤバそうな雰囲気がひしひしと伝わってくるのです。

その狂気の演技力は、なぜ何も映画賞を取っていないんだろうと不思議なくらいであり、1980年の映画ですが、今観ても全く色あせない恐怖です。有名なドアを斧で怖し隙間からジャック・ニコルソンが鬼の形相で顔をのぞかせるインパクト抜群なシーンは、映画史にも残る伝説的なシーンに間違いありません。

それとジャックだけではなく、奥さんもなんだかちょっと変わっているんですよね。もちろん役柄的には、ジャックの狂気から逃げる役なのですが、奥さんもなんだか奇妙なのです。

完全に俳優さんたちが演じる"おかしさ"が、この映画を最恐と呼ばせた所以なのかもしれません。

だいふく

狂気の沙汰が半端ないんだニャ!

感想

身近な人がどんどん狂っていくのは非常に辛いことですね。しかもそれが広いホテルで外界から隔離された場所ときています。その狂気っぷりに家族が恐れおののく姿が、見どころの映画ですが、あまりの異常さに唖然となりました。現実シーンなのか、妄想シーンなのかも区別がつかず恐怖はただただ増していきます。

人間の恐怖だけでなく、映像も素晴らしく不気味なシーンも沢山あり、有名なシーンとしてはエレベーターから大量の血の海が画面いっぱいに襲ってくるシーンや双子の女の子がホテルの廊下にたたずんでいるシーンでしょう。後世に残るほど印象的で圧倒的でありました。

物語の設定自体も秀逸なんですよね。雪山に閉ざされ隔離された巨大なホテルに家族3人だけというシチュエーションです。この設定だけでも、誰でもおかしくなりそうです。庭には、映画の中でも重要な場所となる巨大迷路も遭難してしまうのではと思うくらい複雑で、存在感がある場所でした。

恐怖ばかりの中で、唯一の救いはダニー・ロイド演じる息子のダニーが健気で可愛らしさです。ホテルで三輪車をコキコキ漕ぐシーンは、非常に微笑ましく見えます。狂気の中で癒しの存在でしたね。

グロい映像ばかりの視覚的に怖がらせるようなホラーや、突然の大音量で聴覚的に怖がらせるでホラーとは全く異質の作品で、精神的に病みそうな心理的恐怖を味わえる映画で個人的には大好きなホラー映画の一つです。

だいふく

80年代の名作ホラーの代表的作品だニャ。

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映画「ラ・ヨローナ ~泣く女~」のあらすじ・感想レビュー:死霊館シリーズのスピンオフ!

「ラ・ヨローナ ~泣く女~」映画情報

ラ・ヨローナ ~泣く女~ 製作年:2019年
 製作国:アメリカ
 上映時間:93分
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あらすじ

愛する夫に浮気をされ、嫉妬に狂った結果、夫が世界で一番愛する我が子を溺死させてしまった女、ヨローナ。そのことを後悔し、嘆き苦しんだ彼女は自ら川に身を投げた。呪いとなってこの世をさまようヨローナは、子どもたちをさらっていく。1970年代のロサンゼルス。ソーシャルワーカーのアンナは子どもたちが危険にさらされているという、ある母親からの助けを無視してしまうが、それは泣き声を聞いた子どもが必ず連れ去られてしまうヨローナの呪いだった。そして、ヨローナが次のターゲットとして狙いを定めたのは、アンナの2人の子どもたちだった。

予告

映画データ
原題 The Curse of La Llorona
監督 マイケル・チャベス
製作 ジェームズ・ワン
ゲイリー・ドーベルマン
キャスト リンダ・カーデリニ
レイモンド・クルツ
パトリシア・ベラスケス
ショーン・パトリック・トーマス
ジェイニー=リン・キンチェン
受賞歴 -

「ラ・ヨローナ ~泣く女~」感想レビュー

作品について

本作は死霊館シリーズに属する作品となっており、時系列上では『アナベル 死霊博物館』と『死霊館 エンフィールド事件』の間に位置しているそうです。『アナベル 死霊館の人形』に登場したペレス神父が登場し、劇中にもアナベル人形が出てきますが、映画のストーリにアナベルは直接は関係しません。なんだか結構無理やりに登場させた感が満載ではありますね…。

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古典的な幽霊ホラーであり、古典ホラー王道の屋敷物&悪魔祓いという組み合わせです。幽霊はヨローナ。実際に中南米に伝わる怪談みたいですが、愛する夫が若い女と浮気し、その嫉妬に夫が世界で一番愛する我が子を溺死させ自らも川に身を投げた過去がある、割と身勝手な幽霊でございます。しかも、浮気された側の子孫ならまだしも、後世の全く関係ない人々を恨むという、ほんとお門違いな幽霊だことです。

ホラーとしての怖さは、死霊館シリーズの中で比較してみても、そこまで怖くはありません。ただし、水に関わる幽霊でもありますので、しっとりじんわりとした、いや~な雰囲気はしっかり出ています。神出鬼没なところや子供一人の時を狙ってくるためたちが悪い幽霊ですね。

だいふく

あまりにも自分勝手すぎる幽霊だニャ!

感想

なんだか可もなく不可もなく、そして怖さもどっちつかずな感じで、普通だったな~っが率直な感想です。死霊館シリーズの位置づけでみたら、かなり物足りなく感じる方が強いですね。シリーズの他の作品が面白く怖すぎるので、正直どうして死霊館シリーズとして本作を作ったのかが、分かりません。

物足りなさがどこかと言いますと、ほとんどありきたりな展開なのです。特段目新しさも感じられず、屋敷物&悪魔祓いという設定の枠の中で、本作ならではと言えるアッと驚かされるような展開も無いです。メキシコ出身のヨローナが、なぜロサンゼルスで大活躍中(大呪い中)なんだろうか、恨むならメキシコでやってくれよ~って言いたくなるのも理解ができませんでした。

その中でも、CGをほぼ?使わずにヨローナの怖さを出しているのは良かったと思います。やっぱり霊的な存在はCGよりは生身の人間で演じた方が怖いです。メイクには毎回4時間もかかっていたそうですよ。

この映画では、母親の愛と子供がキーポイントになるのは間違いないです。嫉妬心で我が子を殺してしまったヨローナに対して、自分の命をかけてでも必死で我が子を守るアンナの子供達への愛の対局さが見どころであり良く描かれていました。子供達がヨローナに怯えながらも立ち向かう姿も健気で良かったと思います。子役としての演技もフレッシュさが出ていたので、展開が普通な分救いになったのではないでしょうか。

結局のところ、ジェームズ・ワンが、短編映画しか作ったことないマイケル・チャベス監督の力を試すのに、「死霊館本編いきなりだと心配なので、スピンオフ的にちょっと長編チャレンジしてみなよ~」みたいなノリって作らせたような気がするのです。結果、死霊館ブランド傷つけてしまった気がしますがね…。

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